いのちの授業たより その3

 

英語科(授業者:T)  授業題材:難民問題

授業者として、生徒たちに送りたいメッセージ

 

本気で、他の立場に立って考えることの大切さ

いのちの授業実践してみての授業者の感想

 

いのち…非常に深くて難しいもの。どうやって伝えるのか、非常に悩みます。

授業を受けた生徒の感想

 

・世界には、私達のように平和でなく、ごはんを食べられなかったり、同じところで何人もの人が死んだりして、世界が平和でなくて私達が平和なだけで関わっていない。今も亡くなる人がいると自覚して、毎日、命を大切にして生きてゆきたい。(3年女子)

・難民は、きっと今のうちらより強い。何も考えないで生活しているうちらより、生きなきゃとか、家族がいなくて頑張っていてすごいと思いました。うちらができることを今しなければいけないと思いました。(3年女子)

・難民の子どもたちは、自分よりずっと自立していた。生きることの大切さを自分よりずっと理解していた。この子たちから命の大切さを学べた。(3年女子)

・この人たちは、心から世界が平和で戦争がなくなることを望んでいると思う。両親や兄弟そして、周りの人たちがどんどん死んでいく、そんな中で、頑張って生きようという姿を見て、かわいそうというよりは、その考えを見習いたいと感じた。平和に暮らすのは当たり前と思っていたが、難民からすればそんな当たり前の生活が幸せだという事が分かった。どんな気持ちなんだろう。学校にも行けず、両親にも会えないかもしれない。とても辛いことだと思う。このビデオを見て、自分の生活を振り返るいい機会になった。やはり、実際に体験しないと、その人の気持ちになれない。しかし、その人がどのような立場でいるのかを知ることができた。今後は、普段の生活を見直し、難民を少しでもなくすため、少しでも募金して、自分が今、幸せなんだと思って、精一杯生きたい。(3年男子)

話したりしている人達などを見て、本当に心から楽しんでいる人はいなかったような気がする・・・。つらそう・・・。笑顔でいても、本当は、心の奥のつらいものを持っている・・・。なんで、こんなに物を食べて、飲めて・・・自分がしたいことを自由にできるのかなあ?なんで、こんなに毎日、楽しくて、笑っているのかなあ?(自分が・・・)こんな自分達にとって、当たり前だと思っていたことが、できない人だっているんだ・・・。こうしていれることが幸せなんだと・・・。本当に本当に難民の人の気持ちを理解しているのかは分からない。同じ場面になったことがあるわけではないから。今、自分が想像しているよりも、もっともっと辛くて、苦しいのかなって思う。今回のことを忘れないようにする。自分がよかったら、それでよしじゃなくて、周りにも、いろいろ目を向けていきたい。周りは、身近にいる人のこともそうだけど、範囲を広げて世界まで。募金がんばるー。(3年女子)

 

技術科(授業者:T) 授業題材:コミュニケーションの技術

授業者として、生徒たちに送りたいメッセージ

 

人間は、いつか死ぬ。だから、豊かな人生を生きなければなりません。相手をだましたり、心汚く生きる人生は、例え金持ちになっても豊かな人生を生きていない。コミュニケーション力は、豊かな人生を生きる上で、とても重要になってくる。特に、言葉でない、伝達方法があることは、とても大切なんだ。

いのちの授業実践してみての授業者の感想

 

もっともっと、生徒の考えから、豊かに生きるためのコミュニケーションを考える授業にしたかった。話をするのだけではなく、生徒が、活動をしながら気づいていく“いのちの授業”に、これからも挑戦したい。

授業を受けた生徒の感想

 

・人の顔というのは,沢山のことを伝えているし、表情を相手に見せていると思いました。言葉は、7%しか伝わらないんだなと思いました。人は一人では生きていけないし、悲しい・苦しいのに無理に笑って、次の日、死を選んでしまうんだなと思いました。また、悲しすぎたり、もう死ぬことを覚悟したとき、とびっきりの笑顔で笑って「やっと楽になれると思うのかな」と思いました。(2年女子)

・人間は生活している中で、言葉以外の表情・行動・しぐさなどから影響されているんだということがよくわかりました。友達と話しているときだって、その言葉(話の内容)よりも笑っている表情を見たときのほうが、その人は楽しいんだな、と思うことがよくあると気づきました。それだけ重要だと思います。(2年女子)

・相手に気持ちを伝える方法は、言葉だけじゃなくて、顔の表情だけでも伝わるんだなあと思いました。これからは相手の言葉だけで、その人の気持ちを決めないで、見て判断したいです。(2年女子)

・なんか表情ってすごく大事なことなんだなあって思いました。考えてみたら、言葉だけじゃなくて目でものを言うとかっていうのもあるし…。メールとかはホントの気持ちは伝わりにくいのかな…と思った。(2年女子)

・ノンバーバルコミュニケーションというのは、初めて知りました。人は言葉で傷つくのではなく、表情でたくさん傷ついてしまうことも初めて知って驚きました。私は気持ちを顔や行動に出してしまうことがあるので、気をつけたいと思いました。(2年女子)

 

