(韓国民衆言論<統一ニュース>2016年7月10日付)
http://www.tongilnews.com/news/articleView.html?idxno=117355
出典:http://opinion.huanqiu.com/editorial/2016-07/9145199.html
サード配置反対の措置で、国(中国)に5項目の行動の施行を建議する
環球時報(中国・人民日報姉妹紙)社説
(朝鮮語訳:姜禎求元東国大学教授)
朝鮮のみならず、中・露両国の安保戦略も侵食する米国のサード配置
韓米両国は7月8日、正式に駐韓米軍が、終末高高度防衛システム(THAAD)配置を発表した。即ち、常用中国語で,サード/ミサイルシステム(反?系?)というものを配置するということだ。
両国は将来、韓国が朝鮮の核兵器と、大量殺傷兵器の弾道ミサイルの脅威が作動しないように、直ちにこれを保障するため、サード1個砲台を配置するという弁明を並べ立てた。
数週内に、サード配置の具体的な地域を韓国が決定し、また、サードを2017年末以前に完成するということだ。
中国外交部は8日、迅速に、韓米のサード・配置を断固として反対すると明らかにし、また、両国が地域の軍事情勢を複雑にする行動を取らないことを要求し、中国の安保戦略の利益を毀損することをしてはならないと釘を刺した。
ロシアも、韓・米・サード・体系の配置を反対してきており、中・露両国首脳は、この前に一連の共同声明で、サードの配置に対する一致した反対の立場を表明した。
サードは、朝鮮の弾道ミサイル活動を監視する他に、さらに将来、中国東北と華北にまで拡大することができ、ロシア極東地域までも拡張可能である。この結果、中・露両国の安保戦略が侵食される事となる。
サードを統制するのは、韓国ではなく駐韓米軍である
韓国は、絶えず、サードの監視範囲を調節して、(中国の領域を避けて)下げることが出来ると公言してきた。しかしながら、第一に、(戦時統帥権を持つ米国の指揮下で)サードは駐韓米軍が統制するものであり、この様な有様だから、韓国は主人顔をすることは出来ないのであり、第二に、この様な安っぽい発言は、国際政治では髪の毛一本程の意味もないのだ。
韓米が、サード配置正式決定を公布した8日は、南シナ海の仲裁案の結果を宣布する謀略の日であり、中国外交の注意力が南シナ海情勢に集まった時だ。この時点でのサードの発表は、一種の"他人の危険に乗じて人を害する"手法だ。
しかし、北東アジアは、中国の戦略的利益の方向と関連があるように作動するので、決して疎かにできない。その戦略的理解の情勢から出る挑戦は、当然対抗をしなければならない。朝鮮の核実験が、中国の朝鮮制裁の決定を導いたとすれば、韓米が自分たちのやりたい通りに施行するサードの配置に対しても、中国は道理的に、当然、強烈な反応を示さなければならない。
我々は、中国が韓国に対して次の様な核心的な制裁と措置を取ることを提案する
第一に、サードの配置を受け入れ具体的な韓國行政地域郡(行政郡)に対する制裁、サード配置と関連した企業とその服務機関に対する制裁、彼らとの経済的連携やその他の交流の断絶(不再~?生)、彼らの製品の中国市場進入禁止(不再接受)。
第二に、サードの配置を積極的に主導した政界の人士に対する制裁、彼らの中国への進入制限、彼らの家族企業に対する制裁。
第三に、サードが私たち中国の安保戦略に与える損害を、最大限に下げる対応策に対する中国軍の研究と対策などが行われなければならない。これらの研究と対策は、当然少なくともサードの技術を妨害する水準まで包括すること、合わせて、戦争準備の核体系進行弾道弾の迎撃までも、含めなければならない。
第四に、朝鮮に対する制裁が,北東アジアの軍事情勢に及ぼす長期的影響を新たに評価して、将来、対朝鮮制裁とサード配置以後、もたらされる地域の軍事情勢の不均衡に対する考慮までしなければならない。
第五に、韓米・サード・配置が発生させる影響を相殺させてくれる中国、ロシアの連合施行措置の研究と討論。
韓米のサード配置は、将来必ず、長期重要戦略に影響を及ぼすだろう。韓國は,これから韓米同盟によって、さらに緊密に束縛され,外交や戦略の独立性が縮小され、"日本化"がさらに進展する可能性が高い。
これは中国が希望してきたのとは全く違う状況だ。、しかしこれは、私たちが力を入れて,助けて出来る問題ではない。中国は、韓国が将来、米国に一歩傾くのを防止するのに、どんな助けとはならない。我慢して待つしかない。我々は実用主義で変化に対応するだけだ。
韓半島地域の混乱の最大の根源は、米国が持続的に韓半島で冷戦を維持しているためだ
朝鮮の核問題は、韓半島の軍事情勢を一歩更に複雑に引っ張っている。しかし、朝鮮が核を抱かえこむことは,朝鮮が統制出来ない深層原因を持っている。
この韓半島地域の混乱の最大の根源は、米国が持続的に韓半島で冷戦を維持しているためだ。さらに、米国は、北東アジア情勢で中国を押えるためのたくさんの方途を持っているためだ。このような点で、恐らく朝鮮も非難することはできないし、韓國も非難することはできないだろう。
東北アジアの最後は,むしろ,中・米間の怨念関係にあると見ることができる。韓半島問題は、平壌(ピョンヤン)やソウルの高さで見れば、明確ではない。
中国と韓国との関係は、必然的に怖ろしいほどの禍を被ることは免れ難い
中国と朝鮮の関係は、すでに深く関わっている。中国と韓国との関係は、必然的に怖ろしいほどの禍を被ることは免れ難い。
米国と比較すれば、中国は今後、強いが、強くはならず、即ち"成長痛"の視点に置かれている。我々は、我々自身が“とにかく(米国に)追従しない”現状態という段階に直面していることを受け入れる必要がある。それで私たち自ら放縦でもないし、また自分をあまり困らせてもならない。真の中国に進み、再び目を上げて四方を遠く眺めながら対処すると、如何なる挑戦も大したことでない。
(訳 柴野貞夫)
<参考サイト>
☆486 ワシントンは、ロシアと戦争をしたいのか(第4インターナショナル 2014年4月24日付)
☆493 ウクライナのファシスト民兵を訓練する米軍 (第4インターナショナル 2015年4月1日付)
☆500 アメリカの軍事戦略の目標はロシアと中国 (第4インターナチョナル 2015年5月2日付)
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