『生贄』


(※この先は完全に「男性視点」のR18指定なので苦手な方と18歳未満の方はご遠慮ください。
小狼が鬼畜でもOK!という方だけどうぞ。
一応、鞭でビシバシはありません)
















チュン チュン チュン・・・

朝の訪れを告げる小鳥達の鳴き声。
カーテンの隙間から射し込む暖かい陽射し。
道を行く子供たちの元気な声・・・


ベッドの上に置かれた「モノ」はそんなさわやかな朝に似つかわしくないシロモノだった。


荒縄で歪められた全裸の少女。
手足の自由は完全に奪われ、足はM字型に割り開かれた状態で固定され閉じることを許されない。
口には猿轡が掛けられ、そのうえタオルで目隠しまでされている。
手足の自由も言葉も、さらに光までも奪われた哀れな「モノ」。
これが「世界最高の魔術師」の姿と信じられる者はいないだろう。

だが陵辱はこれで終わったわけではない。
いや、始まってもいない。

あっという間にさくらを縛り上げた小狼だったが、さくらをベッドの上に置いたあとは何の手出しもしていない。
ただ冷たい目でさくらの全身を眺めている。
さくらを縛っている時も、こうしてさくらを見つめている今も一言も喋らない。
完全な無言。

視界を奪われたさくらにはこの無言が怖い。
たとえどんな台詞でも何か喋ってくれれば相手が何を考えているのかはわかる。
いやらしいことを考えているのか、それとも別のことを考えているのか、いずれでも予めわかっていればそれなりに覚悟を決めることはできる。

しかし小狼は何も喋ってくれない。
何を考えているのかわからない。
それが怖い。

(小狼くん・・・何をするつもりなの?やっぱり痛いことするの?)

そんなことないよね、小狼くんはさくらに酷いことしないよね?・・・と思いたいが、こうして闇の中に放置されているとどうしても嫌な方に考えが向かってしまう。
そして思い出してしまう。
知世に見せられたビデオを。
今の自分と同じ格好をした女性が男達に陵辱されるビデオを。
どう見ても苦痛を与えられているとしか思えない悲惨な映像を。


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『どうして?この人達、どうしてあんな酷いことをするの』
『それが殿方の性(さが)なのですわ』
『男の人の・・・性?』
『そうですわ、さくらちゃん。どんな男の方も心の奥底では女性をあのように暴力で屈服させたい、という卑しい欲望があるのですわ。・・・李くんの中にも』
『そんなことないよ!小狼くんはいつもとっても優しいよ!小狼くんは絶対にあんなことしないよ!』
『それはどうでしょうか?李くんがお優しいのはさくらちゃんに嫌われたくないから我慢しているだけ、かもしれませんよ?』
『そんな・・・』
『うふふ、さくらちゃん。もしも李くんが本当はさくらちゃんをあんな風にしたい、と考えているとしたら・・・どうなさいます?』
『・・・小狼くんが・・・もしも小狼くんがそうしたいんだったら・・・わたし・・・』


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あの時は小狼が悦んでくれるなら、と覚悟を決められた。
けれど、いざこうなってみるとやはり怖い。

(やっぱり痛いのはイヤだよ・・・小狼くん、謝るからもう許し・・・!?)

さくらが心の中で小狼へ謝ろうとした瞬間、それは来た。

胸の先端の敏感な突起。
そこへの刺激。

だがそれは痛みではない。
暖かくて柔らかい湿ったものが乳首をなぞっている。
小狼の舌だ。
それが、そのままゆっくりと丁寧に突起の先端を舐めあげていく。
とても優しい刺激。

(あ・・・う、うぅん・・・)

この刺激は痛みを覚悟していたさくらには予想外だった。
そのためか、いつもよりも過剰に反応してしまう。
口を封じられていなければ声をあげていたところだ。
乳首が固くしこっていくのが見えなくてもわかる。
が、さくらの乳首が与えられる刺激に反応を見せ始めた、と見えた時に舌はすっと離れた。

(え・・・?もうオシマイなの?ちょっと物足りない・・・きゃ?)

