『サクラの奇妙な冒険』

第一部 トモエダ・ブラッド


日本迷作マンガ劇場その6 ジ○ジ○の奇妙な冒険

キャスト
ジョジョ:さくら
ディオ:知世
スピードワゴン:小狼
ディオを逮捕しに来た警官:ケルベロス(大)

※前回までとキャストが違うように見えるのはスタンド・メイドインヘブンの仕業です。

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雪兎さんがユエさんだったなんて。
どうしたらいいかわかんないよ。
でも、ユエさんに勝たなきゃ。
この世の災いが起きちゃう。
わたし、 やってみる。なんとかなるよ。
絶対、だいじょうぶだよ!

ちゃちゃちゃちゃららら〜〜(タイトルクレジット)

「さくらと最後の審判」
「人間を超越する!の巻」

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ついに盗撮とストーキングの証拠をつかまれてしまった知世。
木之本邸に呼び出されて断罪の審判を受けることに。
今、最後の審判が始まる!

「知世ちゃん。知世ちゃんがわたしのことを盗撮してた証拠は押さえたよ」
「・・・・・・」
「こんなの信じたくなかったよ。本当に残念だよ、知世ちゃん。今でもこんなのウソであって欲しい、そう思ってるよ」
「ふふっ、こんな時までさくらちゃんはお優しいのですわね。まいりましたわ。その優しさに甘えるようで悪いのですけど、一つ頼みを聞いてもらえないでしょうか」
「なに、知世ちゃん。なんでも言ってみて」
「わたしに少しだけ時間をいただけませんか。警察に自首する時間を」
「え?」

意外にも殊勝な知世の申し出にさくらは驚く。
てっきり追い詰められた野獣のように猛烈な反論をしてくるかと警戒していたのだ。

「あぁ、さくらちゃん! わたしは今までの自分の行いを悔いています! なんてバカなことをしてしまったのかと。裕福な環境に溺れてくだらない妄想を育んでしまったのです! こんな環境でなければもっと素直に自分を表現できたのに・・・・・・ああぁっ、さくらちゃん、愚かなわたしを許してください!」
「知世ちゃん・・・・・・」

あまりにもしおらしい知世の態度に、警戒を緩めて知世へと手を伸ばしかけるさくら。
涙ながらにその手をとろうとする知世。

しかしッ!

「さくら。そいつの言うことを信じちゃいけない」
「ヌムッ!?」

カーテンの陰から現れた新たな登場人物の声がそれに待ったをかける!

「誰だ? って聞きたそうな顔だな。自己紹介しよう。おれは李小狼! 香港から来た」
「香港に李一族? まさか、クロウ・リードの?」
「そう、クロウ・リードの血族だ。おれは香港の魔境、九龍城で生きていろんなヤツを見てきた。だから悪い人間といい人間の区別は『におい』で分かる」

くわッ!

「こいつはくせぇッ――! 腐女子以下のにおいがプンプンするぜッ――――ッ! こんなマニアには出会ったことがないほどになァ――――ッ 環境で盗撮に走っただと? ちがうねッ!!

ドガァッ!

「さくら、こいつは生まれついての盗撮魔だッ! 早く警察につき出せ!」
「知世ちゃん。知世ちゃんのボディガードのお姉さんからも盗撮の証拠はもらってるよ」
「知世お嬢様、申し訳ありません」
「くッ!」
「本当に残念だよ。知世ちゃん」

逃れようのない証拠を突きつけられてガックリとうなだれる知世。
傍目には完全に観念したかのように見える。

だがッ!!
その目はまだ光を失っていない。
得体の知れぬ妖しい輝きが瞳に満ち溢れている。
それが不気味!

「ここまで証拠を押さえられては言い逃れはできませんわね。わかりました。大人しく捕まることにしますわ」
「知世ちゃん・・・・・・」
「せめてもの情けです。さくらちゃんの手で手錠をかけていただけませんか」
「わかったよ。知世ちゃん」

ゴゴゴロロロ・・・・・・

「知世ちゃん。わたしは今でも知世ちゃんのこと大切なお友達だって思ってるよ。またいつか一緒に遊べる日が来ると信じてるからね」
「さくらちゃん・・・・・・。人間の能力には限界があるのですねぇ」
「え?」
「わたしは学びましたわ。人間は策を弄すれば弄するほど予期せぬ事態で策がくずされてしまうと・・・・・・。人間を超えるものにならなければならないと・・・・・・」
「な、なに? 何を言ってるの、知世ちゃん!」
わたしは人間をやめますわ、さくらちゃん! この鍵の力でッ!

