玄昭の間へ戻る

2017年10月26日 第43期棋聖戦 FT 1回戦           第二譜 
黒)下地玄昭七段 対 白)谷宮絢子二段
1図(1-5)   
  第二譜(白1~白53まで) 

打たれた手は白1。

カタですが黒一子は深入りと主張しています。

ヨミの中にはあったが実際打たれると緊張します。

ここから一手でも間違えると一気に形勢を損ないますから。

黒2で黒4のオシを先に打つのもありそう。

いずれにしろ急なカタからの攻めは怖くなく歓迎だなと考えていました。

白5のハネは仕方ない意味もあります。

ノビならばオシて黒は楽ですから。

ここで参考図1:
参考図1   
  簡明な黒1、3もありました。

次の白の手はa~dが予想されるが、どの手を選ばれても黒平気です。
2図(6- )   
  黒6は連絡よりも中で居直ろうという考え。

シノギに自信がない方は前図がお勧めです。


 
参考図2   
  参考図2:

白1が普通で黒2のカケツギとなる。そこで白3、5のハネノビなら黒6と頑張るか黒aと手堅く打つのとどちらが良いか考えようと思っていました。

ただ黒6に攻めを保留し白bなど転身可能。

白にとって有力だったと思います。 
3図(7-12)   
  白7。はっきり悪手と言えます。

その理由は・・・
黒8と切られて白9とツグ形が悪い。一番の理由です。

※ただ形は悪くても目的のために仕方ないときや、何か得があったり代償が得られる場合は別です。

わかりやすくアテ、アテで黒12とカケツギです。

見ての通り黒6、白7の交換がえらい得になっています。

ここで予想は参考図3:

参考図3   
  白1、3でした。

でも黒4が見え見えでやる気しないかも。
4図(13-24)   
  白13は実利を重視したもの。

黒14とオシが打てて黒安心です。

白19は黒にダメをつながってもらおうという意図。

それは嫌だと黒20のハネです。

白地を減らしながら治まるのが目的。

なお白17の切り込みは筋の一つですがまだ打たずが良かった。

黒24のブツカリは自慢の一手。

白は長考されました。その気持ちわかります。


 
参考図4   
  参考図4:

普通は白1オサエよりないのですが黒2が目に見えています。

白3は黒6まで。

白地を削減されコミ分の黒地で治まられては白つらい。
 
5図(25-30)   
  白25は非常手段。

黒26と突き出して優勢を意識しました。

白27は筋。黒28で白29の出は最強ですが実戦で十分と考え自重です。

黒30のオシに対し参考図5:
参考図5   
  白1と頑張るのは左辺の白に危険が及びます。

黒2、4を利かして黒6が詰碁の筋。白7抜きには黒8の取返しまで白に眼はない。

ただし白9の切り込みに黒10と応じなければならないので攻め合いになる可能性があります。

その是非を確認してから黒2以下を決行する予定でした。
6図(31-35)  
  白31、黒32となっては黒優勢です。

でも汗をかかずに優勢になると精神的に危ない。『どう打っても良い』など緊張感がなくなることがありますから。

白35はそこを黒にオサれるとの差で大きい。

白は辛抱しています。

ここで黒は参考図6:


参考図6   
  下辺を打つなら当然黒1と打つべき。

100%黒地ではないが次に黒aと黒bを見合いにして簡明で勝利に一番近い道でした。 
 7図(36-41)  
  打ったのは黒36。

この白三子は大きいと即断し取ったため白37(好手)とされ下辺が地にしにくくなりました。

黒36は本局一番の反省手です。

黒38は逃せないが白39はかなりの大きさ。

まだ黒良いと思うが差は縮まっています。

黒40は好所。

そこで来ました。白41が黒にとって実に嫌なところ。

手抜きは参考図7:


 参考図7  
  白1の勝負手があります。

黒2と譲歩しても白3が成立。

黒4には白5が筋。

黒6、8には白9。

黒aのコウになり白も負けたら大損害ですが優勢な黒としては怖い。
 8図(42-51)  
  黒42と辛抱しました。

黒44のオシに白45。

素直に右辺を受けるのは負けと見たのでしょう。

白51のアテに対し参考図8:
 参考図8  
  黒1でした。気合でも。

白2抜きなら黒3と受けて振り変わりですが黒良し。

ただ白2で先に白aとされたらなど考えているうちに黒1が不安になり・・・
 9図(52-53まで)  
  黒52と受けたのが実戦。

白53までの結果は白に少々立ち回れた感じです。

この時点の心境:
優勢な碁を黒36で激減し悔やむ気持ちが消えないが、それを忘れここから最善を尽くそうと自分に言い聞かせていました。


第二譜はここまで

ページの頭へ戻る