順手炮直車対横車 bT
図11から兵七進一(図12)とします。
前図で黒方が馬2進3と跳ねましたが、紅方はこのタイミングを逃がさず馬道を開けるのがベストです。
これで両馬とも働きは紅方の方が良くなりました。
この手で車九進一とするのは疑問手です。
すかさず車4進5(参考図14)とされ紅方困ります。
次に車4平3とされると車九平七と受ける展開になり、紅方は車と馬がけん制される形で不利です。


もう一つ図11から車二進六も紅方損です。
これには卒3進1、車二平三、炮五退一(参考図15)となり紅方不満です。
参考図15から黒方は炮5平7と車を追えば7路の馬が使いやすくなります。
参考図15は2路の炮が効いていて車三進一と馬は取れません。

図12から車1進1(図13)と黒方は双横車にします。
この手は遊び駒になりそうな車を活用しやすくした手です。



もし図12から車4進5としてきたら相七進九(参考図16)とするのが大切な手です。
この手は車4平3なら車九平七と受ける意味です。
そしてその後、馬七退五などして車交換を狙えば4手かけた車を一手で回った車との交換になり紅方が手得です。


参考図16から車1進1なら馬三進四、車4平3、車九平七、卒3進1(次に馬四進六があるので)車二進五(参考図17)として紅方が局勢を握っています。
この参考図17の車二進五はこの戦型ではよく現れる手です。
一見馬筋なので指しにくいですが、車の働きを最大限に活用する手です。
以下卒3進1なら車二進七として紅方有利です。
黒方は力をためる図13が本筋で、順手炮直車対横車の最も基本的な駒組です。

順手炮6に続く。