(韓国民衆言論 統一ニュース 2016年8月9日付)
http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=117705
(人民日報社説 2016年8月4日付)
http://opinion.people.com.cn/n1/2016/0804/c1003-28609103.html
米・韓は、中国・ロシアが厳しく警告する深い意味を必ず認識しなければならない
姜禎求(カン・ジョング)翻訳
中国とロシアは、ともに国連安保理常任理事国として、自国の安保利益を保有するだけでなく、世界平和と安定の守護という特殊責任も一緒に担っている。
米・韓の、韓国のサード配置の危害性は、東北アジア安保秩序の角度から見ても、更には、全地球的な戦略安定的な角度から見ても、決して些細な事と見ることは出来ない。
米国とその同盟国は、軍事力主導の古いアプローチを繰り返してきた
いささかの疑心もなく、朝鮮半島問題は、東北アジア安保秩序の転換過程の中で、重要な連動作用をする事になる。
中国側は常に、朝鮮半島の安保情勢を悪化させるのを阻止する為には、必ず、表面的なものと根本的なものを、併せて治療し、また、システムレベルの全面的に体系的な問題解決を強調してきた。即ち
、韓半島の非核化実現、関連国家関係正常化実現、北東アジア平和安保システム構築などが、朝鮮半島の平和と安定の分野で重要に建設されなければならない事項である。
理由は至極簡単である。“相互の疑いのある戦略'や‘戦略対決'の基礎の上で建立された安保の格式や構造は、結局は長続きせずに終わりやすい。
それでも、米国とその同盟国は、終始、相手に打撃を与えて圧迫を加える、軍事力主導の強化を放棄しないことで、実力優勢を獲得して、心理的な慰めを受けている古い考え方でアプローチしてきた。
サード韓国配置は、 米国の全地球的MD体系の一環だ
米国と韓国が、サード韓国配置を強く後押しすることは、まさに、このような種類の古い考え方が主導した結果であり、その最初の冒険だ。その衝撃波は朝鮮半島を遠く離れて、東北アジア地域、ひいては、全地球的な戦略の安定を厳重に脅かすことになる。
まさに、ロシアの<国防>雑誌総編集人クロチンクスが指摘したように、サード配置は、米国の全地球的MD体系の一部であり、ロシアの核力量の構成に脅威を与え、同時に中国の核力量を、同じやり方で抑制させる。にもかかわらず、米国はこれを軍事的に最も重要な優先考慮事項の一つに設定している。
この様に、他国の利益を犠牲にさせることで、その代価に自分の絶対安全保障を追求するのは、典型的な理性の不在であり、覇道だ。
これに対しては、強力な反撃が必ず与えられなければならない。そうしなければ、米国とその追従者は"他人の提灯を吹き消して、自分の髭を燃やして仕舞う体たらく"を明確に知ることができない。
このように、自分の髭を燃やすことになるのが素朴な道理である。そうでなければ、さらに、本来よりさらに酷くなって、絶えず新たな事件を起こすだろう。
サード配置に関する米・韓の主張は、如何なる根拠もない
今年6月早くに、中・露両国首脳は、'全地球的戦略の安定を強化することに対する事を連合声明'発表で、「米・韓のサード韓国の配置と、北朝鮮の弾道ミサイル拡散で直面した実際の挑戦と脅威は、少しも関係がない強調して、特に両国が発表した、サード配置目的も(朝鮮の核に対する対応という韓米の主張)実際と(韓米の主張とは違い、実質的に中国とロシアを狙った)合致しないことが明らかにされており、サード配置は、中国とロシアの内的国家戦略安保利益に将来、厳重な損害を及ぼすために、サードの配置に対し、両国首脳は強く反対すると発表した。
中・露両国は戦略的協力同伴者として対応措置を取る
数日前には、中・露両国代表が、東北アジアの安保について改めて深層的な相談をし、中国・ロシアが全面的に戦略的協力同伴者関係を結ぶことを明確に発表した。また、今後さらに一層疎通と協力を増強することにした。これによって、最も信頼でき、最も効率的な方式で両国の利益、特に戦略安保利益を確実に守ることができるようになった。
中国とロシアは、ともに国連安保理常任理事国として、自分の安保利益を保有するだけでなく、世界平和と安定の守護という特殊責任も一緒に担っている。
中・露両国は、域外勢力が北東アジアの軍事駐屯をさらに増強させることに反対し、また、該当地域に米国の新しいMD拠点を設置する事に反対している。
この立場は明確で、また確固不動である。次の段階では、米国と韓国が、サードMD体系を強力に追加する事に対し、韓米両国が予測することも出来ず、対応することも出来ない対応措置を取るだろう。これは自分の安保利益を守護するためであり、また、世界的な戦略均衡と国際関係の安定の為の責任を負うことでもある。
米国は新たな冷戦構造と軍備競争の拡大に責任を負わねばならない
中国とロシアの両国は、東北アジアが、再び冷戦状態に陥る事も、また、国際舞台で新たな軍備競争が,ひとしきりほとばしるのを見る事も望まない。ただ国際関係の雰囲気が、関連各国が共同で推進する方向で構築され、また国際関係の要求が、関連各方面が互いに望む方向に移行されていくと言う、このようなやり方で国際情勢が進むことになることを願う。
もし、米国と韓国が、中国・ロシアが、厳正な警告をする深い意味を悟ることができずに、自分達だけの片意地で、サードの配置を推進したら、その場合、米国と韓国が、その傲慢にして気ままな振る舞いで引き起こした彼らの禍に対してとともに、国際情勢と安定を破壊したことについても、その責任を負わなければならないだろう。
(訳 柴野貞夫 2016年8月15日)
<関連サイト>
☆中国の安保利益を殷損する、(韓・米の)どんな底意も許さない(韓国・統一ニュース 2016年8月6日付)
☆ 天文学的な<サード>配備費用、くび木は誰が担ぐのか(朝鮮民主主義人民共和国・ウリミンジョクキリ 2016年7月29日付)
☆ 韓国に冷たい中国−朝鮮とは2年ぶりに友好的会談 (韓国・プレシアン 2016年7月25日付)
☆ 中国(人民解放軍)「韓国へのサード配置は、アジア版・キューバミサイル危機の再現」と規定(韓国・統一ニュース2016年7月15日付)
☆ サード配置反対の措置で、国(中国)に5項目の行動の施行を建議する(韓国・統一ニュース2016年7月10日付)
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