中度難聴(感音性難聴)WebSite 【 静かの森 】

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宙ぶらりん

難聴って何でしょうかね。
まぁ聞こえが悪いっていうことなんですが、しかしこれでいて良く判らないもんなんです。言ってみれば中途半端なんですよね。

「聞こえてるけど、聞き取れない」
そこそこ会話も出来るし、まぁまぁ聞こえてるから健聴者(普通に聞こえる方)とほぼ同等なのかっていうと、何を話してるのかやっぱり良く聞き取れないことが多いし、聞こえてない音もある。

んじゃーいわゆる聴覚障害者なのかっていうと、世間で言うところの聴覚障害者ってのは高度難聴〜聾の方々を指しているようなので、そういうワケでもなさそうなんです。
ボク自身「聞こえない」ってついつい言ってしまうんですが、聞こえないと言ってる対象の話の声は一つの音として割としっかり聞こえてるんですネ。声は聞こえてるんです。話の内容が判らないんですよ。全部判らないんではなくて、所々判らない又は判る部分があるんです。

いやナニ、そんなのは気の持ち方ひとつだ、少なくとも聞こえてるんだからクヨクヨしないで前向きに行くべきだ、、という考えもあります。
ていうか、実は中度の難聴者って大抵そうなんです。
自分が障害者だって思ってない人が殆どなんではないでしょうか。自分のこと「ナンチョーシャ」って思ってる人の方が少ないような気がします。「ちょっと耳が悪いだけなんだよネー」ってのが正直な感覚でしょうか。

しかしそのつもりで生活してるとですね、ある日壁に当たるんですヨ。

「聞き取れない」んです。何だか聞き漏らしが多いようなんで、よぉ〜く聞いてみると相手が具体的に何を話してるのか、実はあんまり良く判らないってことに気が付くんです。言葉スレスレの音しか聞こえてないんです。自分が周りとはまた別な次元にポツンといることに気付くんです。

そこでもって、あ、やっぱり自分は聴覚障害者だな、、と思って、まぁ例えばネット上の聴覚障害者の集まりや当事者のサイトなんかへ覗きに行ってみたりするんですが、そうするといわゆる聴覚障害者の皆さんは日頃うちらより大変な部分で頑張っていらっしゃるのが良く判ります。
それと比べてしまえばボクらの状況はマシなワケなんですが、しかし胸の内のモヤモヤが消えるモノでもありません。
理屈じゃないんですよね、この辺の気持ちってネ。

どっちを向いても、
ちょっと違うんだよなぁ、、という感じなんです。

難聴ってね、何だろうかなぁって、時々思いますよ。

誤解のないように付記しておきますと、例え中度でも自分は障害者だと思ってます。