議員日記 2005年5月 |
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2005 年 5 月 1 日(日) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
議員の報酬・手当を考える(1)・・・年間6万円増額された武蔵野市の市政調査研究費 武蔵野市では、3月の市議会定例会で市議の市政調査研究費(一般的には政務調査費と呼ばれています)の値上げが可決されました。反対は共産・市民の党・私の6名のみで、残り24名の議員は賛成しました。 市政調査研究費とは、給料やボーナス以外に議員の調査研究のために支給される経費です。これまで年間42万円だったものが、今年度からは年間48万円となり、14%増となりました。 私はHPで議員報酬を公開していますが(※H16年度分については只今制作中で、明日にも市政調査研究費の報告と共に掲載します)、年間約900万(税込み)という金額は、現在のサラリーマンの平均年収500万円台(H13年:男性)に比べても多額です。 ※ H16年度分掲載しました。(5/2) 1)武蔵野市で市政調査研究費が増額されたワケ 昨年11月に武蔵野市では市議の報酬と特別職職員(市長・助役・収入役等)の給料を検討するために「特別職報酬審議会(以下”報酬審”)」が設置されました。この「報酬審」の設置目的には、市政特別職報酬等審議会調査費の検討は含まれていませんでしたが、どういう訳か12月に市議がヒアリングを受けた際に、市政調査費についても意見を聞かれました。その際、いくつかの会派から市政調査費を増額して欲しいという要望が出たとのことで、1月に出された答申には「市政調査研究費の若干の上乗せの検討が必要」という項目が付記され、その後3月議会に「調査研究費」増額の議案が上程され、可決となったというのが経緯です。 2)他市の状況・・・武蔵野市は26市中6位(H16年度) 下記の東京都下26市の市政調査研究費の現状を見ると、武蔵野市は6位となっています(H16年度実績)。お隣の三鷹市では半額近い24万円ですが、私の知っている数人の三鷹市議は、HPをマメに更新しているだけでなく、年間数回の市政レポートを印刷しています。印刷・配布には随分お金が掛かりますから、足が出ている筈です。 武蔵野市の「報酬審」のヒアリングで、市議の中から、「HPの充実のために外注しなければならないので経費が掛かる」との意見が出たとのことですが、首を傾げます。今は、ちょっと勉強さえすれば、ブログなどはすぐに出来ます。お金を掛けなくてもやる気になれば素人でも発信できる時代になっています。大げさに「外注したい」と言うこと自体、感覚が遅れているという気がしました。 H16年 市政調査研究費 ランキング
都内23区の最高額は世田谷区で年288万円、最低の台東区でも150万円、ついでですが東京都議は720万円です。これらに比べると都下26市は少な目ですが、上記の表で市政調査研究費の収支報告書を提出する際に、領収書のコピーも必要ないところが7市あり、武蔵野市も含まれます。使途を明らかにするため、領収書原本を添付する制度を確立すべきだと思います。 3)領収書の添付について審議はされたが・・・ 武蔵野市では3月に市政調査研究費の情報公開請求があったとのことで、議会運営委員会でH16年度分の収支報告書から、領収書のコピーを添付しようとの意見が共産・市民の党・市民クラブから出ましたが、これまでの決まりで領収書の添付は義務づけられていない、議会改革の中できちんと検討し、整備するべきだなどの意見が多数出て見送りになりました。やれることを超党派でドンドン前向きにやった方が良いはずなのに、何でも規則や決まりをやらない理由の言い訳にするのは悪い癖だと感じました。
4/28の朝日新聞の「私の視点」欄に名古屋市議の則竹くにひとさんが「議員への手当が過剰だ」という意見を寄せていました。お読みになった方も多いと思います。名古屋市議は年額税込1,212万円の議員報酬+期末手当の他に、660万円もの政務調査費を受け取っています。更にその上に、名古屋市議には都内23区と同じく「費用弁償(日額旅費)」も支給され、格段に優遇されている状況にはびっくりしました(則竹さんは受取を拒否)。最近も足立区議が収賄容疑で逮捕されるなど、議員とお金の問題は後を絶ちません。議員になってタダで何かを貰ったり、特権を享受したりすることでダンダン普通の人には味わえない待遇が当たり前になってしまうのかもしれません。