(※:一応断っておきますが、拍手お礼ストーリーを少し修正して再掲したものです)


キャスト
ゴルゴ13:???
依頼人(クライアント):大道寺知世
標的(ターゲット):ひがし某

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20XX年現在、日本のインターネット人口はすでに1億を超えている。
時勢に聡い”オタク”と呼ばれる人種がこれに目をつけるのは必然である。
1990年代末期からマンガ・アニメ・ゲームのファンサイトは存在していたといわれる。
しかし、それだけに安易なサイト運営が問題を引き起こす例も多数報告されている・・・



ゴルゴ13 第1139話

『愚か者に死の洗礼を』



PART1 怒れる少女
―――200X年9月X日 23:30 都心某所―――

「用件を聞こうか」
「標的(ターゲット)はこの男です」
「・・・・・・」
「ひがし のりすけXX歳、会社員・・・というのは表の顔。その本当の顔は裏サイト『友枝物語』の管理人です」
「・・・・・・」
「この男、これまで自分のサイトでわたくしのことを散々に弄んでまいりました。腹黒いだの邪悪だの果ては地の龍の1人だの・・・いえ、そこまではキャラを愛するが故の暴走、と許すこともできます。本当に許せないのは・・・っ!」
「・・・・・・」
「この男、9月3日・・・記念すべきわたくしの誕生日になんの更新もしなかったことです!どのCCさくらサイトにもわたくしの生誕を寿ぐ文章や絵であふれていると言うのに、この男のサイトのどこにもそれが見当たりません!」
「・・・・・・」
「わたくし、確信いたしましたの!この男にとっては私はタダのいじりキャラに過ぎないのだと!大道寺家次期当主たるこのわたくしが・・・!おわかりになりますか、この口惜しさが!」
「・・・愚痴を聞かせるために俺を呼んだのか?なら帰らせてもらおう・・・」
「し、失礼しました。報酬は米ドルで50万ドル用意しています。お願いです!どうか私に代わってこの男に正義の鉄槌を!」
「・・・わかった。やってみよう」
「あぁっ!ありがとうございます!ゴル・・・いえ、ミスター・デューク東郷!」

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PART2 やりすぎた男
―――200X年9月X日 08:30 台東区江南ビル19階―――

「おはようございます」
「おはよう。みよちゃん」
「ひがしさん、今日も早いですね」
「いや〜、もうすぐ納期だからね。がんばらないと」

ズギューン!
ビシィッ!

「・・・・・・」
「あれ、ひがしさんどうしました?ひがしさん?ひが・・・きゃあぁーっ!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・

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PART3 少女たち
―――200X年9月X日 14:30 友枝商店街 ○○電気店前―――

『くり返しお知らせします。9月X日、東京都台東区で射殺された会社員「ひがし のりすけ」さん(XX歳)について警視庁では・・・』

「知世ちゃん、なにか面白い番組でもやってるの?さっきから熱心にテレビ見てるけど」
「いえ、ニュースを見ていただけですわ」
「ニュース?何か事件でもあったの?」
「それほど大した事件はありませんでしたわ。日本は平和ですのね。クスッ」
「??」


20XX年現在、日本に存在するホームページは既に5000万を越えている。
だがこれらのサイトの中にはある日、何の前触れもなく更新が停止してしまうものも存在する。
それらのサイトの管理人は一体、どこへ消えてしまったのか?
真相は闇の中である・・・


END(2009年作品)


拍手お礼ストーリーの再掲です。
デューク東郷のキャストは鷹・・・じゃない、黒鋼さんです。
”がっしりした体格をした目つきの鋭い東洋人”のCLAMPキャラということで。

ちなみに知世嬢の誕生日、決して忘れていたわけではありません。
ただ、なぜか9月13日だと思い込んでいたので遅れてしまっただけです。

あと、自分は知世嬢が地の龍の1人だと固く信じてます。
あの優しい笑顔はフェイクに違いありません。
「封印されたカード」冒頭で見せたあの黒い微笑みこそ彼女の真の姿に・・・

ズギューン・・・・・・………

はぅっ!

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