おわりに

 私は海の専門化では有りません。一国民として、日本の長期ビジョンの一片を描いてみたのです。私は特許を扱う弁理士です。いつも発明と向き合っているので、新鮮なアイデアに慣れています。
 今日、日本のおかれた立場は厳しく、このままでは国力が急落する怖れを秘めています。ここで沈んでたまるか、何とか活路を見出して日本を復活させたい。多くの国民がそう思っているはずです。私も2010年の暮れから2011年の正月にかけて、良い知恵はないかと考えてみました。その時、「そうだ、日本には海があるのだ。」、このことに注目すべきだと思ったのです。
 そこで、このアイデアをブックレットにまとめてみたのですが、仕事の合間をぬっての作業だったので、思いの外、長くかかってしまいました。
 皆様と一緒に海を覗いてみることによって、第1〜第10の宝を見出すことができました。これを実現できるように努力することによって得られる日本国民の幸せこそが、最大の宝なのです。
 この本から一筋の光が見えて、日本が明るさを取り戻すことに役立てば大変嬉しいことです。

 2012年4月

 

洋 茂   



小笠原の魚

小笠原の海の魚
写真提供:道城征央


   
著者略歴
洋 茂(なだ・しげる)
1968年3月東京工業大学大学院応用物理学修士課程修了
1968年4月日本電信電話公社(現在のNTT)に入社、武蔵野電気通信研究所に勤務
部品材料、大規模集積回路の研究に従事
1984年2月情報特許部(現在の知的財産センタ)に配置転換、知的財産業務に従事
1990年11月弁理士試験合格
1991年4月NTTアドバンステクノロジ株式会社に入社、知的財産業務に従事
2001年4月特許事務所に勤務


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