ところが。。
希望を胸に、店から戻って初めて自分の部屋でつけた時、つけた途端に「カッ、カッ、カッ、カッ」とかなり大きな規則正しい金属音がしました。
あれ?確か店で試着した時には何ともなかった筈なのに。。??
急いで補聴器を外して確かめてみましたが、仕掛けは簡単、電池を入れるだけ。後は音質の調整。この「カツカツ」音は音質の問題とは違うよなぁとは思いましたが、試しに音質調整ツマミを何度か回してみました。しかしやっぱり「カツカツ」音は聞こえます。右のも左のも聞こえます。何度かスイッチを入れたり切ったりしましたが、やっぱり「カツカツ」音は規則正しく聞こえ続けます。
ここに至って「やられた」「これは騙されたな」と思いましたね。
僕の世界征服の野望は急速に萎んでいきました。いわゆる悪徳商法にやられたな、と思ったのです。おそらく店には、カツカツ音が判らないような何かの仕掛けがしてあったんではないかと推測しました。
これまでマルチ・悪徳からの数々の魅惑的お誘いから身を遠ざけ、悔いのない平穏な生活を送ってきてたのに、ここに来て現実的な補聴器をネタに見事に引っ掛かってしまったかっ。。(-_-;) くそぅ
買った店が、普通の「へいらっしゃい」タイプの店構えでなく、何だかヤケにこじんまりとしててお金掛けて無さそうで怪しげなのが思い出されました。そう言えばあの店のオヤヂも医者でもないのに白衣なんか着ちゃってさぁ、それ風に構えてたりして怪しげな感じだったよなー、レーガンの名前やら写真なんか出してなぁ、ドイツ製でございなんっつって、粗悪品だよこりゃ。
まーいいや、これも社会勉強の内だな。これからは近所のしょぼい店じゃなくて、もう少し大きい安心出来そうな店に行こうか、なんて混乱する頭で事後策を模索してました。
いや、待てよ。。僕はあることに思い当たりました。待てよ。。
目の世界とは違って耳の世界はマイナーだから、案外補聴器ってのは開発が進んでなくて、仕組み的にカッカッと音がするものなのかもしれないな、と思い直しました。
うむ。
取り敢えずしばらく使ってみて、カッカッうっさいようだったら使うのを止めよう。こんなもん無くたってやっていけるもんねー。。
カツカツ補聴器をつけながら、裏切られたような気持ちで悔しくて、座るのも忘れて呆然と部屋の真中に立っていたわけです<36万円だしね。