『お薬?(パラレル版・小狼編)』
「おやすみ。さくら」
「しゃ・・・おら・・・ん・・・」
そしてさくらの意識は深い闇に堕ちていった。
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すぅーっ すぅーっ ……… … … …
すぅーっ すぅーっ ……… … … …
やれやれ。
本当に眠っちゃうとはな。
いくら眠くなる成分が含まれてるっていってもこれは早すぎだろう。
『睡眠薬を飲まされた』って思いこんでるからか。
こいつ、暗示に弱いな。
魔法を使う者は感受性が高いから暗示にかかりやすいけど、それにしても弱すぎるぞ。
まったく。
今までオレが自分を抑えるのにどんなに苦労してきたと思ってるんだ。
お前に抱きつかれる度に身体が熱くなってたまらなかったぞ。
なんとか抑えてこられたのはお前にそんなつもりが全然ないのがわかってたからだ。
お前が「天然」なのはよくわかってたからな。
それを今さら・・・まったく。
お友達に言われた?
あの大道寺って子か。
あの子、とんでもないことを言いそうなところがあるからな。
お願いだからつき合うお友達はよく選んでくれ。
すぅーっ すぅーっ ……… … … …
それにしてもよく寝てるなこいつ。
こんな状態でよく熟睡できるもんだ。
このままだと洋服がしわになりそうだな。
ちょっとソファーにでも動かすか。
よっこいしょっと。
・・・軽い。
世界最高の魔術師ってこんなに軽いのか。
こんなに小さいのか。
こんなにも華奢なのか・・・
さくら。
やっぱりお前はまだ子供だよ。
まだまだそういうのはお前には早いよ。
「い・・・や・・・やめて・・・小狼・・・」
ふぅ。
おまけにこれか。
いったい、どんな夢を見てるのやら。
そんな顔をされたらとても手を出せないよ。
さくら。
お願いだから早く大きくなってくれ。
オレが起きてるお前にもこんなことができるくらいまで・・・
END
「お薬(パラレル版)」の小狼編です。
某サイト様で年の差バージョンで似たようなシチュエーションの話を見かけたので、つられて「お薬(パラレル版)」に元の「お薬(裏)」をごっちゃにして小狼編を書いてみました。
さすがに大学生が中学生に手を出してはマズイので小狼には自制してもらっています。