『新・鶴の恩返し』
拍手お礼ストーリー
日本迷作劇場その3改改 新・鶴の恩返し
キャスト
村の若者:小狼
鶴:さくら
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ある雪の日。
村の若者、小狼は罠にかかった鶴を
〜省略〜
さて、その夜。
トントントン・・・
若者の家の戸を叩く音。
さすがにこれまでの経験で懲りたのか恐る恐る覗き穴から外を伺う若者。
だったら最初っから助けなきゃいいのに・・・とツッコミたいところですが、やはりこの若者、根は優しいのでしょう。
そんな若者の目に入ったのは栗色のショートカットの可愛らしい少女。
(ようやく当たりをひいたか・・・)
三度目にしてようやく・・・と安堵して戸を開く若者なのでした。
「夜分遅くに申し訳ありません。旅の者ですがこの雪に難儀してしまいまして・・・」
「それはお困りでしょう」
「申し訳ありませんが一晩、お泊め願えないでしょうか」
「こんなあばら家でよければどうぞ」
〜中略〜
「お礼に機を織ろうかと思うの。それでね。お部屋を一つ貸して欲しいんだけど」
「あぁ。わかったよ」
さて、あれからなんだかんだで家にいついてしまった少女。
恩を返すために機を織りたい、そのために部屋を貸して欲しいと言い出してきました。
若者は当然のように部屋を貸し与えます。
「それともう一つお願いが」
「なんだい?」
「わたしが機を織っている間は決して中を覗かないで欲しいの」
「覗かなければいいんだな」
「うん!それじゃあ、さっそく」
若者の了承を得た少女は部屋にこもって作業を始めようとします。
が。
ガシィッ!!
ドサァッ!!
ギリギリギリ・・・
「ほ、ほぇぇぇっ!?」
部屋に入った途端、若者に押し倒されて問答無用で縛り上げられてしまいました。
「しゃ、小狼くん!何をするの!?」
「それはオレの台詞だ。お前こそ何をするつもりだったんだ」
「何をって言われても。わたしはただ機を織ろうかと」
「ふん。もう騙されないぞ。お前の正体はなんだ?妖怪か?それともテロリストか?」
「わたしは・・・え〜っと、そのぉ〜〜〜」
「答える気はなしか。ならば・・・」
ぐいっ!
「体に聞くまでだ!」
「あぁっ!こんな格好イヤぁぁぁっ!」
どうやら、度重なる不運な出来事が純真な若者の心を闇に堕としてしまったようです。
(元からムッツリ助平じゃん?というツッコミはスルーの方向で)
鶴さんも運がなかったですね。
「早く素直になった方が身のためだぞ。それ!」
「やめて、小狼くん!そんな・・・あ・・・あぁぁっ!!」
・・・・・・・・・
こうして可愛そうな鶴さんは非道な若者の餌食となってしまうのでした。
「大江戸春画全集その9 白鶴と荒縄の巻」
完。
(タイトルが違うよ〜〜〜こんなの鶴の恩返しじゃないよ〜〜〜!)
(そんなことはないさ。たっぷり恩を返してくれよ。お前のその体でな)
(はぅぅぅ〜〜〜〜〜〜)
拍手お礼ストーリーの再掲です。