アーノルド・ヤンセン : 1837年ドイツに生まれました。宣教熱に燃えた司祭、アーノルドは海外へ送る宣教師養成のための新学院を始めようとしましたが文化闘争中のドイツでは不可能でした。そこで彼はドイツとオランダとの国境に近いマース川のほとり、オランダのシュタイルという町に1875年、海外宣教を使命とする男子修道会「神言会」を創立しました。それが彼の創立による三つの修道会の始まりです。
福者ヘレナ・シュトレンベルク (マザーマリア)創立協力者: 1852年ドイツに生まれました。少女時代に布教雑誌で中国の孤児たちの悲惨な状況を知り、ぜひ中国へ行って彼らの世話をしたいと考えるようになりました。神言会の創立者のもとを訪ね、海外宣教の女子修道会創立を考えているとの彼の言葉に賭けて、使用人として先ず神言神学院で働き始めました。実際に海外宣教修道会として聖霊会が創立されるまで7年も待たなければなりませんでした。1889年聖霊会が創立され、彼女は初代の上長として会員を指導し、後に永久礼拝聖霊会に移籍し、修練女のまま、病いに倒れ、三つの会の架け橋として帰天しました。1995年5月7日に列福されました。
福者ヘンドリナ・シュテンマンス (マザーヨゼファ)創立協力者 : 1852年ドイツに生まれました。聖霊会創立前の5年間、ヘレナと共に神学院で働きながら、会の創立を待ちました。会が創立されてからは、上長シスターマリアを助けて創立期の困難な時に、シスターたちのために優しく配慮しました。シスターマリアが観想部門(永久礼拝聖霊会)に移籍した後は、上長として会の発展に尽くしました。2007年に聖座から彼女に列福の栄誉が与えられ、2008年6月29日にオランダのテーゲレンで列福式が行われました。
 


創設期の時代背景
19世紀後半のドイツ は当時
「文化闘争」といって、教会を国家の統制下に置こうとする首相、ビスマルクと、ドイツのカトリック教会とが対立していました。教会は迫害を受け国内の修道者たちは国外に逃れました。

マース川のほとりに立つ
神言会の母院
 永久礼拝聖霊会 : 教会に奉仕する宣教活動には祈りの支 えがぜひとも必要と考えたアーノルドは、神言会と聖霊会に続 いて観想部門として1896年、永久礼拝聖霊会を創立しまし た。このようにして生まれた三つの修道会を、わたしたち はアーノルドファミリーと呼んで宣教という共通の目的の ために協力して働いています。この永久礼拝聖霊会は日本 にはありませんが、世界各地に共同体を持っています。

 この三つの修道会の母院は共に、オランダのシュタイルに あります。



現在、聖霊会は世界各地40数カ国に、管区
準管区を設け、それぞれの地方教会、地域に求められる使徒職を果たしています。

キリストの福音はすべての人の救い、すなわち真の和解と平和を目指します。現代世界では問題が起きると、それは局地的な問題に留まらず、影響は世界中におよぶグローバルな時代です。

キリストに倣って弱い立場の人々の側に立とうとすれば、草の根の働きと、ネットワークが必要です。そのために神言会と聖霊会は2000年に非政府組織(NGO)を立ち上げ、二つの修道会の会員はすべてそのメンバーとなっています。このNGOの名称は
  VIVAT Internationalといいます。
    
   
  VIVAT International は国連と協力して活動
  している、およそ4000のNGOsの一つです。

  VIVATの中心課題
 
 
VIVAT International ニュースレターより   

 2008年世界環境デーにあたって、パン・ギムン国連事務総長のメッセージ抜粋

習慣は恐ろしいものです。それはわたしたちを消耗し、支配し、重大な真理を否定させ、わたしたちの行動の成り行きに対して盲目にします。

環境上、経済上、政治上、地球的警告の係わり合いは重大です。生態系は・・・山地から大洋まで、南極北極から熱帯まで・・・急速に変化を見せています。低地の都市は浸水に瀕しています。肥沃な土地は砂漠化していきます。気候のパターンはもう予測できないところに近づきつつあります。

すべてにおいて代価が生じてきます。貧しい人々は気候に原因する災害と、インフレによる基本的食糧の物価上昇に打ちのめされますが、たとえ最も富裕な国々も、経済的景気後退の見通しと資源の減少による世界の抗争に直面します。気候変動を和らげること、貧困の撲滅と経済発展と政治の安定性など、すべてが同じ解決を要求しています。わたしたちは炭素依存の習慣を改めるべきです。
   


( 聖霊会の国内外の動きは「聖霊ネット」の頁に掲載します。英語版のホームページは http://www.worldssps.org へ )