側湾症 症例集

側湾症例集 フジイ整体院

側弯症治療について


当院での側湾症に対しての考え方と治療法についてお知らせします

 

分類

 

「構築性側湾症」:構造的な側湾で椎体や椎間板が楔形(楔型)に変形したり、筋肉が硬縮
ではなく時間がたった為に短縮したりしてしまった状態を指します。

 学童期側湾症、思春期側湾症共に進行することが多く、長期間の圧迫で楔形に変形して
しまった椎体を現在の医療では治すことはできませんが、
1日でも早くできるだけ変形が進ま
ないうちの治療が望まれます


「機能性側湾症」:社会生活の中での疲労や癖とか姿勢などの生活習慣から来るものが多く、
子供の時の運動不足や成人してからも運動不足からくる筋肉の弱体などが原因になることがあ
るようです。

当院ではパソコンを一日中打っている方や同じ姿勢を長時間続けている方に機能性側湾症が
多く見受けられます。

 

多くの場合「構築性側湾」と「機能性側湾」の混合型が多く構築性であっても機能性の部分
を治療することによりコブ角が半分以下になることも十分可能ですし(残った部分が真の構築
性です)、又側湾を現在以上に進行させない為にも手技療法は有効です。

又何よりも痛みやしびれから解放されて安心して生活をすることが何よりかと、思います。

 

構築性側湾症


非対称のウエストライン 右肋骨のコブ 肋骨の捻転 


 

側湾症は、「胸椎型」「胸腰型」「S字型」共に脊椎と一緒に肋骨の変形を起こすことが
多く、
右の肋骨の絵では、この状態から回旋が加わるとさらに肋骨が捩じられて内側に入り
込み、
左右の肋骨に繋がっている胸骨と脊椎の間が狭くなることにより心臓と肺が圧迫され
心肺機能が低下することが有るということを示しています。

又外観的には上左の写真のように肩の高さの左右差、肩甲骨の突出、腋の下やウエストライン
左右非対称、右背部の隆起などが出現します。

 






レントゲン写真からわかること



合成写真 レントゲン写真 圧迫骨折 
脊椎線引き レントゲン写真 圧迫骨折
  前出のシールを張った写真と右の
  レントゲン写真の合成
2枚のレントゲン写真をパノラマ合成  胸椎と腰椎の圧迫骨折
黄色い線の中の骨が楔形に変形


 上の合成写真では黄色い線(椎体)の内側の赤い線(緑色のシールの上に引いてあります)
棘突起を示しています。

赤い線の棘突起は椎体のカーブの内側から内側へと繋がっており、明らかに棘突起と椎体が
側と凸側に捻転を起こしているのがわかります。

このように椎体が作るコブ角(レントゲン写真)と棘突起が作るコブ角(シール張)では30
50の差が出ます。

 

右の脊椎と骨盤を拡大したレントゲン写真では、構築性側湾症の特徴を示す胸椎の9(T9
腰椎の3番(L3)が圧迫骨折で楔形に変形してL3は左へ変位しているのがわかります。





                                                      


側湾症に係る筋肉


脊柱起立筋


 
最長筋と腸肋筋 棘筋・半棘筋・多裂筋  多裂筋と回旋筋
最長筋、腸肋筋 棘筋、半棘筋 taretu,kaisennkin


背骨の両側についている筋肉群で、背骨を屈曲、伸展、回旋に関与していて中でも回旋を伴う
回旋筋、多裂筋の影響は強いと思われます。

脊柱起立筋は骨盤から頭蓋骨まで及び体幹の動きや維持に大きくかかわっており、浅層から
深層まで固有背筋として多くの種類が有ります。





湾曲に係る大きな筋肉
 


僧帽筋 広背筋  大胸筋
僧帽筋 広背筋 大胸筋 

背部の「僧帽筋」と「広背筋」、胸部にある「大胸筋」、これら大きな筋肉は密接に関
係しあっており筋肉が長期間収縮した時などに付着部である棘突起を少しずつ変形させ
ているとしています。


