体中を巡り体を正常に保つエネルギーを「正気(せいき)」。「正気」の邪魔をして、体を異常な状態にしようとするエネルギーが「邪気(じゃき)」。
「正気」は、全身にバランスよく均等に分布している。「邪気」が「正気」の邪魔をしてそのバランスが崩れた時、血流が悪くなる。そこに、ツボ(経穴)が出現する。早期発見したツボを治療すれば、内蔵まで害が及ばない。
「正気」は、生まれる時、母から貰う。不足してくると、食物を摂取して「正気」を生産して補う。「邪気」は、体に悪い生活をすると発生し、外部からも進入する。
邪気は、正気に覆いかぶさるようにとりつく。外見は「邪気」、内部は「正気」で「邪気」に支配されている。
邪気を正気から引き剥がして、体の外に捨て、元の「正気」のバランスを取り戻す。体は、正常な状態に戻る。
しかし、「邪気」を抜くにはテクニックが必要で、「正気」も一緒に抜かないようにしないといけない。「正気」=体力とも言えるので、高齢者の治療には、特に気をつける。
鍼灸指圧師は指先に、正気には、温かさと善意を感じ、邪気には、冷たさと悪意を感じる。正気も邪気も意思を持った生命体のようにも思える電気的なエネルギーだと推察する。邪気を抜けば正気によって、体が元気になる。
簡単に言えば、体についた静電気を取り除くような感じだと言える。
「正気と邪気」