バ〜〜〜〜ン!!

「ふ、封印の鍵!? なんでそれを知世ちゃんが!」
「わたしは人間を超越するッ! 『封印解除』!」

ピカァァァァァァァァ!!

「さくらッ! 危ない――――ッ! ケルベロス、大道寺を撃てッ!」
「そ、そやけど」
「何をしてる! 早く撃つんだッ――! なんかヤバイッ!!」
「お、おう!」

ドギューーン!

ビシッ!

ブシュゥゥゥゥゥ〜〜〜〜

「やったか!」

ギロッ!

「うわっ?」
「ま、まだ生きてる?」
「なんやこいつは!?」
「撃てケルベロス! 今のは急所を外しただけだ! もっと撃つんだ!」

ドギューーン! ドギューーン!!

ビシッ、ビシィッ!!

バコォッ!

ボトッ、ボトッ・・・・・・

「うわぁぁぁぁぁ――――!」
「そ、そんな馬鹿な! こんなに撃たれてるのに! なぜ倒れない!?」
「うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

ケルベロスと小狼の目の前で信じられない光景が展開されていた。
弾丸は確かに知世に命中している。
知世の頭部を突き抜け背後の花瓶を粉砕している。
それは見間違いようが無い。
しかし、知世は平然と立っている。
まるで何事もなかったかのように。
平然と立っている!

「あ、頭を撃たれているのにッ! 弾丸が頭を貫通しているのにッ!!」
「なんなんやこれは!? いったいなにがどうなっとんのや!」
「邪魔ですわね、貴方たち」

ふわっ。
何の予備動作もなく知世の体が宙に舞い上がる。

「URRRRYYYYYYY!!」

ケルベロスの頭部を有り得ぬ角度からの蹴りが襲う!
人外の力が生み出す魔性の破壊力!

グワシャッ!

100キロを超えるであろうケルベロスの巨体がゴムマリのように弾け飛ぶ!

「ほげぇっ!」
「ぐうっ!」

凄まじい勢いで壁に叩きつけられるケルベロス!
巻き添えを喰って跳ね飛ばされる小狼!

「ま、またこんな役かいな。なんでいつもいつも・・・・・・がくっ」
「そんな!? ほんのちょっとかすっただけで肋骨が砕かれてる! なんてパワー!」
「フフフ、さくらちゃん。わたしはこんなに素晴らしい力を手に入れましたわ! 闇の鍵から! さくらちゃんを撮影したビデオから!!」

ズキュウウウウン!

あまりの惨劇に呆然と立ち尽くすさくらに知世が襲い掛かる!

「ほ、ほぇぇぇぇぇぇぇ!!」

逃れる間もなく知世に捕縛されるさくら!

ふにっ!
ふに、ふにふにぃっ!


鋼の万力のような指が背後からさくらの胸を揉む!
揉む!
揉むッ!
揉みしだく!

「と、知世ちゃん、どこさわってるのよ〜〜!!」
「もちろん、おっぱいですわ。あぁ、夢にまで見たこの感触・・・・・・たまりませんわ〜〜。エイィッ、貧乳! 貧乳ゥ!
「ふぇぇ〜〜ん。ひどいよ知世ちゃん。気にしてるのに〜〜」
「あら、そう悲観することはありませんわ。世の中にはこういう需要も多いのですよ」
「そんな需要はいらないよ〜〜」



「うおおおおおおおおおお!」

小狼が恐怖しているッ!

「おれは! 今まで世界各地でいろんな物を見て来たッ!
蝶の羽を生やした女だの
甘いものを食べると酔っ払う猫だの
小学生の教え子に婚約指輪を送る教師だの!

だが、こんな化け物は見たことがないッ!
天下のNHKで堂々と百合をカミングアウトするなんてッ!
そのうえ、ストーキング盗撮まで繰り返す! そんな放送倫理規定を超えた力を持つ魔物は!」

こんな、こんな化け物を倒す策は!
策がまだあるというのか、さくらッ!!

to be continued・・・


知世ちゃん、お誕生日おめでとう!(社交辞令)
まあ、例によって夏コミで買ったジョジョの本に影響されただけなんですが。
知世様には邪悪な微笑みがよく似合います。
そこにシビれる! あこがれるゥ?

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