川崎市の放課後児童預かり事業 導入7か月、負傷174人=神奈川 2003.11.15 東京朝刊 32頁 (全583字) ◆11日には重傷事故も 川崎市が今年四月からスタートさせた、小学校施設を利用して放課後に児童を預かる「わくわくプラザ事業」で、児童の負傷事故が相次いでいる。今月十一日には、小一男子(6)が二階の窓から転落して重傷を負う事故も発生しており、十四日開かれた同市議会市民委員会では、施設や運営上の問題点を指摘する声が相次いだ。 同事業は、学童保育と異なり、利用登録すれば小学生ならだれでも参加できる。市内の全市立小学校で実施され、市の関連団体職員や子供会の役員、元保育士などがスタッフとして参加している。 同事業の導入に伴い、共働きや母子、父子家庭の小学一―三年生を対象としてきた学童保育は廃止された。 川崎市が十四日、委員会に行った報告によると、十月までのけが人は百七十四人。このうち骨折は三十四人、縫合したけがは二十四人に上った。 学年別にみると、一年生六十九人、二年生四十九人など低学年に集中している。 今月十一日に、川崎市川崎区の市立東大島小学校で起きた児童の転落事故は、スタッフが一階に降り、不在中に起きた。二階のサクのない窓から転落し、頭がい骨骨折のほか、外傷性くも膜下出血、脳挫傷などと診断された。 委員会で大木稔市民局長は「子供が遊ぶ中で、転ぶなどのけがはあるかと思うが、深刻な事故が起きたのは遺憾。スタッフの配置や、子供とのかかわり方などを検討していきたい」と述べた。 読売新聞社 |