馬の動き方
馬の動き方はちょっと複雑です。
いわゆる八方桂と呼ばれる動きで、河は渡れます。
将棋の桂馬の動きを、前だけでなく後ろと左右にもできます。
わかりやすい動き方は図1(左上)の矢印のように前か後ろ、左か右に1歩進んで斜めにもう1歩動きます。
ただしこの馬には「馬の脚をしばる」と言いまして、合い駒が利くのです。
図2の右上の方を見てください。
紅方三筋の馬で王手車取りをかけていますが、シャンチーでは黒方の車が2つ下がります(緑の矢印)と王手車取りが防げるのです。
つまり馬は前後左右に駒がある場合はその先の方向に進めないのです。
チェスのナイト(八方桂馬)とはこの点が違います。
前後左右の駒は敵見方どちらの駒でも進めません。
もう一度確認しましょう。
図2の左下の七筋の馬を見てください。
前と左横に駒がありますので、矢印の方向しかいけません。
わかりやすく覚えるには前後左右に1歩進もうとしたとき、そこに駒があったらその先に進めないと覚えてください。
相・象の動き方
相と象は名称は違いますが、まったく同じ動き方をします。
動き方は斜め方向へ一間とび(2歩)です。
一間とびだけの将棋の角とでも覚えてください。
そして大事なことは相・象は河を渡れないのです。
図1は黒方の河の手前の象は下がることはできても、これ以上前へは進めません。
つまり完全な守りだけの駒です。
動物の象は大きな河は渡れないのでそうなったのでしょう。
ちなみに馬は象ほど重くないので船に乗って河を渡れたので、シャンチーの馬は河を渡れるのです。
相・象は馬と同じように進む道の間に駒(敵味方どちらでも)がありますとその先に進めません。
図2の黒方の中央にいる象は馬に邪魔されたところにはいけなくなっています。
これを「象の目をふさぐ」といいます。
紅方の相と相の間にも馬がいます。
このためお互いの相の連絡が切れています。
黒方の象のように2つが利きあっていると、連絡がついて好形といえます。
なお図2の馬はどちらも八方向すべてに動けます。
士の動き方
士(仕も同様)の動き方は斜めに1歩です。
斜め前、斜め後ろどちらも行けます。
まっすぐ前に進めない銀将と覚えてもいいでしょう。
ただしこの士は九宮のお城から出られません。
九宮は両軍手前中央の×線の引かれたところです。
図1の紅方の仕は斜め右のみしか行けません。
左斜めは九宮の外になるので行けません。
士は九宮の中の5箇所しか行けません。
相・象と同じように完全な守り駒で、最後の砦といえるでしょうか。
士は動かすことが少ないですが、図2の紅方のように連絡を取り合っていると好形といえます。
逆に黒方の並び方はあまり良くありません。
とくに車が進入されたとき弱い形です。
駒の動き方帥、炮、兵に続く。