『サクラの奇妙な冒険』
第一部 トモエダ・ブラッド
日本迷作マンガ劇場その6 ジ○ジ○の奇妙な冒険
キャスト
ジョジョ:小狼
ディオ:知世
※前回までとキャストが違うように見えるのはスタンドの仕業です。
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はあ〜、なんだか身体がぽかぽかするよ。
春のせいかな?
ほえ、違う。これ、熱?
でも、お空がなんか変だし、
わたしカードキャプターだし、がんばらないと・・・・・・
ちゃちゃちゃちゃららら〜〜(タイトルクレジット)
『さくらのふらふら熱曜日』
『香港からの手紙!の巻』
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20XX年の冬。
日本は記録的な寒波に見舞われた。
それはここ、友枝町も例外ではない。
降り積もる雪と陰鬱な空の下で多くの者が風邪に倒れていく。
さくらもその中の一人だった・・・・・・
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・・・・・・
「いつもすいませんね、知世さん」
「いえいえ、お気になさらずに。薬を運ぶくらいなんでもありませんわ」
「それでは頼みますよ」
「はい、藤隆さん」
薬の包みとコップを載せた盆を手に台所を後にする知世。
そのままさくらの部屋へと向かう階段を昇っていく。
が、階段を昇りきったところで知世は不可思議な行動をとった。
ポケットからもう一つの薬の包みを取り出したのだ。
それを盆の上に置くと、元からあった方の包みはポケットへとしまいこむ。
すり替えだ!
もちろん、それを見ている者はいない。2階にはさくら以外、誰もいないことは確認済みだ。
薬を見つめてニヤリと妖しい笑みを浮かべる知世。
しかしッ!
「大道寺・・・・・・今、その薬をどうした?」
誰もいないはずの背後から声が!
愕然と振り返った瞳に映ったのは・・・・・・
「李くん!? いつからそこに?」
李小狼!
その手に握られているのは国際便とおぼしき一通の封筒!
「これは苺鈴がお前に宛てた手紙・・・・・・偶然見つけたよ。読もう!
“最近のわたしはおかしいです。
大道寺さんのことを思うと
『頬が火照り』
『胸がドキドキして』
『身体の奥が熱くなります』・・・・・・
あなたのことを想うと、いてもたってもいられません・・・・・・
大道寺さん・・・・・・”
これは最近のさくらと同じ症状だ―ッ! いったい、どういうことだッ! 大道寺――ッ!!」
激しく詰め寄る小狼!
能面のような無表情を崩さない知世!
冷たい仮面の奥で考えているのは苺鈴に送った薬のこと。
ダイエット用サプリと偽って送りつけたカプセルの中身は大道寺家秘伝の惚れ薬!
無論、苺鈴でその効果を確認するため!
日本を遠く離れた苺鈴ならば万が一にも露見する恐れはないと考えたのだが・・・・・・とんだところでボロが出たものだ。
「大道寺、いつもお前がさくらに薬を運んでいたのか?」
「あらあら、いったい何の話をしていらっしゃるのかしら。苺鈴ちゃんがさくらちゃんと同じ症状ですって? 李くんは何が言いたいんですの?」
「その薬、調べさせてもらう!」
盆の上の包みへと手を伸ばす小狼。
さすがに動揺の色を隠せない知世。
小狼の指が今、まさに包みに触れようかとしたその瞬間!
バァッシィッ!!
知世の指が小狼の腕を掴む!
少女のものとは思えぬ強烈な握力!
グググオオォオ・・・
「くぅぅっ!」
ギラァッ!
鋭い視線が小狼を射抜く!
「李くん! その薬を調べるということは我われの友情を疑う事! 友情を失いますわよッ!」
「・・・・・・大道寺。そもそもオレとお前の間に友情なんてあったのか?」
「あら。言われてみればそうですわね」
「今、ハッキリわかりましたわ。わたし達には最初から友情などなかった! 李くん! 貴方とわたしの関係は、さくらちゃんという花を奪い合う敵! ただそれだけですわ!」
「同感だ。大道寺、お前こそオレの人生最大の障壁! 障壁は克服して排除する! それが生きるということッ!」
「ヘタレの貴方にそれができまして?」
「できる! 信念さえあれば人間に不可能はない! 人間は成長するのだ! してみせる!」
睨み合い、火花を散らす知世と小狼!