気持ちを引き締めたいと思います。 今回の市政調査研究費の増額分を、私は初めて法務局に供託をしました。そのことについては次回改めて書くつもりです。 前回4/26にJR西日本脱線転覆事故に関連して、事故調査委員会のことに触れましたが、「航空・鉄道事故調査委員会」というのは国交省のもとにある常設の委員会でした。もっとも、信楽高原鉄道衝突事故、営団地下鉄日比谷線脱線事故と、重大鉄道事故が続いたことから、航空事故調査委員会を改組して鉄道事故にも取組むことになったばかりで、今回のような重大事故は実質的に初めてのケースのようです。HPを見ると、60代後半の大学の先生方が中心と分かりました。 JR西日本が誘導しようとした置き石原因説を、当然のことながらアッサリ退けましたが、運転士の未熟で粗暴な運転だけでなく、車両やレールの問題、過密ダイヤの問題、ATSなど安全設備の問題、そしてJR西日本の会社ぐるみの陰湿な体質を、警察の捜査とは別にどこまで解明できるのか、注目されます。
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2005 年 5 月 9 日(月) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
連休中日記の更新を休んでしまいました。市政調査研究費の供託の話は次回に回します。 日毎にJR西日本の事故への拙劣な対応、あきれた企業体質が明らかになってくると、この会社はトップから末端まで、どうしようもない無責任集団と言う以外にないと思えます。抜本的改革だの、企業風土を一から見直すだのと言っていますが、全く信用できません。社長、会長を替えたところでどうにもならないでしょう。本来なら山一証券のように、JR西日本は廃業し、関西の有力私鉄(近鉄・阪急・南海・阪神・京阪など)が出資して新会社を作り、まともな経営・列車運行をしてほしいと思いますが、残念ながらそこまでの変化は実現しそうにありません。 毎日のように報じられるJALのトラブル、羽田空港管制官ぐるみのたるみによる誘導ミス、先日のヘリ墜落などを目の当たりにすると、日本の陸と空の安全神話が今崩れつつあるような気がします。 都議選迫る 東京都議会議員選挙(42選挙区、定数127人)が迫ってきました。本番は6月24日告示(立候補受付)、7月 3日(日)投・開票 という日程ですが、現在すでに中盤〜終盤戦というところでしょうか。武蔵野選挙区(定数1)では民主党の候補者もようやく決まり、各党派の候補者は出揃ったようで、自民党の現職と、民主、共産、革新系無所属(市民の党=地域政党)の間で争われることになるようです。 しかし,二期目の自民党の候補者(公明も支持)は市議と一緒のポスターを市内中に張り巡らし、これまでの市長・市議選と同様の手堅い戦略を取っていますし、選挙にかけては強い土屋武蔵野市長の強力な後押しがあります。最近新聞に織り込まれたチラシでも市長選かと勘違いするような中身で、市長のバックアップがミエミエでした。独自色が見えず、キャラクターがちょっと弱いとも言われていますが、余程のことがない限り結果は目に見えている気がします。ただし、最近立候補した民主の若い女性が結構フレッシュで好感度があるので、前回よりは票を伸ばす可能性があります。市民の党の候補者もどこまで食い下がるのか見守りたいと思います。 野党が分裂してこうなったことの責任の大半は地元の民主党にあります。昨年12月に書いたように、野党候補一本化に民主党は全く主導権を発揮できず、ギリギリになって候補者を擁立するというのが過去2回のパターンで、今回も同じでした。 最近の西東京、小平各市長選では、いずれも民主党系の野党統一候補が自公の推す現職を久しぶりに破りました。逆に言えば民主党の候補者といえども、一本化しないと自公候補にはなかなか勝てないということです。菅前代表のお膝元で同じことを繰り返しているのはまことに残念です。ただし、選挙は結果を見るまではわかりません。上記の予想を裏切って、新顔の都議が生まれてくれることを期待したいと思います。
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2005 年 5 月 13 日(金) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
議員の手当を考える(2)・・・初めての「供託」
