(朝鮮半島の平和と統一の為の進路は何なのか、はっきり知らなければならない 「労働新聞」 2017年7月15日付)
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朝鮮半島の平和と統一の為の進路は何なのか、はっきり知らなければならない(1)
−ムン・ジェインの≪韓半島平和構想≫の実態を暴く
チョ・ナムス
●我が共和国に対する米国の侵略的挑発行為と核戦争脅威、それに追従して来た南朝鮮の親米好戦勢力の軍事的妄動が、極端な朝鮮半島情勢緊張の根源である。
●ムン・ジェイン執権後、サド配備を既定事実化し、米国の核航空母艦打撃団が、連続して潜入、核戦略爆撃機編隊が、軍事境界線と隣接する南朝鮮の上空まで飛来、史上前例がない実弾投下訓練まで繰り広げた。
●《北核廃棄》を朝鮮半島平和の前提条件だとするムン・ジェインの主張は、黒白を転倒させる破廉恥な詭弁である。
●ムン・ジェインのドイツ式《統一経験》の幻想は、6.15共同宣言と10.4宣言を、全面否定する戯言である。合意採択した民族共同の宣言は、北と南は互いの思想と制度を尊重し、その基礎の上に、連邦制方式で国の統一を指向して行く事について確約した。
我々の《火星―14》型大陸間弾道ロッケットの、成功的発射を巡る激動と歓喜、衝撃と恐怖の波紋がますます拡散される中で、ドイツを行脚した南朝鮮の現執権者(ムン・ジェイン)が、いわゆる《韓半島平和構想》と言うものを発表した。
別名《新ベルリン宣言》と自称するこの《平和構想》に、6.15共同宣言と10.4宣言に対する尊重、履行を確約するなど、先任者たちとは異なる一連の立場が盛り込まれているのは、それでも幸いな事だ。
しかし、平和の美名下に並べ立てる前半の内容には、外勢にへつらい、同族を圧殺しようとする対決の底意が敷かれており、朝鮮半島の平和と北南関係の改善を助けるどころか、障害だけを積み重ねる、戯言(たわごと)の様な詭弁が列挙され、世の人々の慨嘆を湧き起こしている。
‘つぎはぎを取り繕っても女房の衣被(きぬかずき)’だと、尤もらしい包装を使わせたが、外勢依存と同族対決の本心が、そのまま溶け込んでいる≪韓半島平和構想≫の実態を暴いてみよう。
間違った出発、それた方向
南朝鮮の現当局者が、公式的な場所で、《対北政策》構想と言うものを発表する事は、今回が初めてだった。ドイツ・ケルポ財団の招請で、昔のベルリン市庁で演説しながら、《五大対北政策方向》と《四大対北提案》が盛られた、いわゆる《韓半島平和構想》と言うものを発表したのだ。
朝鮮半島の平和と統一、北南関係改善に対する、その何かの構想があれば、どうしてよりによって、自分の土地でない他国の土地で、自分の民族でない他国の人々の前で、明らかにしたのか。禽獣も、自分の巣を忘れないのに、自分の国、自分の民族より,他国と異邦人がそんなにも良いと言う話なのか。
これこそ、自分の民族より外勢を優先視し、外勢に依存してあらゆる問題を解決すると言う、事大的本性の発露であり、外勢の支持を受け、自分の値打ちを上げようとする浅薄な思考の極致だと言わなければならない。
少し前には米国に駆け付け、ご主人から、自分達の《対北政策》に対する承認を受けようと、あらゆる卑屈な姿をもっと見せたが、今度は、遥かに遠い欧州の地の 真ん中にまで訪ねて行き、《新ベルリン宣言》とか、何とか言って、支持を物乞いした現執権者の行動こそ、民族の羞恥に違いない。
問い糾すが、果たして朝鮮半島の平和と北南関係改善に実際に関心があって、死活的な利害関係を持っている対象が、果たして、そのいずれの外国人であるのか、そうでなければ、朝鮮民族自身なのか、徹頭徹尾我が民族の為に我が民族自身が主人となって、解決して行かなければならない、そんな重大な問題を,皮膚の色も違い、言葉も通じない他国の人々の前でしゃべること自体が、荒唐無稽なること限りない。
更に見逃せないのは、ドイツ式《統一経験》が《我々が行くべき方向を示している。》とか何とか言って、まるで、この国(ドイツ)が朝鮮半島統一の標本にでもなるかの様な臆説を並べ立てている事だ。内外が公認するように、ドイツ式統一と言うものは、他でもない典型的な《吸収統一》であり、この様な方式を我が国の統一に適用しなければならないと言う妄言は、《自由民主主義に基づく体制統一》を、公然と追求すると言う事を、宣言したも同然だ。これは、南朝鮮の現当局者も、尊重し継承すると言う6.15共同宣言と10.4宣言を、全面否定する事と同じだ。
北南首脳らが、合意採択した民族共同の宣言で、北と南は互いの思想と制度を尊重し、認定し,その基礎の上に、連邦制方式で国の統一を指向して行く事について確約したと言う事を,何と!南朝鮮当局者は知らないと言うのか?
