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2017年8月12日 研究会                 第一譜(白1~白61まで)
指導碁4子局   吉田土勺五段
1図(1-9)   
  今までの大会でコンスタントに成績優秀、対局内容も充実してきた吉田五段に指導碁で昇段試験を行うことにしました。これが二局目です。

勝てばもちろん昇段大ですが、内容で私を認めさせるかを重視しました。

今回六段昇段を認定した一番の理由は黒が窮地に陥ったときのシノギ。
本当に見事だったです。


黒6はこの段階では珍しい。作戦があったようです。普段の吉田さんの棋風だと上辺か右辺三連星でしょう。


白7、9は互先でも打たれている一つの調子。


参考図1   
  ここで参考図1:
カカリ放しの白一子を黒1とハサムのがお勧めです。

白2のスベリには黒3と受けています。

右辺白△二間ビラキは白aの余裕があるので弱石ではなく
スベられても不満ないという考え方。 
2図(10-13)   
  黒10のコスミは隅の地を大きく取れていれば良いが後に白から三々が嫌らしい。

実際に白に打たれ後半右下がピンチになるのです。

左上白11のカカリに受けるかな、ハサムかなと思ったらビシッと黒12の打ち込みを放たれました。

黒6からの狙いだったようです。

右下黒4、10と力を溜めたのも決行する前の準備ですね。

ただ黒4が遠いときは厳しくないという定説があります。

白13は形。

普通はここで白を分断したいが・・・
 
参考図2   
  参考図2:

黒1、3で切り上げ左上黒5受けなら穏やかでした。

少し地に甘いが次に黒aのカドで食いつく手もある。

先ず先ずの図です。
 
3図(14-23)   
  黒14、16と分断してきました。

回りの配置で黒打てるとの判断でしょう。

ただ右下の援軍黒4が遠いのでうまくいくかどうか。

白21、黒22の交換から白23が最強。

この手は厳しくどちらかの黒二子が取られそうですが・・・
 
参考図3   
  参考図3:

黒1と先に切る手がありました。

白2なら黒3でうまい。

白4ツギよりなく黒5ノビ切りで白△を大きく取り込んで大成功。

ただし参考図白2では白イのシボリで勝負します。

その戦いは難しいが黒やれたようです。 
4図(24-25)   
  実戦は単に黒24。

普通は形ですが白25の二段バネがきます。

吉田さん長考。

黒14、16の二子を助けるたいが・・・:
参考図4   
  参考図4

黒1、3には白4。黒5には白6が急所。

攻め合いは黒が勝てません。  
5図( 26-31)  
  黒26は決断。

白27、黒28の振り変わりになりました。

部分的に白が得したがポン抜いた黒厚みも立派。

この図で手を打ったのは賢明だと思います。 

白29、31は左下の黒厚みを消したいという気持ち。

ここで参考図5:
参考図5   
  白が打たなかったから黒1の三々も考えられるが白2の構えを許します。

黒3、白4が予想されますがゆっくりすると黒▲厚みの働きはぼやける感がある。

本局吉田さんは積極的。上辺を凝視して・・・
 
6図(32-45)   
  黒32の打ち込み。賛成です。

白33に対しても黒34のツメ。これも好手。

右上三々に受けて白二間の進行は面白くありません。

黒42まで定石。隅を白に差し上げ中を重視して良い感じ。

この局面。左下の黒厚みが上辺の黒模様に強い応援になっています。これから後半に進みますが『黒は普段より強い気持ちを持って進めていくことが大事です。』

白43、45は策手。

対し黒は参考図6:

 
参考図6   
  黒1と遮って黒3をキカす感じです。

このほうが白△と黒▲の交換を悪手にしている意味あり。

黒5、白6と白に食いつきながら白△を大きく飲み込めそう。 
7図(46-47)   
  黒46に白47は奇手。

吉田さんは初めて体験したそうです。

一手稼ごうという手である手です。

対し黒は参考図7:
参考図7   
  黒1と出て白の応手を問うのが良い。

白2連絡なら黒3をキカシて黒5のツメです。

白2で白aなら黒4、白3をキカシて黒bと中を広げる要領。
  
8図(48- )   
  吉田さんは黒48。

白47に対し手抜きは部分的にあまい。

ただこの大らかさが魅力です。

ここで参考図8:
参考図8   
  白1とハネようと思ったが今度は右辺黒2とボウシして来そう。

この図は少し心配だったので・・・
  
9図(49- )   
  白49と白二間を補強しつつ中を消しました。

黒48では先に右辺ボウシも有力だったでしょう。

ここで私が気になったのは・・・
参考図9   
  参考図9:

黒1のカタツキです。
 
白2には黒3と上辺を囲えば結構大きい。

中に白厚みが出来ても右下黒▲にはそれほど影響はないでしょう。
10図(50-55)   
  黒50、52は鋭い仕掛け。かなりの好手でした。

でも白に対してのキリチガイですから勇気と正確なヨミが必要。

白31が孤立したくないので白53のアテで応じました。

黒54、白55抜きのとき・・・
 
参考図10   
  参考図10:

黒1とアテる一手。白aキリのコウを怖がってはいけません。

一般に《相手の地所でのコウは歓迎と考えて良い》

対し白bツギは黒cで白×が取られ。

よって黒1アテには白cよりないが黒bと抜かれると苦しかった。

この黒1は口が酸っぱくなるほど強調しました。

 
 11図(56-61)  
  黒56~黒60まで一応外回りではあるが薄みがいくつか目立ちます。

ここで黒番次の一手は?

今までの解説にヒントあり。


第一譜はここまで。

 
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