『赤ずきんちゃん』


拍手お礼ストーリー
世界迷作劇場その2 赤ずきんちゃん

キャスト
赤ずきんちゃん:さくら
お母さん:雪兎
隣のおじさん(?):桃矢
お婆さん:ケルベロス
狼:知世
猟師さん:小狼

(これ、ミスキャストじゃありませんの?)
(しょうがないやろ。小僧が狼でさくらが赤ずきん、ってパターンは他のサイト様でやりつくされとるからな)
(だからって何でわたしが狼なんですの?)
(まあ、ええやろが。うまく行けば合法的にさくらとええことできるで。それでは始まり始まり〜)

☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆・・・☆

昔々、あるところに赤ずきんちゃんという可愛らしい女の子がいました。

「赤ずきん、赤ずきんや」
「はい、お母さん」
「ちょっとこれをお婆さんのところに持っていってくれないかい」
「はい、わかりました。お母さん」

と、このようにとっても素直ないい子です。
素直すぎて人を疑うことを知らないのはちょっと危ない気もしますけど。

「じゃあ、行って来ます」
「気をつけていくんだよ」
「は〜い!」

たたたたた〜〜〜っ

元気いっぱい、家を飛び出す赤ずきんちゃんでした。

「う〜ん、大丈夫かしら?あの子、ちょっとヌケてるところがあるのよね」

だったら一人で行かせない方がいいと思いますよ?
と、そこへ隣のおじさん登場。

「ふっ、ようやくガキを追っ払ったのか」
「あん、桃矢。そんなつもりじゃないよ」
「じゃあ、どんなつもりなんだ?ゆき・・・」
「桃矢・・・こんな昼間からダメだよ・・・ああぁ・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
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さて、お母さんが童話の世界にあるまじき爛れた午後を満喫している頃。
お婆さんの家・・・の裏庭。

ザクッ、ザクッ

「♪〜♪♪〜〜〜」

そこでは狼さんが鼻歌を歌いながら穴を掘っていました。
その横には血まみれで横たわるお婆さんの姿が。
どうやら死体遺棄現場に遭遇してしまったようです。

「と、知世ぉぉぉ〜〜〜」
「ほほほほ。ごめんなさいね、ケロちゃん。でも、わたしと赤ずきんちゃんの蜜月を邪魔する者は早々に退場していただきませんと」
「うぅぅ・・・今回のわいの出番、これで終わりか・・・がくっ」
「おほほほほ〜〜〜。これで後は赤ずきんちゃんが来るのを待つだけですわ〜〜〜。あぁ、赤ずきんちゃん!早くいらっしゃって〜〜〜」

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ピンポ〜〜〜ン

「お婆さん!赤ずきんだよ」
「まぁまぁ、赤ずきんちゃん。遠いところをよく来たね。さあ、お入り」
「うん!」

てけてけけけ〜〜〜

「はい、これお母さんからのお土産!お婆さんの好きなワインとケーキだよ」
「いつもいつもすまないねえ」
「ううん、いいの。それよりお婆さん」
「なんだい、赤ずきんちゃん」
「お婆さん、いつもとちょっと違わない?」

いや、ちょっとどころか頭のてっぺんからつま先まで全部違います。
どう見ても別人です。
人を疑うのを知らないにもほどがありますよ、赤ずきんちゃん・・・

「おやおや、なんてことを言うのでしょうこの子は。お婆ちゃんのどこが違うとおっしゃるのですか?」
「え〜っとね。お婆さんのお目目、そんなにキラキラしてたっけ?」
「おほほほ。それは赤ずきんちゃんをよ〜く見つめるために光らせてるからですわ」
「それじゃあ、今日のお婆さんの唇はなんでそんなに紅いの?」
「それは・・・」

ちゅっ

「こうして赤ずきんちゃんの可愛い唇を味わうためですわ」
「ほ、ほぇぇぇ〜〜〜!え、え〜っと・・・それじゃあ・・・」

ここで赤ずきんちゃん、お婆さんの部屋に入って時から気になっていた「モノ」について尋ねてみました。

「お婆さんのベッドの上にあるのはなんなの?」

お婆さんのベッドの上にあるのは・・・
縄、ムチ、蝋燭といった「SとかMとかつく遊び」に使う道具と、オモチャはオモチャでも頭に「大人の」とつく方のオモチャの数々。
いったい、こういうものは何処で売っているのでしょうか。狼さんに一度聞いてみたいですね。

「おほほほほ。これはね、赤ずきんちゃん・・・」
「これは?」
「これは・・・お前を美味しく頂いてしまうためのお道具ですわ!

ガバァッ!!

「ほえぇぇぇ〜〜〜っ!」

ついに本性を剥きだして赤ずきんちゃんに襲いかかる狼!
赤ずきんちゃん、危機一髪!

しかし!

ズギューン!!!

「ぐぅぅっ!」
「大丈夫か!赤ずきんちゃん!」

まさに間一髪!
危ういところで猟師さんが助けに来てくれました。

(くっ・・・李くん・・・猟師さんの登場は少し早すぎませんこと?)
(悪いな、大道寺。お前みたいに危ない奴を一秒でもさくらの傍にはおいておきたくないんでな!)
(む、無念・・・がくっ)

「あ〜ん、猟師さ〜ん〜怖かったよ〜〜〜」
「もう大丈夫だよ。赤ずきんちゃん」

こうして悪い狼は滅び、森には再び平穏が訪れたのでした。

めでたしめでた・・・


「ほえええぇぇぇ〜〜〜〜〜〜っっっ!!!」


あれ?

「りょ、猟師さん!?なにしてるの〜〜〜!」
「なにって・・・『対価』を頂くだけだよ」
「たいか?」
「いいかい、赤ずきんちゃん。何かをして貰ったらそれに見合う『対価』を支払わないといけないんだよ」
「で、でもわたし、お金なんか持ってないよ?」
「お金なんかいらないさ。赤ずきんちゃんくらい素晴らしい『対価』はないからね」
「えぇぇ???あ?変なところ触っちゃダメ〜〜〜!」
「可愛いよ、さくら・・・」
「え・・・今、小狼くん可愛いって言ってくれた?さくらのこと可愛いって・・・小狼くん・・・で、でも!やっぱりダメなものはダメぇぇぇ〜〜〜!!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・

悪い狼の毒牙をなんとか逃れた赤ずきんちゃん。
でも結局は猟師のおじさんに美味しく召し上がられてしまうのでした。

めでたしめでたし?

教訓:男はみんな狼です。

END


拍手お礼ストーリーの再掲です。

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