この様に、北南宣言の基本精神に背反する言動を日常化しながら、《北崩壊や、如何なる形態の吸収統一も推進しない》とか、何とか言って、表面上だけ、飾り立てた言葉で喋り立てて、それを、信じる人が果たしているだろうかと言う事だ。
今、南朝鮮当局者は、ベルリンで一朝の内に障壁が崩れ落ちて、ドイツの主導の下で統一が達成されたことに幻想的に向かい合いながら、その様な《奇跡》が朝鮮半島で起こる事を待ち焦がれるが、それこそまさに、浅い眠りに馬鹿げた夢と言わざるを得ない。
いまからでも、その気になれば、外勢が朝鮮半島に積み上げた分裂の障壁ぐらい、一気に圧し潰してしまう万端の準備が出来ている我が共和国だ。しかし、我々は北南首脳達が、全民族の前に確約した祖国統一の里程標と、民族共同の統一綱領を、絶対不変の指針としているので、それを尊重し、実践していく事を強力に要求しているのだ。
この厳然たる現実を正しく見ることが出来ず、依然として外勢の顎の下にくっ付いてゴミ捨て場に押し込め、気に入っている《吸収合併》の野望を必ず実現してみようとするなら、挽回する事が出来ない結果を招来する事になるのを知るべきである。南朝鮮当局が、真に、朝鮮半島の平和と統一を願うなら、他国の統一経験を云々し、不純な目的を追求するのではなく、北南宣言であきらかになった平和と統一の進路をそのまま受け入れて、実践に具現する道へ出なければならない。
盗人猛々しい、“平和”の決まり文句
南朝鮮執権者が、《韓半島平和構想》というものを発表して、第一に多く口に挙げたのが、《平和》と言う単語だ。他の人が聞くと、恰も朝鮮半島の平和と安全に、関心があるかの様だが、糾してみれば、経緯も判らずに針を打つ、どちらともつかない漢方医を彷彿とさせる。
南朝鮮当局者は、今回、朝鮮半島が直面している≪最も大きな挑戦は、北核》であり、我々の核廃棄こそ、朝鮮半島の平和の為の根本条件かの様に騒ぎ立てた。甚だしくは、内外が驚嘆する我々の《火星―14》型の成功的な発射を、食ってかかり、《無謀で、間違った選択》だとほざいているが、完全で、検証可能で不可逆的な《北の非核化》は、《韓半島平和のための絶対条件》だとか、北が、核《挑発》を中断しなければ、更に強い《制裁》と《圧迫》の他には、異なる選択はないとか言って、世の分もわきまえず動き回っている。
これこそ、朝鮮半島の平和破壊の責任を免れて、外勢を煽り、我々を武装解除させようとする兇心をそのまま表した笑止千万な妄言である。我が共和国に対する米国の、侵略的挑発行為と核戦争脅威、それに追従して来た南朝鮮の親米好戦勢力の軍事的妄動が、極端な朝鮮半島情勢緊張の根源であると言う事は、国際社会が公認している事実だ。
我々は、誰よりも平和を愛し、平和な環境を願っているが、我々の自主権と生存権を強奪し、通常の国家発展の道を遮り、我が制度を完全に崩壊圧殺しし様と、血を食らい狂奔する米国と、南朝鮮傀儡達を始めとする追従勢力を制圧するために、先軍の銃身を更に堅固にしっかり握り、最強の自衛的核抑制力を備える事に、国力を総集中しなければならなかった。そんなにも、平和に対して騒ぎ好きな南朝鮮の現当局者が、執権した以後にも、事態は変化することなく、むしろ更に、緊張の最極端に駆け上がっている。
