戦略的思考を持つこと

「一知半解」ブログコメント / 2010.9.27

 日中戦争に突入する前の最後の和解のチャンスは1934年10月に訪れました。それは蒋介石自身が、中国の誤りを認めると同時に、日本の誤りを次のように指摘した時です。

(中国の誤り)
六 国内世論が分裂していた。
七 感情によってことを決する誤り=・・・中国人がこれまでの屈辱と侮辱に激昂するのは当然としても、感情をおさえ、理知を重んじ、国家民族のために永遠の計を立てなくてはならない。

(日本のあやまり)
五 中国国民の心理に対する誤り=中国には百世不変の仇恨の観念はない。・・・対日悪感情にしても、それはいまなお日本が中国の領土を占領し、中国の感情と尊厳を傷つけているからである。
(日本の外交の誤り)
○国際世論を敵に回したこと(要約)

共産中国は蒋介石ほどの知恵はないのかも知れませんね。かっての日本と同じようなことをやっているようですから。で、日本はこれにどう対処すべきか、蒋介石の自国の反省と、日本に対する助言をふまえた対応をすることでしょう。

まず、この機会に中国に対する国論を統一すること。第二に、感情をおさえ、冷静に理知的に対応すること。第三に、長期的戦略的に対応すること。第四に、国際世論を味方につけること。

中国はこの戦略で、主要都市のほとんどを日本に占領されながら、最終的に日本に勝利したのです。中国の今回の行動を見ると、彼等は蒋介石の持っていた知恵を失ったかに見えますね。

日本は慌てる必要はない。まずは、以上4つの点についてしっかり対応策を練ることが肝要かと存じます。