武蔵野市では、3月の市議会定例会で市議の市政調査研究費の値上げが可決されたことは前に書きましたが、H17年度の半年分24万円が4月中旬に口座に振り込まれました。今回の増額は納得できないので、増額分3万円を供託することにしました。 供託を終えるまで・・・ @ 返還を拒否されて初めて供託ができる。 予め、知り合いの議員に教えてもらったり、武蔵境の法務局に問い合わせて、供託の大体の仕組みはわかりました。家賃の値上げに異議を唱えるために毎月の家賃分を供託する方法はよく知られていますが、議員が報酬や費用弁済などを供託する場合はまた少し特殊です。まず全額を受領した後に、市に返還し、拒否されて初めて供託が可能になる、ということがわかりました。4/16に武蔵野市の総務課に直接返還に行き、拒否されたので、4/18に法務局に供託書を提出しました。こういった形式的な決まり事をやらなければダメなようです。 A「供託書」の記入 「供託書」の用紙は法務局に行って初めてもらうことができます。その用紙の中で一番重要なのは「供託の原因たる事実」という項目(この言葉自体「時代がかって」いますが)で、事実関係を簡潔に書かなければなりません。@で述べた議員に前もって教わっていたお陰で、ある程度準備していたので、この項目の記入はスムーズにでき、窓口に提出することができました。 B 窓口のお役所仕事ぶり 法務局には土地や法人などの登記簿謄本の窓口と供託などの窓口の大きく2つに分かれているようです。事前に電話をしたところ、平日なら3時半頃までに来て欲しいということだったので、それまでには到着しました。供託の窓口には誰も並んでいないのに、供託書の提出後ずっと待たされました。お隣の登記簿窓口はたくさんの客がいて結構忙しそうでしたが、供託の窓口は私以外に客はいません。供託の係は2人の若手しか働いておらず、奥のほうにいる年輩の職員たちは結構暇そうでした(担当が違うのかも知れませんが)。その内、カウンターの中から偉そうな職員の方々がゾロゾロと出てきて、何だろうと見ていたら、異動の挨拶をしていました。お客が待っている間を5〜6人の職員が挨拶に練り歩いている様子を見て、この世界独特の浮き世ばなれした空気を実感しました。 C サービスという概念の欠如 あまりに待たされるので「まだ大分掛かりますか?」と、声を掛けたところ、中にいる担当の職員から「何か用事でもあるんですか?」と言われました。法務局でサービスをよくしてもらおうとは期待していませんが、供託の係のこの返事にはあきれてしまいました。私が「用事はたくさんあります。こちらも忙しいんです。」と言ったら急に書類をくれました。最近は登記簿の係などは割と親切で、いろいろアドバイスしてくれるようになっています。そもそも役所は5時までのハズなのに「3時半までに来い」とか、自分たちの都合でアレコレ勝手なことを言うのは、時代錯誤としか言いようがありません。 D 供託金は銀行に振り込む 供託書を提出しただけでは終わりませんでした。供託金は法務局の書類をもらって、指定の銀行(東京三菱銀行吉祥寺支店)に振り込まなければなりません。この作業は、選挙の際の供託と同じです。4/19に振り込んでやっと一連の処理が終わり、結局3日間も掛かりました。この後、法務局から武蔵野市に、私の供託書が送付されるとのことです。
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2005 年 5 月 16 日(月) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
身近に知った国民健康保険・国民年金の問題点(1)
都内で勤めている、家族の友人の美容師(29才)の話です。彼は高校卒業後、地方から上京し、理容師と美容師の資格を取得しました。現在働いている店は何店舗もある法人組織(有限会社)で、従業員は全体で60人位いて、本来は当然各種社会保険に加入すべき事業所になるのですが、従業員が若くて無知なのを良いことに、経営者は厚生年金にも組合健康保険(又は政府管掌健康保険)にも会社を加入させておらず、各自で国民健康保険や国民年金に入る他ないということです。また労働条件も1日14時間労働、週休1日ということで、これも完全に違法です。昨年、武蔵野市の保険年金課長に話を聞いた時にも、吉祥寺のまちには多くのチェーンやフランチャイズの美容室があるが、組合健康保険に加入していないところが多いと聞きました。 