テン・エレメンツ




*テン・エレメンツ 新世代への視点/東京現代美術画廊会議
 030809まで/日休/11:30-19:00(-17:00最終日)/無料

銀座の画廊10軒がリンクしてひとつの企画をするというもの。
ギャラリーのオリエンテーリングという感じです。
日頃、小規模な画廊との接点がない人には、
なかなか楽しめる試みです。

出展作家は以下のとおり。
安部典子、菅野まり子、栗原一成、本間純、津田亜紀子、河口彩
亀山尚子、岩瀬殉一郎、友枝憲一郎、村尾成律

10の展示のなかで興味をひかれた2作家をピックアップ。

*菅野まり子展/コバヤシ画廊 銀座3-8-12-B1

菅野さんの展示は今まで何回か拝見していますが、
今回のものはより完成度が高く、洗練されてきていると感じました。

基本的には3つの絵画の組み合わせで、
1枚はコンクリートを思わせるテクスチャを持つ白っぽい平面、
次にある種、残酷さを感じさせる、表現主義的なスケッチ。
最後に細く縁取りされた、黒い平面です。(順番はテキトーです)
3点を通して色はなく、モノトーンに統一されています。

スケッチには陰影などが新たに施され、作家の個性が現われてきており、
抽象絵画のほうも工夫が加わって、全体の統一したイメージを保ちながら
緻密なディテールが作品の質を押し上げています。
3枚の絵画を並べたとき、中央のスケッチが引き立つ感じがなんともいい。
今回はモノトーンということもあり、全体に暗いイメージなのですが、
それが地下にあるギャラリー空間と合っていました。

*津田亜紀子展/ギャラリー山口 京橋3-5-3-1F

ジョージ・シーガルのような人間を型取った作品。
ただその表相がすべてペイズリー(?)柄になっています。
着ている服はペイントされた柄。
それ以外の部分は樹脂で柄を型取られています。
つまり柄のない部分はぼこぼこ穴があいたりしています。
静かなポーズの人体と、偏執狂的(草間彌生的?)な柄が
なんとも言えない不気味な雰囲気を醸し出しています。

こういうのは初めて見ました。
久々の「なんだこりゃ?」です。
作家の今後が期待されます。


(03/08/02 h.taki)



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