連続する誘拐殺人事件

栃木県と群馬県では1979年以降、幼女誘拐殺人事件や行方不明事件が連続して発生している。これらの事件で幼女が誘拐、失踪したのはホールだけではない。自宅近くの神社や公園からも行方不明となっているのだ。栃木県と群馬県の県境の半径20キロで発生した5つの事件が「北関東連続幼女誘拐殺人事件」と呼ばれており、これらの事件は全て未解決である。

●1979年8月、栃木県足利市で、5歳女児が自宅近くの神社で遊んでいるうちに行方不明となる。後日、全裸でリュックサックに詰められた遺体が渡良瀬川近くで発見された。

●パチンコ店で起こった事件。1984年11月、栃木県足利市で、5歳女児がパチンコ店から行方不明となる。 1986年3月、自宅から1.7km離れた畑の土中から白骨死体として発見された。

●1987年9月、群馬県尾嶋町で、 8歳女児が子猫を抱いて自宅近くの尾島公園へ遊びに出かけたまま行方不明となる。翌年、利根川河川敷で白骨化した死体の一部が発見された。

●パチンコ店で起こった事件。平成最大の「冤罪」事件でもある。 1990年5月、栃木県足利市で、4歳女児がパチンコ店から行方不明となる。翌日、全裸で遺棄された遺体が渡良瀬川河川敷で発見された。翌年、DNA鑑定により同市内に住む幼稚園バス運転手が逮捕され、2000年に無期懲役判決が確定。しかし、当時のDNA鑑定は精度が低いことが問題となり、2009年に再度DNA鑑定を実施した結果、犯人であることが否定され、釈放された。

●パチンコ店で起こった事件。1996年7月、群馬県大田市で、4歳女児がパチンコ店から行方不明となる。女児は未だに発見されていない。

これら北関東連続幼女誘拐殺人事件は、誘拐または行方不明となったのが4〜8歳までの女子児童、 3つの事件において誘拐又は行方不明現場になったのがパチンコ店、 3つの事件において死体遺棄されたのが河川敷という点が共通している。そのことから同一犯である可能性も高いとされている。

さらに、栃木県と群馬県では北関東連続幼女誘拐殺人事件以外にも幼女の失踪と殺人事件が起こっている。これらの事件も未解決である。

●1985年10月、栃木県日光市で、3歳女児が長女と長男と釣りをしている時、行方不明となる。川の深さは40cm程度で溺れる可能性は低く、溺れたとしても人間が流されるほどの水流はないので、遺体は見つかるとされている。この事件は女児が発見されていないため、殺人事件ではなく失踪事件となっている。

●2005年12月、栃木県日光市(旧今市市)の7歳女児が下校途中に行方不明となる。翌日、自宅から60km離れた茨城県常陸大宮市の山林で、刺殺された遺体が発見された。



2歳女児のイタズラから出火!?

車内放置から車両火災へと繋がってしまった事故。子供の手の届く所に危険なものを置いておくと、思わぬ事故を招いてしまう。
正午頃、祖母と孫、祖母の知人と3人でパチンコ店に来店。店内で遊んでいた2歳女児が眠ったため、祖母達は車の後部座席に寝かせ、窓を閉めて鍵をかけ、2人でパチンコを続けた。
警察では、目を覚ました2歳女児がマッチ等をイタズラしているうちに出火したのではないかとみている。



エアコンはかけておいたのに…

子供を車内に残す際、「エアコンをかけておけば安全」と思っていたら大間違い。予期せぬことが原因でエアコンが停止してしまうこともあるからだ。
この父親は10時頃から子供を放置。11時頃、様子を見に来た時には、子供達は車内で元気に遊んでいた。ところが再び車に戻った12時頃には、エアコンは送風のみとなっており、子供は既にグッタリとしていたという。
警察では、エアコンがプッシュ式で簡単に切り替えができることから、遊んでいるうちに誤ってスイッチが切られたと見ている。



遊んでいるうちに誤操作?

1991年8月に愛知で起こった死亡事故と同じく、この事故でもエアコンはかけられていた。しかし、2時間半後、車に戻ってみると、温度調節レバーは暖房に変わっており、熱風が吹き出していた。
警察では、子供がいろいろな場所を触っているうちに、レバーが高温の方に動いたと見ている。



オーバーヒートでエアコン停止!?