多くの若者と同様に社会保険などには無関心で、ここ数年無保険、年金未加入の状態のままだったこの友人も、さすがに不安になり、先日住んでいる区の区役所に相談に行ったところ、国保については過去2年分を遡って支払うようにと言われたそうです。2年分の保険料は数十万円になり、分割してもらっても、払うのは簡単ではありません。 年金は過去の分を払えば、将来の年金受取額が増えるので納得できます。しかし自己責任で未加入期間を過ごしてきた(その間病気になっても全て自己負担)国保まで、なぜ過去2年分支払う必要があるのでしょうか。 国や自治体にも理屈はあるでしょう・・・「国民皆保険」という制度のもと、国民は全員健康保険に加入する義務があり、キチンと納めている人に対して公平性を保たなければならない・・・というようなことだと思います。国民健康保険は、自治体によって「保険料」ではなく、「保険税」としているところが多いことにも、強制的に徴収しようという考えが読みとれます。「低所得者には減免措置もあるし、過去2年分以上は問わないから、とにかく払いなさい」ということでしょうが、説得力が感じられません。 国民健康保険や国民年金に加入すべき人の加入率の低下が大きな問題になっています。しかし、今の制度では加入したいという意欲まで削いでしまいます。少なくとも健康保険については過去に遡及して徴収するというのは再考すべきではないでしょうか。 ところで「過去の分も徴収する」というのにも合法的な抜け穴があり、「引っ越して他の自治体に住民票を移した場合」、「健康保険に入っている企業に就職した場合」は過去の分の支払い義務は消えるのだそうです。しかしこの人の場合、現在引っ越しも転職も考えておらず、この方法は使えません。 もっと問題なのは事業所及びその経営者と、指導・監督しているはずの社会保険庁が何をやっているかということですが、それについては次回に触れます。
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2005 年 5 月 19 日(木) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
身近に知った国民健康保険・国民年金の問題点(2)
無保険、年金未加入の上、過酷な労働条件のもとで働いている家族の友人の美容師(29才、男性)の話の続きです。彼がこういう状態でいることの責任は、直接的には事業所の規模からみて、当然健保や厚生年金に加入する義務があり、労働基準法を遵守すべき美容室の経営者にありますが、保険、年金加入を指導・命令するはずの社会保険庁、あるいは労働基準法第32条違反の労働条件を是正させる権限がある労働基準監督署は、これまで何をして来たのでしょうか。 家族は友人を伴って管轄の社会保険事務所を訪ねたそうですが、話は聞いてくれるものの、権限を発揮して、経営者に加入させようという姿勢はなかったそうです。また友人も、騒ぎが大きくなると経営者に犯人探しをされ、解雇されるのではないかという不安があり、迷いがあるそうです。彼の置かれた立場を考えれば十分理解できます。 今年3月8日付の毎日新聞「当世年金事情−あなたの値段」シリーズに、小金井市の美容院経営者の次のような投稿が載っています(一部改)。
「厚生年金未加入や偽装脱退の追及に社会保険庁は本腰を入れることにした」というような新聞記事もチラホラ見るようになりましたが、「美容業界で加入しているのは10%程度」というのがその通りだとしたら、社会保険庁は一体何をしているのでしょうか。確かに年金保険料は上がるばかりで、折半負担の労使とも大変ですが、正直者が馬鹿を見るような状況を知れば知るほど、腹が立ちます。 このごろはコンプライアンスとかCSRなどという言葉が、キーワードのように企業の経営者からも語られます。しかし言葉と現実はかけ離れてはいないでしょうか。JR西日本の例を持ち出すまでもなく、企業は単に利益をあげれば良いのではなく、少なくとも最低限の法律やモラルを遵守して、地域社会、環境、従業員などに対しても責任を持つことが求められています。 最近大きなニュースの陰に隠れてあまり目立ちませんが、社会保険庁、道路公団、大阪市役所及び大阪市議など、役所や法人(独立行政法人、特殊法人)の怠慢、あきれた金の使い方などはテレビ、新聞で継続的に報道されています。大阪市民でなくても、国民はもっと怒るべきで、日本人はおとなしすぎると思います。
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2005 年 5 月 23 日(月) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
