ものの名前

ものの名前	バター、チーズそして蘇（和製チーズ）を作ってみよう
教科	社会科（歴史）

平安時代の貴族の生活を考えるときに行った授業です。アラビアで乳製品のが発明され、その後、ヨーロッパに伝わり、チーズが誕生します。そして、日本に伝来したのは、蘇というちょっと変わった製法のチーズでしたこの一連の流れを実際に牛乳や生クリームから作る活動を通して、当時の平安貴族の隠れた事実（平安貴族は豊か食生活を行っていたと思い込みがちです。しかし、実際は仏教の影響を受け、生類を憐れみ肉食を行わない習慣が主でした。今でも精進料理で知られています。かの藤原道長も肉食を行わないでいたため、栄養失調で視力が落ち、医師に魚を食べるように言われ、泣く泣く食したというありさまです。乳製品である蘇がどんなに貴重なものか想像がついてきます。）に迫ります。

資料

バターの話　　古代ローマや古代インドでは、バターがつくられたようです。でも、当時のバターは食べ物というより、高価な塗り薬や化粧品だったようです。

バターの作り方　　材料は生クリーム（動物性のものでないとできません）、フィルムケース（現像屋さんに行くとよろこんでくれます。）1.容器に生クリームを入れます。　2.ふたをして、容器を上下に強くふります。　3.音がなくなるまでひたすらふります。4.再び音がすると、低脂肪乳とバターに分離します。

チーズの話　　アラビア民話にチーズ誕生の物語があります。「砂漠を旅する商人が、羊の胃袋で作った水筒に入れた乳をラクダの背中に積んでいて、夕方その乳を飲もうとしたところ、中から透明な水と白い塊が出てきました。おそるおそるこの塊を食べたところ、とてもおいしかったのです。」

チーズの作り方　　材料　牛乳、酢　　　　1.なべに牛乳を入れ、火にかけます。　2.少しぶつぶつしてきたら火を止めます。　3.酢を入れて、さいばしで静かにかきまぜます。すぐに白いもこもこの塊と透明な液に分離します。　4.ペーパータオルをざるの上に広げ、液をあけます。5.タオルの中に残った白いものがカッテージチーズです。

蘇の話　　蘇（そ）は、平城京跡から発掘されました。牛乳を煮詰めって凝固させた「バターとチーズの中間」のものでした。蘇を熱すると最後にごく微量な油がとれます。これが「醍醐（だいご）」と呼ばれるバターオイルで、「醍醐味」の語源となるほど美味だったのです。

蘇の作り方　　材料　牛乳。　1.牛乳をなべに少量いれて、弱火で煮詰めます。　2.しばらくすると黄色い塊がでてきます。これが蘇です。バターやチーズと比べると根気が必要です。しかし、こんな苦労をしてまで、なぜ必要としていたか生徒は気づき考えるわけです。また、上記で作ったバターやチーズと比べて、断然おいしいです。

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