機能

 

僧帽筋:肩甲骨を挙上、内転、回旋させ三角筋の働きを助けて肩甲骨を安定させます。
    また肩の
凝りや首の凝りにかかわっていることで知られています

広背筋:肩関節を内旋、内転、伸展させる強力な筋肉です。

大胸筋:肩関節を屈曲と内旋させて前鋸筋が肩甲骨を外転させる(前方に引き出す)の
    を助けます。
投球やテニスのサーブの時に使われます。





腹部の筋肉



腹横筋 内腹斜筋  外腹斜筋
腹横筋 内腹斜筋 外腹斜筋


腹筋は骨盤と下部肋骨をつなぐ筋肉として側湾に影響を与えています、したがって腹筋の拘縮を取り、より強化することが必要です。又、腹筋は生活全般にかかわる大事な筋肉でもあります。

腹部の大きな筋肉「外腹斜筋」、「内腹斜筋」、「腹横筋」「腹直筋」はお腹に網の目のように重なり合い筋肉の帯を作り内臓を守って、体幹の動きを助けています。

又、大腰筋や腸骨筋とも密接に繋がり骨盤の安定性にも貢献しています。

 

腹直筋と腸腰筋・内転筋



骨盤の筋肉

骨盤は後を2つの仙腸関節と前を恥骨結合で結合された2つの寛骨でできた、腹部と骨盤の臓器の容器でありそれらの臓器を保護するものです。

側湾症のほとんどの方が骨盤の捻じれ
(回旋)をお持ちです。

通常は骨盤を守るはずの筋肉、その筋肉が拘縮や短縮を起こすと骨盤が歪み側湾にも影響を及ぼします。

骨盤の後ろ側(外骨盤筋群)には殿筋と外旋筋が有り

骨盤内の筋肉や骨盤底筋と共に骨盤の安定性と大腿骨と繋がることで体の動きにより大きく関与しています


外旋六筋とは股関節を外旋させる時に使います。
例えば片足(右足)で立って体を左に向ける(回旋)時に使います。
野球でキャッチボウルやバットを振るとき等です。

 

又これらの筋肉は股関節の外転や内旋、外旋に係る

ことでO脚やX脚にも大きく係っていますので骨盤の矯正はとても大切になります。

 

  
殿筋と外旋六筋

                                                        


                                                                                                                                                        

治療

 

上記以外にも治療を行う筋肉や靱帯、関節包は沢山あります。

実際には側湾以外に頸椎の前湾や後湾、脊柱の前湾や後湾、腰椎の前湾や後湾等との

複合が多く症状ごとに治療箇所が増えます。

頸部では斜角筋や胸鎖乳突筋、胸部の肋間筋、脚部の内転筋や大腿筋膜張筋、足関節なども重
要な
治療対象になります。

 

そしてこれらの筋肉や靱帯をどのようにほぐしてゆくかが治療になります。

拘縮した筋肉や筋膜、靱帯を、リリースやストレッチ、マッスルエナジーテクニック

カウンターストレーン、マッサージに関節療法、指圧療法、操体法等を使って、身体が元から持っている自然治癒力を最大限活用して治していきます。

またとても大切なことはご自身でのご自身に対する治療です。
皆さんが当院へお出でになれるのはお仕事をされている方なら週に1回位が一番多いです。

 身体はみなさんが次にお出でになるまでに少しづつ元の曲がった状態へ戻ろうとします、
これもある意味自然治癒力です。そこで、「戻っちゃダメ」とストップをかけるのが「矯正体
操」です。

当院では「矯正体操」をして頂くために体操の指導と「プリントやDVD」を差し上げ、日常生活での注意点を個々にお伝えしています。

どうか治すということを施術者任せではなく、ご自身も前向きに取り組んでいただくことをお
願いします。

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