順手炮直車対横車　№２
図３から馬二進三（図４）と馬が跳ねる手が最も自然な手です。
これは次に車一平二と車の活用を目指しています。
図３からこの他目にうつる手として炮五進四と王手をかける手がありますが、士６進５（参考図４）と守られて紅方よくありません。
参考図４から馬二進三、馬８進７、炮五退二、車９平８となり黒方の出足が早くなります。
シャンチーの序盤では一つの駒だけ動いて兵、卒を取る手順はよくないことが多いのです。
それより車、馬、炮の攻め駒すべてを早めに好位置にもっていくことが大切です。


なお図３から炮五進四に炮５進４とするのは疑問手です。
これには炮五退二（参考図５）で紅方が断然優勢になります。
参考図５で黒方の炮は馬二進三と当てられ５筋からそれるしかなく紅方の炮だけ中央に残るからです。
図４から馬８進７（図５）とお互いに馬を跳ね合いバランスを取ります。
黒方も車９平８の活用を狙っています。
このように炮を好位置にもっていった後は馬、そして次に車を活用していくというのが一般的な駒組です。
なお馬は端に跳ねるよりも図５のように中央に向かう方が働きが良いです。



図５から車一平二（図６）と紅方が先に車を寄せます。
こうしておけば車９平８には車二進九、馬７退８と車交換して紅方が手得です。

図６の車一平二と寄った形を直車（ちょくしゃ）といいます。
この直車は一手で相手陣をにらむので効率のいい手です。
将棋で言えば居飛車の感覚です。
図５から直車以外では車一進一（参考図６）で横車にする手もある。
以下車９平８で横車対直車になります。
他に兵三進一とする緩出車もあります。

順手炮３に続く。