実に、この二か月間でも、強行されてきた《キーリゾブル》、《トクソリ》合同軍事演習が幕を下ろしたと言うが、米国の核航空母艦打撃団が、連続して潜入し、連合海上訓練とか何とか言って、狂った様にほっつき回り、核戦略爆撃機編隊が、軍事境界線と隣接する南朝鮮の上空まで飛んで入り、史上前例がない実弾投下訓練まで繰り広げた。少し前、米国を行脚した時は、ご主人に在来式また、核戦略手段を含んだ《拡張抑止》の提供を物乞いし、我々の核とミサイルを《攪乱》、《破壊》する為の武装装備を持続的に導入する事を合意した。
更には、周辺諸国の反発を押し切って、《サド》の南朝鮮配置を既定事実化したのであり、天文学的な額の資金を投じて、米国の核戦争殺人装置を,しゃにむに引き込んでいる。
現実がこうであるにも拘らず、盗賊が鞭を上げる様に、我々の核保有を執拗に食ってかかり、《北核廃棄》を朝鮮半島平和の前提条件としなければならないと、血筋を高める事は、黒白を転倒させる破廉恥な詭弁であり、事実上、外勢と協調して危険千万な平和攪乱行為に、継続してぶら下がろうとすることを、公然と暴露したものと言う他に無い。
既に我々は、責任ある核保有国として、侵略的な敵対勢力が、核で我々の自主権を侵害しない限り、先に核兵器を使用しないのであり、国際社会の前に負った核拡散防止義務を誠実に履行し、世界の非核化を実現するために努力するものだと言う立場を、公式に明らかにした。
我々の核は、互恵的であって、善意的な相手であれば、だれにも決して脅威とならない。南朝鮮当局が同族と手を取り、関係改善と統一の同伴者として進み出たら、我々の核を恐れて問題視する理由はどこにもない。
それにも拘わらず、やいのやいのと、《深刻な脅威》として誤導し、必死に食ってかかるのは、結局彼ら自身が、米国と同じ様に、我々に対する敵対感を捨てる事が出来ず、北南関係を統一指向的な民族内部関係ではなく、誰が誰に勝って、誰が誰に負けるのかと言う、対決的関係で見ていると言う事を、認めるのと同じことである。
南朝鮮の現執権者が、《韓米両国が、北体制安全を保障する韓半島非核化に合意した》とか、我々が核を放棄さえすれば、国際社会と共に《平和体制構築》に進み出るとか、何とか言って、馬鹿げた遊びに出たが、すでに時は遅かった。
我々が核をもたなかった時には、我々の真剣で、誠意ある、<朝米平和協定締結提案>を受け入れない様にと、ご主人の後足をそれ程引っ張って来た南朝鮮為政者が、我々が最強の核武力を保有する事となった今日に来て、《恒久的な平和体制構築》に、何か大きな関心でもあるかの様に騒ぎ立てているのは、誰が見ても、鉄面皮で恥知らずだ。
米国本土に巣窟を懸けている、侵略者・米帝の、目玉まで食い込むことが出来る様に、精密化され、多種化された我々の自衛的核武装力は、世界の政治地形に、非常に大きな地殻変動をもたらしており、今日、朝鮮半島の平和保障の条件と可能性も、平和協定締結の雰囲気と環境も完全に変わったと言う事を、わずらわしくとも認めなければならない。
今日、本当に、朝鮮半島の平和を願うなら、まず、除去しなければならないのは、米国の時代錯誤的で強盗的な対朝鮮敵対視政策であり、侵略的な核戦争脅威である。その何にも代えがたい朝鮮半島平和保障の宝剣である、同族の核を、廃棄させて見ようと無謀に遊んで出るのではなく、米帝の千万不当な核戦争脅威を収束させ、あらゆる侵略装備を南朝鮮から撤廃する事に関し、勇気を持って主張してこそ、初めて、全ての同胞の呼応と拍手を受ける事が出来ると言うのが、我々が与える善意の忠告である。
(続く)
(訳 柴野貞夫)
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