家庭科(授業者:T)  授業題材:幼児虐待を考える

授業者として、生徒たちに送りたいメッセージ

 

守られる立場から、守る立場へと変わりつつある15才。やがては生命を守り育てる立場になる責任の重さと同時に、周りと関わりを持ち続ける大切さに気付いて欲しい。そして、軽はずみに子どもを作ってはならないということ。

いのちの授業実践してみての授業者の感想

 

毎年、家庭科の最後に考えさせている内容ですが、毎年、生徒の気付きにはっとさせられます。勉強になりました。

授業を受けた生徒の感想

 

・この事件は、親が周りの人たちに頼ることができずに自分たちだけでこのことを考えてしまったからだと思う。自分の親や友達でもいいので、話していけばよかったと思った。なので、周りの人の支えは本当に必要なものだったと感じた。このことがわかっていれば、子どもを助けることもできたと思うし、この後にも役立ったのではないかなあと思った。(3年男子)

・自分の知らないような大変な事がたくさんあったんだなあと知った。親からしたら、苦労して育てた子どもが自分で死んでしまったりしたら、たまったもんじゃないいんだろうなあと思った。いろんなストレスの中、この母親がこんな事件を起こしてしまった理由も少し理解できた。しかし、起きてはいけなかった事だと思う。精神の強さはとても必要であると思った。そのため、今は、嫌なことなどから、もう逃げないで強くなれるように、日常生活を過ごして行きたいと思います。そして、自分が大人になった時、ああ、社会人になったなあ、みたいな成長したという実感が持てるように、これからを過ごしていきたいと考えました。(3年女子)

・子どもを産んで育てることが、どれだけ大変なのか、少し分かった。命を育てていくことは、本当に難しいと思う。だけど、やっぱり1人で育てていくのは無理だと思う。周りの人が支えてくれるから、子どもは、すくすくと育つんだと思うし、自分がそういう風に虐待とか、いろいろされないで今まで生きてこれたのも、1つの奇跡なのかなあ?と思った。だから、育てるの本当に大変だったと思うし、辛かったと思うから、親や周りの人に感謝しなければ、と改めて考えた。(3年女子)

 

音楽科(授業者:K)  授業題材:土の歌

授業者として、生徒たちに送りたいメッセージ

 

自分の命も、他人の命も、この地球上でかけがえのないもの。平和を願い、地に足をつけて、メッセージを送る歌を歌おう。

いのちの授業実践してみての授業者の感想

 

こちらのエネルギーの度合いによって、伝わり方も違うので・・・。エネルギー十分にしておかなければならないと思います。

授業を受けた生徒の感想

 

・原爆によって多くの人の命が失われたことを、絵や音楽を通して理解し、悲しくなった。今、北朝鮮で、核の問題があるけど、今までみたいに軽い気持ちで考えるのではなく、重く受けとめようと思った。(2年男子)

・戦争は、恐ろしい。戦争は醜い。戦争は人が死ぬ。今日は、被爆の様子を書いた絵を見ました。どれを見ても、顔がひきつり、気持ち悪くなるようなとばかりでした。私は、絶対に戦争を許さない。もう、人を殺さないで。(2年女子)

・「戦争を知らない子どもたち」の私たちに、戦争についてなどの話は、「・・・そんなことがあったんだ・・・」くらいにしか、感じていなかったかもしれないけど、柏倉先生の話を聞いて、戦争は、コワイモノだと思った。来年、3年生になってから歌う『大地讃頌』は、こういう意味があるんだということを、みんなに伝えたいと思った。(2年女子)

3年生になると歌う『大地讃頌』には、どんな思いが込められているのか、今まで知りませんでした。その思いを理解したとき、やっぱり戦争なんてしないで欲しいと思いました。日本はただ1つの「原子爆弾」を落とされた国で、原爆の恐ろしさを最も知っている国だと思います。だから原爆で死んでしまった人たちのことを考えて、もう2度と戦争なんてしないで欲しいです。(2年女子)

 

保健体育科(授業者:N) 授業題材:体の発育、発達

授業者として、生徒たちに送りたいメッセージ

 

周りの人に支えられて育てられてきた自分を、今度は、自分で育てていこうとする意欲を持って生きていって欲しい。

いのちの授業実践してみての授業者の感想

 

「いのち」「生きる」ことについて考える、とても貴重な時間だったと思います。しかし、説明が多かったので、考えさせたいことを絞るべきだったと反省しています。

授業を受けた生徒の感想

 

・脳の働きや、種類がわかったのでよかった。たくさんの脳によって、自分の言動や感性が作られているんだなあと思った。(1年女子)

・脳の仕組みのことがよくわかってよかった。自分の心もしっかり考えられた。心を大事にしたい。脳も大事にしたい。(1年男子)

・脳について、いろいろなことを知れたのでよかったです。大脳は、多くの人との関わりや読書、スポーツなどをたくさんしていきたいです。(1年男子)

・私達が考えること、思うことが脳の働きだと知ってびっくりした。これからは、親に言わせるのではなくて、自分から進んで勉強や読書などをしたい。(1年女子)

 

 

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