中炮対屏風馬 bX
図26から炮五平三(図27)と三路に炮を転換する手が好手です。
これで馬と炮の両取りになっています。
黒方は図27から馬7進8(図28)と馬が逃げて炮を捨てるのが最善手です。
炮を取られても、取った紅方の炮の位置があまり良くありません。



この手で炮2平4と馬を取る手も考えられますが、炮三進五(参考図20)で紅方有利です。
馬を取り合ったわけですが、紅方の炮は馬取りの先手になっているのが大きいです。
また参考図20では次に車四進二と象の目をつぶすと炮三進二の詰みを見ています。
対して黒方は4路の炮や3路の馬の働きが悪いです。
シャンチーでは駒を取り合った局面でどちらが先手を握っているかや駒の働きがどうかなど中局(中盤)での形勢判断での目安となります。
なお図27から馬7進6の奇手には炮三進六、馬6進4(車8平6は馬六進四)、馬四進六で紅方有利です。

図28から炮三進六(図29)と紅方は炮を取るよりありません。
図29から炮2平4(図30)と黒方は馬を取るのが正解です。



この手で卒7進1も車馬両取りで指してみたい手ですが、以下車四平二、馬八進六、馬六進四(参考図21)が好手で紅方有利です。
参考図21以下黒方は車8退2とするぐらいですが、馬四進二で次に炮三退一の馬取りが馬二進三の王手も見て紅方味の良い形です。

さて図30の紅方の三路の炮は働きが悪く、黒方からは卒7進1の車馬両取りがあるので紅方はぐずぐずできません。

中炮対屏風馬10に続く。