胸の次は太股だった。
太股の内側、秘所へ近い箇所を今度は手のひらで撫でられる。
これもゆっくりと丁寧に。
まるでさくらを傷つけるのを怖がっているかのような愛撫。

その次は秘所。
すでにぬるみ始めたそこへ舌が差し込まれる。
これもとても優しい愛し方。
強引にねじ入れるようなことはしない。
まるでさくらの蜜を舐めとるのが目的であるかのような緩やかな舌使い。

それらの刺激にさくらの体は敏感に反応する。
視界を奪われているため、次にどこをどのように愛されるかわからない。
それがさくらの体をいつもよりも敏感にしている。

(あは・・・そっか。これはそういう「遊び」なんだね?やっぱり小狼くんはさくらに酷いことなんかしないよね。ふふ、ちょっと変な気分だよ)

次にどこを愛されるかわからない、それを楽しむゲーム。
さくらは小狼の意図をそのように理解した。
痛みを与えられることはなさそうだ。
これならもう身構えている必要もない。
体の緊張を解いて小狼の愛撫に身を任せる。

それがとんでもない間違いだとは気づかない。
小狼が今、さくらをどんな目で見ているのかわかっていない。
昨夜の自分の行為が小狼の本性を引き出してしまったことに気づいていない。

李 小狼。
幾千年と続いた魔道の一族の長。
生れ落ちた瞬間から他者を見下し、支配することを義務付けられた男。
さくらはこの男の恐ろしさを身をもって知ることになる。


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(いや・・・こんなの、いやぁ!もう許してぇ!)

あれから数刻、小狼の愛撫はまだ続いていた。
とても優しい愛撫。
それも胸や秘所といった敏感な部位にだけではない。

耳たぶ。
頬。
うなじ。
鎖骨の上。
肘の内側。
わき腹。
おへそ。
太股。

さくらの全身を指で、舌で、吐息で、さらには魔力まで使って愛し続けている。
時にはさくら自身も知らなかったような部位からも未知の快感が掘り起こされていく。
決して無理な力を加えたりはしない。
壊れやすい宝物を扱うかのような繊細な手つき。
とても優しくて穏やかな愛撫。

・・・優しすぎてさくらを絶頂に導いてくれない愛撫。

小狼の愛撫は巧妙だった。
愛撫によってさくらが昂ぶる・・・と見えたらすっと別の部位に手を移してしまう。
そしてその部位でさくらが昂ぶり始めたらまた次の部位へ。
これが延々と繰り返されている。
そのため、かなり長い時間愛撫されているにもかかわらずさくらは一度も頂点に達していない。
愛撫自体も非常に微妙なものだ。
乳首をつまむ指にあとほんの少し力が加われば、秘所を抉る舌があとほんのわずかに深く差し込まれれば、それだけでさくらはイってしまう。
なのにそのあと少し、を小狼は与えてくれない。

なによりも、さくらがもっとも求めている小狼自身を与えてくれない。

さくらのそこはもう、小狼を求めてしとどに蜜を垂れ流している。
なのに指や舌でそこを軽く触れるだけでいつまでたっても小狼自身で貫いてはくれない。
ただ、ゆるゆるとさくらを愛し続けている。

(お願い!もう焦らさないで!小狼くんをちょうだいっ!)

必死で叫ぶ哀願の声も猿轡に阻まれて音にならない。
暴力も痛みも無く、ただ緩やかに愛するだけでさくらを苛んでいく。
どんなに体が昂ぶっても決して絶頂に達することができない。
この辛さに比べたら知世の考えたSMごっこなど子供のおままごとだ。
光を奪われた闇の中でさくらの精神は優しい愛撫によって蝕まれていった。


―――――――――――――――――――――――――――――――――


(あ・・・・・・?)

さくらの我慢が限界に達しようとしたまさにその時、何の前触れもなしに目隠しが外された。
このタイミングも実に巧妙なものだ。
あと少し、闇に閉ざされていたらさくらの精神は本当に狂ってしまったかもしれない。

光とともに部屋の風景が目に飛び込んでくる。
ようやく取り戻された光にホッと一安心・・・することはできなかった。
小狼の右手に黒光りする鞭が握られているのが見えたからだ。

(ひ、ひぃっ!ま、まさか小狼くん・・・冗談だよね・・・?)