1991年8月愛知、1992年7月鳥取で起こった事故と同じく、この事故でもエアコンはかけられていたようだ。しかし、 あまりの暑さにオーバーヒートして、エンジンが停止し、クーラーも止まったのではないかとみられている。
事故発覚から約1時間後の現場の温度は車内で48.0℃、外は33.0℃もあった。



路上放置、車内放置

パチンコ店の駐車場ではなく、路上で起こった車内放置事故。母親はパチンコ店の近くの路上に駐車した車の中に子供2人を放置したのだ。
現在では法律が厳格化され、18歳未満の入店禁止が厳守されるようになった。子連れや車内放置するとホールからうるさく言われる→だから、ホール以外の駐車場に車を止めて、子供を放置する。今後、このような考え方をする親が出てこなければよいのだが。



車内放置が招いた中毒死

環境によって、エンジンをかけたままの車内はかなり危険な場所になり得る。熱中症や交通事故が皆無の場所に停止していても、風通しが悪い場所では排気ガスが車内に進入し、中毒死する可能性があるからだ。
過去にはスキー場の駐車場や渋滞中の高速道路で、このような死亡事故が発生している。



両親はホール従業員

両親がパチンコ中に起こった事故。母、もしくは父、どちらかが子供の面倒を見るという考え方はできなかったのであろうか。
しかも、この夫婦は何と二人とも他のパチンコ店の従業員。全国でこのような事故が起こっていると知らなかったのであろうか。
ちなみに両親がパチンコ中に起こった事件・事故は、全事故の半数近くを占める。



ホールの注意にも拘らず…

店側はこの母親の子連れでの来店を再三、断っていたらしい。しかし、死亡事故は起こってしまった。
ホールは客商売であるから、強く言えなかった部分もあるだろう。だが、よく考えてほしい。客の安全を第一に考えることこそ、客商売の最優先事項なのではないだろうか。今となっては遅いが、もっと徹底的するべきだったのだ。




母親は車内放置の常習者

2003年3月に静岡で起こった事故も、2003年4月に長野で起こった事故も、母親は再三、車内放置を繰り返す常習者だったらしい。店側は何度も注意していたという。
「子連れお断りを徹底していれば…」と思わずにはいられない。




放置された幼児達の悲しい事故

両親がパチンコ中、放置されていた2歳女児が交通事故に遭い、死亡した。何と、この2歳女児は「別の両親に連れられて同じく放置されていた2歳男児」と遊んでいるうちに交通事故に遭ったのだ。
2人は出玉を運ぶ台車で遊んでいるうちに店外へ出てしまう。台車に女児が乗り、男児が押して、赤信号の横断歩道を横断していたところを車にはねられてしまった。
この事故で死亡した女児の両親はホール経営会社、車の運転者、一緒に遊んでいた男児の両親らを相手取り、損害賠償を求めた訴訟を起こした。1審判決では店側に責任はないとし、賠償請求を退けたが、控訴審判決では「幼児同伴の客の入店を容認していた以上、幼児の監視を店が補助する義務があった」と店側の責任を認めている。同店には「キッズルーム」と呼ばれる休憩室があり、従業員がそこで面倒を見ると伝えていた。




真冬の車内放置死

12月であっても、車内放置死は起こりえる。 6ヶ月の女児の死因は急性循環不全。血液循環が滞って臓器が停止する症状で、寒いところに長時間放置されたり、同じ姿勢で長い間寝ていたりすると急性循環不全に陥りやすいという。
この日の最高気温は午後二時から三時にかけて記録した8℃で、ほぼ平年並み。死亡推定時刻は午後3時頃で、事故が発覚した午後9時過ぎの気温は−0.4℃だった。




大人4人全員パチンコ! 子供5人全員死亡!!

両親と長女夫婦の2世帯9人暮らし。両親と長女夫婦の大人4人がパチンコに出かけている最中、自宅が火事となり、残されていた両親の子供の12歳児、孫で長女夫婦の子供の4歳児、2歳児、1歳児、8ヶ月の乳児の計5人が死亡した。
何故、大人達全員がパチンコに出かけてしまったのだろうか。誰かが子供の面倒を見るという考えはなかったのだろうか。




悲し過ぎる名前

まだ残暑が厳しい9月、海の無い埼玉県で起こった事故。この事故では1歳女児と2歳男児が火災で犠牲となった。
死亡した1歳女児の名前は、パチンコで一番の知名度を誇るキャラクターと同じ読み方だった。




監禁致死、そして死体遺棄

再婚相手の夫は事件の数日前、子どもを車内放置しているのをパチンコ店の警備員に見つかり、注意されたことから、1歳男児をバイク座席下のヘルメット収納スペースに入れたという。
死亡した1歳男児の遺体は近くの量販店で買ったゴミ袋に入れられ、母親と2人で乗用車で山中まで運ばれ、側溝に捨てられた。




託児所併設店での車内放置死

車内放置による死亡事故が起きたのは何と託児所併設店。母親は14時頃、託児所を訪れたが満員なので利用を断られた。その結果、車内に子供を放置し、パチンコをしたようだ。
同店では1〜2時間の頻度で、駐車場清掃時に安全点検をスタッフが実施していたが、今回は発見できなかったという。




安全装置が凶器に!

事故が起こった場所はパチンコ店の駐車場だが、保護者はパチンコをしていたわけではない。
子供がシートベルトで遊んでいるうちに、絡まって身動きが取れなくなる事故はさほど珍しいものではないらしい。JAFや警察がシートベルトを切って、救出したケースが何回か報告されている。たとえ身体を保護する装置であっても、小さな子供には凶器となりえるのだ。