■ ILLUST ■
他の竹宮惠子さんの作品 1■
◆変奏曲◆

上はエドアルド・ソルティの似顔絵。「変奏曲」シリーズのレコードのCMからで、
「地球(テラ)へ・・」の本のCMか、チラシをみて描きました。鉛筆でB5位。
いつ描いたか忘れましたが、おそらく20年以上は経ってます;;(^^);;
 竹宮惠子さんに色々影響を受けたものの、実際に似顔絵を描いたことはこれまでほとんどありません。
みなさん、驚かれるのですが、彼女の絵をお手本に描いたことがあまりないのです。
逆にTVアニメ「地球へ…」を見てからの方が描いてるかも。
一方的な読者のつもりでしたが実は深く影響受けていた・・・という感じです。
でもトリトンサイトオンリーだったとき、トリトン描くと竹宮風だといわれました;;;仕方ないです。
 青春は竹宮さんとともに〜ですもの。

  私は少女フレンドの読者だったので、中学になるまで、竹宮惠子さんは全く知りませんでした。
本当に読んだことがなく、名前も存じませんでした。
当時の自分には里中満智子さんや大和和紀さんの方が親しみのある作家さんで
このお二人の絵を相互に真似をしていました。
中学になり、立ち読みした「別冊少女コミック」に少年のベッドシーンのある漫画があり、
それが竹宮さんの「変奏曲シリーズ」の一つのエピソードでした。
男女のベッドシーンもご法度な当時にこれはかなり刺激的で、さすがのワタシも
当時は全く意味がわからず、ただあまりのかわいさと色っぽさにボーゼンとしておりました;;;
だって、それもいきなりエドアルドのベッドシーンなんだもん!!萌えたぜ!
(当時萌える、なんて言葉はなかったので結局「発情」してたのでせう;;;)
 「変奏曲」は二人の天才音楽家:バイオリニストのエドアルド・ソルティと
ピアニストのウオルフ:との出会いと成長、友情以上の親交、
そしてウオルフの早世にともなう周囲の悲嘆と残されたエドアルドのさらなる成長を、
音楽評論家ボブの目を通して語られる音楽家の伝記ともいうような作品です。
なんといってもただの音楽家の交流だけでなくオモテには描けない部分もしっかり描いてるので好きです(^^)
 世の音楽家や芸術家にはこういう「裏の交流」がしっかりあるのでは、と想像できて、それも竹宮さん独自の
華麗なタッチで描かれているのであんまり汚らしくないのでわくわくどきどきしながら読みました。
音楽家と違うけど、かのミケランジェロやレオナルド・ダ・ビンチも男の「恋人」がいたようですね。
(つまらんことに詳しい)
 自分はなんといってもエドナン(エドアルド)が大好き!
顔はかわいいけど、けっこう反抗的でスペイン内乱にも関わる社会派でしたね。
(ジツはこのスペイン内乱というのがよくわかりません;;
竹宮さんの漫画で色々知った事例も多いです。漫画家さんになるには教養がいりますね;;)
 心臓の病気で早死にしてしまうもうウオルフよりも骨太な感じで好きです。
また竹宮さんのインタビューや記事を読んでいるとこの評論家ボブは
竹宮さんの理想の男性だそうで、二人の成長を見守るあたりに竹宮さん自身の投影も感じます。
 典型的な女性の描くアニムスというか女性の心の中の理想の強い男性という感じがします。
このシリーズはたくさんあり、後半はエドアルドとウオルフの妹との息子ニーノの話も出てきますが、
個人的にはあまり好みでなく、やはり前半のウオルフの最後のコンサートまでが一番好きです。
下は最初に買った「変奏曲」シリーズの表紙からです。



◆ファラオの墓◆

当時、たまたま週間少女コミックに「ファラオの墓」が連載中で、当然サリオキスのファンになり、
連載を追いかけ、コミックスも購入し、しっかり竹宮さんのファンになりました。
上はお絵かき掲示板で描いたもの。最近です(といっても4−5年はたっております)
連載当時はまったく似顔絵は描かなかった。
絵がへただったので似なかったのです。(いや、マジで。みんな自己流になるので)
 「ファラオの墓」も夢中で読んで、主人公サリオキスのいじめられぶりに喜んで、
いや、はらはらしておりました(^^)
でもスネフィルの危なっかしいところがかえって哀愁で、
亡国の王子で立場的に苦しいサリオキスがすごーく落ち着いているのに
滅ぼした側の王のスネフィルが荒れて結局ほろびていくのがなんとも哀れでありました。
スネフィルはサリオの妹ナイルキアと恋に落ちていますね。
こういう主人公の妹と敵役(ライバル)の恋ってのが
竹宮さん、好きなのかなあ、と思ったり。
とにかく全巻コミックスをそろえるほど入れ込んで読んでいました。
 刺激的なシーンに影響されて色々描いたっけ
(みんな捨てました;;;だってほとんど裸なんだもーん;;;)
竹宮さんの絵って色っぽすぎる!コレはもう犯罪です!
ある男性のトリトンファンと竹宮さんの漫画について話をしたことがありますが、
「彼女の絵はなまめかしすぎて正視できない」といってました。
何か「見てはいけないもの」「うしろめたいもの」を感じさせるものがあるようです。
でも男性のファンも多いんだよね。
「地球(テラ)へ・・」の影響かな。最近の絵はずいぶんサッパリしてるように思えます(年齢かしら)
  しかしその次に始まった「風と木の詩」はあまりに衝撃的で、かえって本が買えなかったです;;;
だって連載第一回でいきなりオールカラーでジルベールとブロウのベッドシーンなんだもの!!(@.@)
立ち読みしていた(・・するなよ!)自分は本を落っことしそうになってしまいました;;;(当時中2)
学校の帰り道が商店街で本屋をはしごして制服でどうどうとあちこち寄り道してたのですが、買えなかった;;
今思えば記念すべき第一回連載の週間少女コミックを買えばよかったと後悔してます(こんなんばっか)
 当時は手塚治虫先生もご健在で「ブラックジャック」をリアルタイムで「少年チャンピオン」に連載してました。

◆ウエディング・ライセンス◆

上は「ウエディング・ライセンス」から主人公リバティ。
発表当時知らなくて、最近コミックスで見ました。
とても楽しい作品でした!
「風と木の詩」にも出演したカール・マイセや「どこかで見覚えがある」人がいっぱい出てきます。
この構図と髪型、昭和48五年頃の「少女フレンド」の漫画に似たような絵を描く漫画家さんがいました。
相互に影響受けまくってるのかもしれませんね。
またフレンド系に井上奈緒さんという方がいましたが萩尾望都さんによく似た絵を描かれていて、
後に萩尾さんの漫画を知ったとき「井上さんにそっくりじゃないか」と思いました。
思えば逆だったのかも。
 あとよく聞く話ですが初期の頃の竹宮作品と萩尾作品を混同されている方が結構いらっしゃいます。
お二人が一時同居されていたりお互いに交流があり
似たような男子校の学園ものを描かれているせいかもしれませんが、
内容的にかなり違います。萩尾さんの絵の方が地味に思います。
萩尾さんの作品はSF小説の挿絵などよく見かけました。
現在は全くといっていいほど傾向がちがいますが、自分は竹宮さんは繊細で純粋な永遠の少年、
萩尾さんは両性具有的な少年美を求めてるような気がします。
竹宮さんの絵柄は華やかです。