昨晩、自分があの鞭をどう使ったのかは小狼に聞いている。
今度は自分がアレで叩かれる番か・・・?
冗談だよね、小狼くんはそんな酷いことしないよね?とすがるように小狼の顔に目を向け・・・今度こそ真正の恐怖に背筋が凍りついた。
さくらの目に入った小狼が別人のように冷たい表情をしていたからだ。
いつもの優しい顔とも、満月の晩の狂気にとり憑かれた時とも違う、氷の仮面のような無表情。

さくらは小狼がどのような時にこの顔をするのか知っている。
この顔は小狼が李家の当主としてふるまう時の顔だ。
一族の主としての責務を淡々とこなしている時の表情だ。
そして、この顔をしている時の小狼がどれほど冷酷な人間になるのかも知っている。
この顔をしている時の小狼はどんな過酷な処置でも何の感情も見せずに処理していく。

今日は自分が「李一族の当主様」に「処理」される日なのか。
あのおぞましい道具で。

「これが『至高の愛』を確認するための道具だったよな?さくら・・・」

そう言う声にも何の感情もこもっていない。
まるで「処理内容」を確認しているだけ、といった感じの事務的な口調。

「どこで確認すればいいんだ?ここか?それともここらへんか?」

言いながら鞭の先でさくらの頬、胸、秘所をなぞっていく。
さっきまでの闇の中での予想できない刺激も恐怖だったが、こうして痛みを与える場所を予告されるのもそれとは異なる恐怖をさそう。
散々に蝕まれ続けたさくらの精神はもう、この恐怖に耐えることができない。

(いやぁっ!もうしないから!二度とあんなことしないから!お願いだから叩かないでぇっ!)

ふるふると首を振って必死に「お願い」をするが無論、声にはならない。
ミジメな姿を晒して小狼のサディズムを刺激しただけだ。

「やっぱり外で見えるところはまずいよな。服で隠れるというと・・・この辺か」

鞭の先端がさくらの胸にピタリと突きつけられる。

(や・・・いや・・・)

もはやさくらは哀願の言葉を口にすることもできない。
ただ震えながら鞭の先を見つめている。
やがて小狼の手が少しずつ上がり・・・さくら目掛けて一気に振り下ろされた。


―――――――――――――――――――――――――――――――――


ビシィッッッ!!!

激しい打擲音が鳴り響く。

ビクゥッ!

音と共にさくらは全身を走り抜ける衝撃を感じた。
つま先から脳天まで突き抜けていくような衝撃。
熱すら感じる激痛。

だが。

(あ、あれ?痛くない?)

確かに鞭の音は聞こえた。
音がした瞬間、叩かれた衝撃を感じた。
けれど痛みはない。
おそるおそる目を開いてみると、鞭はさくらのすぐ横のベッドに食い込んでいる。
叩かれた、と感じた衝撃は恐怖が生んだ幻だったようだ。

(叩かれなかった・・・の?)

あわてて小狼の方に目を向けると・・・そこにあったのはいつもの小狼の顔。
こんなのは冗談だよ、というように鞭を放り捨ててさくらに微笑みかける。
いつも通りの優しい笑顔。

(あ・・・)

小狼の笑顔を見た瞬間、涙がぽろぽろ零れだしてきた。
鞭の恐怖からの解放。
いつもの小狼が戻ってきてくれたことへの安堵。
それらがごっちゃになって、ただ涙だけが流れ出てくる。

「あ・・・ぁ・・・」

あまりの安堵感に猿轡を外されてもうまく言葉が出てこない。
ひきつるような嗚咽の声が洩れるだけだ。
だから小狼にこう聞かれても咄嗟には答えを返すことができなかった。

「さくら・・・痛くされるのと気持ちよくされるの、どっちがいいんだ?」
「え?」
「どっちだ?やっぱり痛くされる方がいいのか?」
「いや!痛いのはいやぁっ!気持ちいいのがいいのぉ!」
「じゃあ、こう言ってお願いするんだ・・・・・・ってな。ちゃんと言えたら気持ちよくしてやるよ」

耳元でいやらしい言葉を囁かれる。
さくらは気づいていないが今の小狼の笑顔はフェイクだ。
本当はまだいつもの小狼には戻っていない。
冷たい李家の主のままだ。
恐怖と苦痛で怯えさせた後に与えられる優しさ。
それはどんな麻薬よりも強烈に人の心を溶かしてしまう。
どんな気丈な女性もこれに耐えることはできない。
苦痛と快楽、この両輪で人の心を支配する。
李家に伝わる女性を卑しめるための技術だ。

(堕としてやるよ、さくら・・・「世界最高の魔術師」からオレのオモチャにな!)

