順手炮直車対横車 bR
図6から黒方は車9平8とは手損でできないので車9進1(図7)とします。
図7から次に車9平4あるいは車9平6と車を横に動かす手を目指します。

この図7までの手順で順手炮直車対横車といわれる定跡になります。
お互い炮を回り合う戦いでは最も基本的な戦型です。
将棋では居飛車対振り飛車のような感じでしょうか。

なお図7の車9進1で卒7進1(参考図7)とすると緩出車と呼ばれる別な定跡になります。


参考図7以下馬八進七、馬2進3、兵七進一、炮2進4(参考図8)が一例です。
参考図8の炮2進4は炮2平7から車9平8などの狙いがあります。
9路の車はすぐに動かさず、将来車9進1と車9平8の両方の狙いを取っておく戦い方です。
参考図8から紅方は馬七進六または馬七進八と進めるのが定跡です。
図7から馬八進七(図8)と紅方は両方の馬を中央に向かって跳ねます。
この手で馬八進九と端に跳ねる手もありますが図8の方が好形です。



なお図7から車二進六(参考図9)とすぐ攻める手もありますがあまり得策ではありません。
参考図9から車で卒を取っても7路の馬は安定した形です。
参考図9以下卒3進1、車二平三、馬2進3(参考図10)が一例ですがここから紅方は馬は取れません。
つまり車三進一は炮5進4(王手)、馬三進五、炮2平7で車を取られてしまいます。
以下馬五進六(王手)としても炮7平5で黒方優勢です。

このような華々しい変化はシャンチーの魅力の一つでしょう。
参考図10で馬が取れないとすると左の車と馬が出遅れているので紅方不満です。
黒方は車9平4とし、次に炮5退1から炮5平7のような手順で車を追って十分な展開になります。

順手炮4に続く。