二人の激突は避けえぬ運命なのか!
闇の鍵が―――ついにその力を発現させる!
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to be continued・・・
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(あの〜〜。わたしの出番が全然なかったんだけど〜〜。このお話、わたしが主人公じゃないの〜〜?)
(心配無用ですわ、さくらちゃん。さくらちゃんの活躍はこれからですわ。そう、これから・・・・・・。うふふふふふ・・・・・・)
(なんかイヤな予感・・・・・・)
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『生ける変態(リビング・アブノーマル)の襲撃!の巻』
ついに発動した闇の鍵!
闇の鍵の力で恐るべき不死の魔物となった知世がさくらに襲いかかる!
「ふふっ、こんなにすばらしい力を手に入れましたわ! さくらちゃん、あなたのお兄さんの血からッ!!」
ズキュウウウウン!
ふにっ!
ふに、ふにふにぃっ!
「ほえええ!! と、知世ちゃん、どこさわってるのよ〜〜!!」
「もちろん、おっぱいですわ。あぁ、この堪らない感触・・・・・・。ええぃ、貧乳! 貧乳ゥ!」
「ふぇぇ〜〜ん。ひどいよ知世ちゃん。気にしてるのに〜〜」
「悲観なさることはございませんわ。この可愛いお胸こそさくらちゃんのアイデンティティ! 世の中にはこういう需要も多いのですわよ」
「そんなアイデンティティいらないよ〜〜」
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(ダメだダメだ! なんだこの軟弱な展開は! ジョジョは真紅のロマンホラー伝説! 見てろ、さくら! オレが真のジョジョを見せてやる!)
(小狼く〜〜ん。ホントに大丈夫なの〜〜?)
(あぁ、まかせてくれ! 骨太のヒーローアクションってやつをお前に教えてやる!)
(うぅ、なんかまたイヤな予感が・・・・・・)
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『炎(ファイヤー)&氷(アイス)の巻!』
変貌を遂げた星の鍵から更なる力を得たさくら!
試練を乗り越え成長を遂げた小狼!
今、決着の時!
「ふるえるぞハート! 燃えつきるほどヒート! おおおおっ、刻むぞ血液のビート!!」
「ちょちょちょ、ちょっと待って〜〜小狼くん!! なんで、わたし裸にされちゃってるの〜〜??」
「そんなの決まってるだろ。オレの熱い血潮をお前の身体の中に流し込むためだよ」
「熱い血潮? 身体の中に流し込む? それってひょっとして・・・・・・」
「清めてやる! 大道寺に汚されたその身体を! くらえッ! 山吹き色の波紋疾走!!(サンライトイエロー・オーバードライブ!!)」
「ダメ〜〜! そんなの入らないよ〜〜!! そんなの無理・・・・・・あぁぁッ!!」
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(うわ〜〜ん、どうしてエッチな話になっちゃうのよ〜〜)
((それがお前の・さくらちゃんの『運命!』))
(そんな運命いらないよ〜〜)
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時と場所と次元すらも超えて物語は綴られる。
異なる時、異なる場所、異なる次元の日本。
学園都市・堀鍔学園。
この地にて新たなる物語は幕を開ける!
『トモヨの奇妙な冒険』
〜〜第二部・盗撮潮流〜〜
乞うご期待!!(嘘)
知世ちゃんファンの方、ゴメンなさい。
それにしても、かなり今さら感のあるジョジョ、それも第一部ネタと思っていたのですが、これを書いている最中にジョジョ第一部がテレビアニメ化されることを知りました。
ちょっとビックリです。
数々の名言で有名なジョジョの奇妙な冒険ですが、
「僕は彼に対して友情を感じていない」
「その薬を疑うことは我われの友情を疑う事! 友情を失うぞ!」
「父さん・・・・・・もっと強い気持ちを与えてください・・・・・・」
など、あまり有名ではない名言も多数あります。
これらがどう表現されるのか、興味のあるところです。