大前研一氏「福島第一原子力発電所炉心溶融事故」についての卓見
大前研一氏が「福島第一原子力発電所放射能漏れ事故」について、事故後二日の3月13日、一週間後の3月19日、二週間後の3月27日とyoutube上で見解を表明しています。また、BPNETでも二本の記事を書いています。大変参考になりますので紹介しておきます。 この件については、使用済み核燃料貯蔵プールあるいは原子炉本体が破損していなければいいがと祈るような気持ちでしたが、残念ながら、最悪の事態に陥っていたようですね。このことは注入する水の量で判っていたはずですが、始めから圧力容器ごと水浸しにするつもりだったのでしょうか。 この辺りの保安委員や東電の説明は、電源が回復して原子炉の冷却機能が回復しさえすれば、それで冷温停止に持ち込めるかのような説明でした。従って、炉心の溶融、原子炉及び圧力容器の破損、高レベルの放射能の流出などという事態は何とか避けられると思ったのですが・・・隠蔽体質と言われても仕方ないですね。 この点、大前氏の見通しは、事故の初期段階から極めて正確であることが証明されました。また、今後の処理方法についての提言も懇切丁寧で、アメリカの提案(石棺)?についても自説を述べるなど、極めて説得力に富んでいます。かって原子炉の設計にも携わっていたそうですが・・・。 なにより、激することなく理路整然と自説を展開されるそのスマートさに驚かされました。また、言葉使いも周到で、政治的センスも相当なものだと思いました。ぜひ、これからの日本のリーダーとして活躍していただきたいと思いました。できたら、今回の事故の始末も含めてお願いしたい。 (YOUTUBE) 3月19日(地震発生から一週間) 3月27日(地震発生後2週間) (BPNET記事) 炉心溶融してしまった福島原発の現状と今後 |