さくら自身の口からいやらしい言葉を引き出してから汚す。
どこまでも非道で悪辣な手口。
今のさくらにはそれに気づくだけの余裕はない。
求められるままに卑猥な言葉を口にしてしまう。
かつて力強く無敵の呪文を唱えていた唇から、今は聞く者が目を背けたくなるような卑猥な言葉が紡ぎだされる・・・

「はい・・・さくらは・・・縛られて悦んでるエッチな女の子です!どうか小狼くんのでエッチなさくらを気持ちよくしてくださいぃ!」

ずるぅっ!

答えた瞬間、一気に貫かれた。
抱き起こされて下から突きぬかれる。
自分の体重が結合部にのしかかり、小狼のものを深く飲み込んでいく。
体の最奥まで灼熱の塊が突き進んでいく感触。

「ひぁ・・・あぁぁぁ!」

さんざんに焦らされたさくらの体はその一突きだけで絶頂に上り詰めた。
何度かビクンビクンと痙攣した後、がっくりと力が抜け落ちる。

(ん?もうイッたのか?早いな。けどな・・・本番はここからだ!)

当然だが小狼はまだ絶頂に達していない。
半分意識を飛ばしかけているさくらを下から容赦なく突き上げる。
頂点に達した肉体をまた無理やり上り詰められる、苦痛にも似た感覚。

「しゃ・・・小狼くん・・・わたし、イッたばかりなの・・・お願い、少し休ませて・・・」
「それがどうした?オレはまだイってないぞ」

喋ってる間も小狼の責めは止まらない。
なんの抵抗もなくなったさくらの胎内を突き上げ続ける。
先ほどまでの優しい愛撫が、ただの演技でしかなかったことを証明する激しい責め。
もはやさくらを性欲を満たす道具としか見ていない悪魔の眼差し。

「ひぅっ!・・・あ、あとで・・・少し休んだら小狼くんも気持ちよくしてあげるから・・・お願い、今は休ませてぇ・・・」
「ふん。覚えておけ。オレの前ではお前にはなんの自由もない。オレがやりたいようにやるだけだ!」
「そんな・・・あぅっ!」

休息を求める精神とはうらはらに肉体の方は貪欲に刺激に反応する。
再び上り詰めていく感触。
そしてさくらは肉体の最奥に熱い精が放たれるのを感じながら二度目の絶頂に達した。


―――――――――――――――――――――――――――――――――

「はぁっ、はぁっ・・・」

絶頂を迎えてさすがに小狼も息を荒くしていた。
それほど激しくさくらを責め立てていたのだ。
しかし、1度くらいの放出では若い小狼は満足しきっていない。
その証拠にさくらの胎内から引き抜かれた「それ」はもう力を取り戻し始めている。
まだまだこれからだと言わんばかりに。

一方のさくらは完全に意識を飛ばしてベッドに沈んでいる。
絶頂の余韻なのか、時々ビクビクッと体が震える。
何度目か震えた時、秘所からどろっと注ぎ込まれた精が流れ出てきた。

それを見た瞬間、小狼の全身に堪らない歓喜が走りぬける。

かつて決して自分の手には入らないとあきらめていた少女。
自分には彼女へ手を伸ばす権利すらないと絶望しかけたことすらある。
ならば、せめて傍にいたい・・・
たとえ彼女が自分に振り向いてくれなくても。
傍にいる、それだけでいい。
ただそれだけのために自分の全てを、命すら失っても悔いはなかった。

それほどまでに望んだ少女が今、自分の穢れた精でめちゃくちゃに汚されている。
聖なるものを汚しつくしたことへの歪んだ喜び。
だけど、まだ足りない。
まだこんなものでは満足できない。
もっとだ。
この無垢な少女をもっと汚したい。
その体も心も、全てが自分のものだという証を刻み付けてやりたい。

