私が統一協会から脱出し、救われた状況は少し変わった状況でした。電車の中で統一教会の本を読んでいたら、たまたま乗り合わせていた牧師に声をかけられたのです。統一教会では、聖書や経典とされている書物には、布で作ったカバーがしてあるのです。だから、それを知る人にはすぐ分かるのです。牧師は名乗ったあと、「その教えは間違っている。私の話を聞きなさい。」と説得し始めました。私は少し困ってしまい、目的地に着いたので牧師を振り切ってホームに降り、改札に向かいました。途中、牧師の連れの伝道師達に両腕を捕まえられ、統一教会の間違いを指摘されました。
 当時、統一教会に入って間もない私は、自分自身、教会に対して疑問を感じていました。そういった事もあって、どう違うのか、何が違うのか話を聞いてもいいのではないかと思ったのです。とにかく仕事に行く途中だった私は、後日、会う約束をして別れました。実はこの時、私はとても大きな悩みを抱えていました。それは病気と借金でした。今思えば、この様な悩みを抱えている私は、統一教会ではとても邪魔な存在でした。自分自身でも、不安というより絶望的な気持ちでいました。統一教会に対する疑問と不安から、キリスト教の話を聞いてみようと思ったのです。統一協会に帰った私は、その日の出来事を親と言われる協会の先輩に報告しました。ですが、後日会う約束をした事は言いませんでした。
 夕暮れ時、所属していた教会のビルの屋上で祈ってみました。今までとはちょっと違った祈り方で。「もし、本当に本当の神様がいるのなら、どうか、この絶望的な私を助けて下さい。このままで終わるわけにはいかないのです。お願いします。神様。」
 後日、約束した日に伝道師と教会の事務をしているという方二人に会った時、「もしかしたら来ないかもしれないと思いました。」と言われました。統一教会の人達にキリスト教会の人達と会うと言ったら、まず、止められるからなのです。その日から数回、伝道師に会いました。統一教会で抱いた疑問を全て投げかけてみました。伝道師は聖書を開いて説明して下さいました。たしか、三回目に会った時、私は統一教会を出る決意を固めました。脱出するにあたっては、多くの脱会者がそうである様に、統一教会に反対していた実家の両親にも協力をお願いしました。たまたま祖母の三回忌が近く予定されていたので、その数日前に、統一教会を出ました。普通に、実家の用事で帰る様にです。予定していた期日が過ぎても戻らない私を統一教会が探したのは言うまでもありません。神様が絶妙なタイミングで救って下さったのです。神様が選んだ人達によって、選んだ日に、選んだ場所で。神様に出来ない事はない事はないのです。
 今私は、抱えていた病気も回復に向かっています。骨髄移植という大きなイベントを乗り超え、また昨年の脳梗塞からも立ち直り、ハンディを抱えながらも元気でいます。
           療養中であっても、神様の恵みと祝福に感謝する毎日です。
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・・・ 私は解放された!! ・・・

「統一教会からの脱出」

                                                      
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