文教委員会(5月16日)・・・ 発言を牽制する市長と全く質問しない与党議員たち
私も所属している文教委員会の5月16日の審議について書きます。 この日の委員会では、継続案件となっている下記2つの陳情の審議と「第2次子どもプラン武蔵野(H17〜H21年度)」の行政報告の3つがあり、10:00〜15:15頃まで開かれました。
●気になった3つの市長発言 (1)「評価委員に対する心理的圧力・・・」とは? この日は私がトップバッターで質問に立ちました。その時、「公立保育園改革評価委員会」に出された資料の提出を求めた際、市長から「議員が評価委員会の内容を議員がいちいち点検するというのは踏み込みすぎだ。折角第三者評価をやろうとしているのに、委員に対する心理的圧力になりかねない。公権力公使にもつながる」という趣旨の発言がありました。私が求めた資料は、もちろん評価そのものではなく、評価委員会の議事録にも掲載されている「評価指標」で、どのような視点・基準で保育園の運営等を評価するかをピックアップした項目一覧に過ぎません。こういった資料の要求が公権力公使につながるというのなら、策定過程の情報を議員は全く知ることができないままに、委員会の中で質疑しなければならない、ということになります。出てきた報告書や結果についてのみしか意見を言えないというのなら、議会の存在理由はあるのでしょうか?全く理解に苦しむ発言です。 (2)「行政報告には議員は粗々(アラアラ)の質問をすればよい」のか? 私はこれまで一般質問(昨年9月)でも「次世代育成支援行動計画」策定に対して、策定過程の透明化を求めてきました。それに対して行政側からの情報提供はほとんどなく、今回の「第2次子どもプラン武蔵野」行政報告が初めての機会でした。私がこの行政報告の中で、部長に対して質問していた時に、市長が口をはさんで「こういったプランができましたということで報告している。付託された調査事項でこれからプランを立てようということではない。粗々の質問だけにすれば良い」という趣旨の発言をしました。 こういった経過も無視して、議員の質問を簡単に済ませようとする姿勢は大きな問題です。議会は行政側と議員、あるいは議員同士が発言し、議論してこそ成り立つ機関のはずです。議員の発言を牽制して、行政報告では単純な質問で済ませろ、というのでは基本的な関係を全く無視しているとしか思えません。 (3)「武蔵野市は国なんかより遙か先を走っている・・・」のでしょうか? 今回も市長は「次世代育成支援行動計画」への取組みの透明性について、「行動計画の策定過程をなぜ公表しないのか?」と武蔵野市の問題点を質問すると、それについては全く答えず、「霞ヶ関の役人が作った法律ひとつで何ができるのか、武蔵野市は霞ヶ関が気がつく前から、独自で子育てプラン策定などいくつもの施策を実施してきている」と強気な答弁に終始しました。問題をすり替えて自慢話で終わらせるというのはいつものやり方です。私も「中野区などでも子育てプラン等をH11年頃から作っている」と応酬しましたが、市長からは「具体的に何をやっているというんだ」という不規則発言(ヤジ)があったのみでした。 ●「次世代育成支援行動計画」策定に向けて、先進的な都内自治体の取組みと武蔵野市 武蔵野市では全く公表しなかった「次世代育成支援行動計画」の取組状況は、板橋区・練馬区・中野区・杉並区・三鷹市など多くの自治体のHPで確認できます。また、昨年の3月時点の東京生活者ネットによる自治体調査で、都内では11自治体、多摩地区では18自治体が策定委員会などが検討中と回答しています。
※「策定委員会への市民参加」については2004年3月に東京生活者ネットが調査・公表している資料によりました。「策定過程のHPでの公表」は本年5月現在のものです。 ● 与党側の議員はなぜ質問をしないのか? 上記のようにこの日は、市長の強硬な姿勢がやけに目立ったのですが、与党議員は3つのテーマに対して全く質問をしませんでした。しかし、与党議員の一人は私の発言に圧力を掛けるためなのか、市長が強硬発言をするたびに、その尻馬に乗るような形で、大きな声で「不規則発言(ヤジ)」を繰り返ししていました。ヤジは議事録には載らないため、全く責任を伴わない気楽なものです。私の意見や質問に対して異論があるのなら、正式な質疑を通して自分の意見を表明すべきです。 スポーツの観戦のように、ヤジを飛ばすだけで議員の仕事が果たせるのなら、これ程楽なものはありません。市議会の正式な場で発言することは、市民から任せられた議員の基本的な仕事です。そういったことにもっとエネルギーを注ぐべきではないでしょうか? よく国会での与党は、部会や総務会などで官僚や議員同士さんざんやり合うので、セレモニーに過ぎない委員会審議では殆ど発言しないなどと聞きますが、武蔵野市の与党市議が事前に役人と張り合っているなどという話は聞きません。 ● 5/16文教委員会での発言一覧
