親知らずの抜歯
親知らずは現代人ではまともに生えていることは少なく、水平に埋まっていたり、半分だけ顔を出して虫歯になっていたりします。横向きに埋まった親知らずと前の歯との間に食べ物が溜まりやすい上に、歯ブラシが届かないため、そのまま放置しておくと、周囲の歯肉が腫れたり、前の歯が虫歯になってしまいます(右の図)前に歯があってそのままでは抜けない場合は、埋まっている親知らずの上部の歯肉を切開して摘出します。骨の中に一時空洞ができますが、時間が経つとまったく後が残らない程度にに治ります。
歯の移植
かみ合う相手のない親知らずを、虫歯が進行して抜歯する必要のある歯のところに移植します。
骨隆起の削除
入れ歯を作る時に邪魔になる上顎の真ん中や下あごの内側にある骨の出っ張りを切除、整形して、安定した入れ歯が入るようにします。
口腔前庭形成術
歯肉の高さが低いために、頬の粘膜が突っ張って歯ブラシが歯肉の端に届きにくく、歯周病が進行しやすいような場合、レーザーで新しい歯肉の形を作ってあげます。頬の粘膜と歯肉の距離をとることにより、歯ブラシがしやすくなります。
歯根嚢胞摘出
歯の根の中が腐ったままになっていると、根の先の周囲の骨が溶けて空洞ができてしまうことがあります。空洞が大きくなると顔が腫れてきたり、膿が慢性的に出続けるようになります。歯の中から治療しても治らない場合、直接歯肉を切開して骨の空洞を作っている膿の袋(嚢胞)を摘出します。うまくいくと原因となっている歯を残せます。
口腔外科治療について
横向きに埋まっている親知らず。
(抜歯前)
抜歯後の状態
(抜いた後はきれいに治っています)
向かって左下の銀歯を抜歯しなければいけなかった症例。
移植前
移植後
右の症例は、向かって左下の銀歯の中が悪くなったことから、その銀歯と左上の親知らずを同時に抜歯たうえで、親知らずを銀歯の代わりに移植した症例です。
左下の銀歯の代わりに上の親知らずが新しい歯として入っています。
左::向かって左から5番目の歯の根の先にできた嚢胞(膿の袋)
右:摘出手術中の写真
入れ歯を予定している患者様ですが、下の歯の内側が膨れています。義歯を入れてもこの部分が当たって、うまくかめません。
粘膜を開けると、このように骨が膨れています。この部分をきれいに削りました。
骨をきれいに削除して、治癒した後の状態です。平坦になり、義歯を入れやすくなります。