番長温故知新 - アームド-F
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アームド-F
ARMED-F
日本物産(Nichibutsu) 1988





FORMATION

縦スクロールSHTゲーム。自機の戦闘機はアイテムを取ることにより、自機の左右に配置されるオプションが装備できます。このオプションは敵弾を防ぐことのほかにボタンを押すと前方に一定時間展開し、そのオプションの種類に応じた特殊攻撃を行うようになっています。前方に展開している時にもう1度ボタンを押すことにより、オプションを後方へ移動させて攻撃方向を変える事ができます。また、この特殊攻撃は回数が限られている(3回)のですが、アイテムを取ると回数を増やすことができます。各面の最後に控えるボス敵を倒す事により面クリア、全6面でエンディングです。

日本物産の代表作として、「ムーンクレスタ」、「テラクレスタ」、「UFOロボ ダンガー」などの一連のシリーズがあります。これらはタイトルのロゴに「FORMATION」という文字が入っていて、合体やオプションとの連係攻撃などのフューチャーが盛り込まれていました。このゲームもオプションとの合体、連係が重要なファクターです。

後年、PC-Engineに移植されたようですが、見たことがないので内容は分かりません。


アメとムチ

特に印象に残っているのが、3面と4面です。

3面はこのゲーム中、最もスピード感に溢れるステージとなっています。スクロールスピードが他の面よりも早く、BGMもそれに合わせてアップテンポなものになっていました(今でもその面のBGMは口ずさむことができます)。また、敵が多く出現するのですが、アイテムもどんどん出現するためフォーメーション攻撃を常時行うことができ、まるでボーナスステージのような破壊の爽快感を楽しむことができる面でした。3面という、そろそろゲームが退屈になってくるところにこの面を持ってきたのは、大正解と言えるでしょうね。思えば、「R-TYPE」(アイレム)も3面にあの巨大戦艦面がありましたし、「沙羅曼蛇」(コナミ)も3面はあの印象的なプロミネンスの面でした。

4面は一転して、陰鬱な生物的な背景が続く面です。この面で非常に苦労したのが、最後に控えるボスの攻略でした。まず背景が画面全体を覆うように広がっていて、自機の移動できる範囲が限られていました。ちなみにその背景と自機には接触判定があり、その背景に触れるのはアウトです。その背景の奥からボスの身体が伸びてくるのですが、その先端から扇状に連続して弾が発射されます。自機の弾で攻撃しようにも、逆に相手に攻撃されてしまう位置にしかいることができません。オプションは横につきますから、前や斜め前からの攻撃は防ぐことができないのです。

どうしてもボスの弱点に攻撃を当てることができなかった私は、別の攻略法を取りました。それは、「ボスが自爆するまで逃げ切る」という、実にネガティブな方法です(^_^; 色々試して、相手の攻撃が当たらない場所を発見することができました。そこはボスにたどり着いてスクロールがストップするまでに入り込まなければならないという、(私にとっては)結構シビアな場所でした。しかしそこに入りこむことさえできれば、後はレバーから手を放して自販機からジュースを買ってきて一服することができるほど、安全な状況になります。その状態で5分ほど待てば、ボスは自爆して次の面に進むことができるという寸法です。ですが、この5分という時間のために、私は店長さんにいつも申し分けなく思っていました(^_^;


勲章のゲーム

私はこのゲームを、「勲章」のように思っています。何故ならこのゲームは、私が最初から最後まで本当に1人で攻略してクリアしたゲームだったからです。

私が通っていたゲーセンでは、このゲームは…まぁ、はっきりいって人気はありませんでした。悪いゲームでは無かったと思うのですが、その時期、SHTゲームといえば他の有名メーカーのものが流行っていたハズです。そんな中、このゲームを毎日のようにやっていたのは私だけだったように思います。

私自身、SHTゲーマーであったとはいえ、胸を張っていえるほどいい腕ではありませんでした。そのゲーセンの常連や私の友人の中には私より遥かに腕の立つ人たちが多くいて、難易度の高いSHTゲームを次々と何周もクリアしていきます。彼らと話をしていても、彼らとの間に見えない壁を感じて、寂しかったのを覚えています。

そんな友人の1人に、「アームド-F」をクリアしたことを伝えました。
「えぇっ! すげぇ、やるじゃん! おめでとう!!」
握手をしながら、とても嬉しかったのも覚えています。
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