注) ○:・・・「発言があった」、×:・・・「発言がなかった」
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2005 年 5 月 28 日(金) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
最近のメディアから(1)・・・立花 隆さんのHP復活! 3月末、日経BP社のHPの中に「立花隆のメディア ソシオ-ポリティクス」というページが出来ました。かなりのペースで執筆されているようで、すでに多くの記事が掲載されています。 その中でも特に光るのは、今も大きな問題になっっている、小泉首相の靖国参拝が、政治家としていかに愚かな行動であるかを理路整然と説いている「小泉首相はドイツ型謝罪で中国・韓国との関係修復急げ」 と題するものです。また「憲法第9条を死守して「崇高な理想」を貫け」でも、なぜ改憲が不要であるか、分かりやすく書かれています。とかく立花さんの文章は結構長い(文芸春秋の記者時代は、そのことで上司によく注意されていたらしい)のですが、中学生でも理解できるように、分かり易く書かれているのが特徴です。 立花隆さんは日本のインターネットが始まったばかりの頃から、たしか1997年末頃まで、講談社のHPの中に「情報ウォッチング−−同時代を撃つ」というご自分のコーナーを持っていました。一時は週刊現代の同名のコラムと並行して連載されていたと記憶していますが、週刊誌の連載終了後、しばらくしてこちらも終わりました。現在ではご自分の「シェ・タチバナ」という私的なHPも閉鎖されているようです。 「田中角栄研究」で一躍世間の注目を浴び、「農協」「中核vs革マル」「日本共産党の研究」「宇宙からの帰還」「ロッキード裁判傍聴記」など主として政治・社会の問題を鋭く抉ってきましたが、ここ数年書くものは、本来一番興味があるらしい宇宙やロボットなどのサイエンス物に傾いていて、時事問題での発言が減り、社会へのインパクト、影響力も低下していました。 また最近は、HPや出版物などで立花批判もチラホラ見かけますが、それらは殆どやっかみ半分の取るに足らないものだと思います。但し私の場合でも、立花さんの書くものについて、10に1つ位は首を傾げたり同調できないものもありますが、大抵は博覧強記な上、豊富なデータを使った圧倒的な分析力による文章を見せられて、大いに感心することになります。 紋切り型のワンフレーズを叫ぶだけで中身がないのに、妙に支持率だけは高い総理大臣のもと、内政外交ともに行き詰まった今の日本では、立花さんのような人の存在が特に必要です。本格的批判を発信し続けてほしいと思います。
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2005 年 5 月 31 日(火) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
6月市議会 一般質問のお知らせ 会派結成などのことや個人的な事情でバタバタして、お知らせが遅くなってしまい申し訳ありません。6月市議会(平成17年第2回定例会)での一般質問のお知らせです。 トップページでも報告しましたように、今回から無所属ではなく、新会派「むさしのリニューアル」のメンバーとして、下記の項目の質問をします。6/1(水)と6/2(木)の2日間で計14人の議員が一般質問します。私は8番目ですので、6/1の午後3時以降になりそうです。前回3月には質問の順番が最後で、時間の関係で週末をはさんで月曜日に延期され、傍聴に来ていただいた方にご迷惑をお掛けしましたが、今回はそのようなことはないと思いますので、是非傍聴にお出でください。当日議会事務局に電話すれば進行状況がわかります。(TEL0422-60-1883)インターネットの生中継にも当日こちらのページから接続できます。
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