福田繁雄展・福田美蘭展




*福田繁雄展・福田美蘭展/世田谷美術館
 010909まで/月休/10:00-18:00/600円

1階のギャラリーを細かく区切って前半を父親の繁雄、
後半を娘の美蘭、と分けて展示しており、
展示物がぎっしりで窮屈、ひと通り見るだけで疲れました。

福田繁雄の展示はほとんどがトリック・アート。
エッシャーの絵の再現や、見る方向によって異なった図像となるオブジェなど。
平面ではポスターが多く、そのなかでは社会風刺的なものが多かったです。
私は動きを表した人物像という単純な彫刻にひかれましたが、
とにかく図像的発想が豊かで、テクニックやセンスが充実しています。
ただ、たぶん作家本人は美術という枠組みを意識していないでしょうし、
見るほうとしても美術だという認識をする展示は少なかったです。

福田美蘭の展示は、やはり父親から受け継がれたものが多分にあるようで
アイデアにあふれていて、驚くほど多作です。
父親と異なる点は、作家本人の疑問から発した展示が多く、
それゆえひねった感じが多いので、キャプションがないとわかりづらいところか。
その分、現代美術らしいといえば、らしいですが。
彼女のほうは美術を冷めた目で遠くから見ているという印象を持ちました。
著作権を取り上げている作品では制度に対する疑問、批判に踏み込んでいて、
ちょっと熱いところも見受けられますが。

と、いう感じでなんだかんだと1階回りは頭を使う作品が多く、
2階は常設展示だったのですが、そちらで癒された感じがしました。
私は特にアフリカン・アートのアブラド・グローヴァーの「タウンパノラマ」と
ムスタファ・ディメの「空想の動物たち」が気に入りました。
それに20世紀の展示で久々に河原温の作品に出会えたのはよかったです。


(01/08/27 h.taki)



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