H14年度決算に対する反対討論 平成14年度の決算に対して、一般会計には反対、4特別会計及び水道事業には賛成の立場から討論させていただきます。今回は議員になって初めて、決算特別委員会を傍聴致しました。途中少し抜けた部分もありましたが、8割程度の費目については審議を聞くことが出来たと思います。 まず最初に、正直な感想から申し上げます。武蔵野市の決算書は、私にとってあまりわかりやすい資料ではありません。それを補強するために行われているはずの部長の方々の説明が、決算書の内容をそのまま棒読みにするだけというのに少し驚かされました。また、職員の方々の説明が長引くと、市長が「もういい」という風に後ろを振り返って制止することもしばしばで、これでは市民に対して説明するという姿勢に欠けているような印象を受けました。 また、決算書のわかりやすさという点から、他の自治体の決算書などと見比べてみますと、不親切な部分を感じました。例えば、各款の人件費などは、人数を後から口頭で補足説明するのなら、最初から人数や給料なども記載しておけば良いわけです。そのようにやっている自治体も見受けます。また、武蔵野市では決算書をわかりやすく解説したデータブックなどは作っていませんが、三鷹市などでは「三鷹を考える論点データ集」「三鷹を考える基礎用語辞典」など、テキストを作り、販売しています。今までのお役所の決算書などの概念を超えたこのような市民向けの資料を武蔵野市でも是非作って欲しいと考えています。 次に財政の健全度を見るための「バランスシート」のことです。今回から財政援助団体の決算を連結で行ったと言うことで、これはそれなりに評価される部分かもしれません。しかし、正味財産の計上で、最も大きな部分を占める「土地の価格」が依然として取得価格というのはどうも納得がいきません。バブル期に高値で購入した土地が、今ではガクンと下がっているわけですから、当初の取得価格のままの資産計上では、実勢価格とあまりにも食い違い、バランスシートの意味をなさないように思います。 では、決算の内容について、私なりの反対理由を説明します。 第2にイベント・キャンペーンなどの検証がほとんどされていない点です。いくつかの質問にもありましたが、経費を掛けて企画を実施した場合、大切なのは結果の検証だと思います。民間企業では当然厳しくチェックされるこの見直し作業がほとんど行われていない実態は問題だと感じました。また、報告書が決算特別委員会の時期に間に合っていないもの2〜3件、内々のレポートは作っていても報告書は作成していないものもあり、結果報告の意味が徹底していないように感じました。 第3に財政援助団体・店舗支援(麦わら帽子)などの事業が赤字であるところが多い点です。最初から赤字でも仕方がない、こういった商売で利益を得るのは困難だと結論づけていますが、保育園などの施設の収支はきびしくチェックしているのに比べ、こういった施設・店などではかなり甘い分析が目立ち、バランスが取れていないと感じました。さらに、文化事業団や0123などの事業で、約半数を占める市外利用者などに対しては、多少でも市民との使用料の差をつけるなど、受益者負担を考えるべきではないかと感じました。
(2003.9.26武蔵野市議会本会議 三宅 英子) |