ゲルハルト・リヒター展




*ゲルハルト・リヒター展/トーキョーワンダーサイト
http://www.tokyo-ws.org
 150518まで/11:00-19:00/500円

トーキョーワンダーサイトは初めて行きましたが
なかなかいい展示環境です。
はるばるMOTなんか行かなくても、
ここら辺で面白いことをやってくれたら嬉しい。

ざっと見て感じたのは、既存の絵画に対する批評的な視線でした。

作品は大きく具象と抽象に分けることができますが、
抽象画は画材にある一定の力学的化学的操作を与えた偶然の結果、と言えるもの。
地球を上空から撮影した写真集というものがあるのですが、
そこに見られる自然現象、化学変化の様相に近いものを感じました。
絵画からその恣意性を排除するような、そんな意図があるのではないでしょうか。

具象のほうはリヒターのトレードマークとも言える、ピンぼけ絵画。
モチーフは後ろを向いた女性、裸身を隠そうとする女性、
教会の裏手の部分など、従来美しいとされていたものからずらしたものが多い。
画面は最終的に写真の形態をとっているのですが、
ピンぼけ写真をそのままプリントしたのか、
普通の写真をコンピュータ加工して作られているのか、
または一度絵画としてぼけた絵を描いてそれを写真に撮ったのか、
よくわからない、がそこが面白い。
マチエールが見える作品があるので、たぶん3番目が正解だと思うのですが、
そのひねくれた創作姿勢は須田悦弘やP・フィッシュリ/D・ヴァイス
という人達の作品と共通するものを感じました。

で、「ぼけ」ですがピントがあっているのが常識であった、
絵画、写真に対する批評になっていると思いますが、結構、単純に美しい。
画面に吸い込まれるような感覚がありました。
穿った見方をすると、ルノワールって結局、ピンぼけ絵画じゃん
みたいなパロディーにも見えてきたりして。

あ、あとフェイスさんにキレイなヒトがいて、
それだけで展示+アルファで得した気分に。(笑)


(03/05/17 h.taki)



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