「さくら。じっくりと教えてやるよ。お前が誰のものかを。その体にな」

休息の時間は終わったようだ。
小狼のものは完全に力を取り戻し、悠々と天を衝いている。
再び、陵辱の時間が始まる・・・


―――――――――――――――――――――――――――――――――


ぴちゃ、ぴちゃ

部屋の中にいやらしい粘着質な音が響く。
さくらが小狼の男性自身に舌を這わせる音だ。
すでに足の縄は解かれているが、両腕は背中で縛られたまま。
そんなミジメな姿を折りたたむように屈めて、あぐらをかいた小狼の股間に顔を埋めて奉仕している。

二度の絶頂でさくらの精神は完全に屈服した。
自分と小狼の精で汚れた「それ」への奉仕を強制された時も、何の抵抗もみせずに舌を差し出した。
その瞳はもう、どこにも焦点があっていない。
自分が今、どれほど卑しい行為を強制されているのかも理解していない。

「初めてにしてはなかなか上手いな。これも大道寺に教えてもらったのか?」
「はい・・・知世ちゃんのビデオを見て勉強しました・・・」
「だったら、この先どうすればいいかも知ってるな?」
「は・・・い・・・」

ぬるぅ

答えながら小狼のそれを口に頬張る。
熱い肉の塊に口腔を占拠され息苦しくなるが、懸命に舌で奉仕を続ける。
まだ未熟で拙い奉仕だが、それが却って小狼を興奮させたようだ。

「くぅ・・・いいぞ、さくら。その調子だ」

口の中の小狼がビクビクと痙攣し始めた。絶頂が近い。

(あ・・・小狼くん、もうすぐイキそう・・・)

もうすぐ女の子の大事なところだけでなく口まで汚されてしまう。
これまで神聖な呪文を唱えていた口を汚される。
自分がどんどん汚されていってしまう。
体も。
心も。

小狼に。

その予感にさくらは胸が妖しく疼くのを感じた。

「そろそろいくぞ・・・全部飲めよ。もしもこぼしたりしたら・・・わかってるな?」

卑猥な問いにさくらは「小狼」を銜えたままうなずく。
このシチュエーションは知世に見せられたビデオの中にあった。
なので小狼の言っていることの意味はよくわかっている。
もしもこぼしたら厳しいオシオキをされてしまう。
今よりもっとヒドイことをされる。
絶対にこぼしちゃいけない。
頭ではそう考えている。
なのに。

(もしもこぼしちゃったら・・・きっとオシオキされちゃう・・・こぼしたら・・・オシオキしてもらえる・・・)

恐怖と快楽に狂わされた精神は厳しい「オシオキ」を欲してしまう・・・

(そうだ・・・わざとこぼしちゃお。そうすれば小狼くん、さくらのこともっといじめてくれる・・・。あれ?・・・変だよわたし・・・オシオキされるのを悦んでるよ・・・これが知世ちゃんが言ってた『至高の愛』なのかな・・・?)

もちろん違う。
今の二人の姿は「至高の愛」を確認する恋人たちのものではない。
これは悪魔と悪魔に貪られる生贄の図。

貪られることに悦びを感じてしまう哀れな生贄の姿。

END


逆襲の小狼・本編(笑)。
まあ、なんというかガチで小狼がさくらを責めまくる話が書きたかっただけです。
「愛するが故に小狼をいじめたい同盟」のバナーを貼っておきながらなんですが、自分、本音を言うと小狼がさくらを責める話の方が好きなので。
でも話を書こうとすると小狼をいじめる話の方が圧倒的に書きやすいんですよね。
それが小狼というキャラの業なのでしょうか・・・

実際のところ小狼はSじゃないかな〜と思ってます。
それも暴力とか使わないで精神的に相手を追い詰めるタイプ。
なにしろ子供の頃から魔道の一族の跡取りとして帝王学を学ばされた男(のはず)ですので。
ただ、友枝町にはエリオルとか山崎とか知世とか雪兎など超弩級のSが揃っているので受けの立場に回ってしまうのでしょう。
やっぱり不憫な少年です。

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