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 (韓国民衆言論 チャムセサン  2012314日付)

http://www.newscham.net/news/view.php?board=news&nid=65401&page=1&category1=2

 

  コリ(古里)原子力発電所で事故、あと一歩で福島になるところだった

12分間ブラックアウト状態に。韓水原は1か月間事故を隠蔽していた

去る29日、コリ原発1号機で電力供給と非常電力供給装置まで完全に中断されるブラックアウト状態が12分間持続し、冷却装置が止まる事態が起きていた。事故が起きてから1カ月も経って、この事実がわかった。コリ(古里)原発で福島原発惨事が再現されるところだった。

冷却装置が止まれば、原子炉内の核崩壊熱によって冷却水が湧き上がり、原子炉が空だき状態になる。核燃料棒とけだし、ついには爆発に至る。昨年福島原発4号機の爆発も同じ経緯で起こった。








コリ原子力発電所[写真出処ハンスウォン(韓水原)


1978
年に運転を始めたコリ1号機は、国内の原発中最も高い故障率を見せている。今回の事故で129回目だ。コリ1号機はすでに30年の寿命をむかえ,2008年から寿命延長に入っている。原発老朽化による故障という指摘から逃れられない。

更に重要な問題は、韓国水力原子力(韓水原)は、原子力安全委員会が稼働中止命令をだすまで、事故を隠したままで原発を動かしていた事だ。
韓水原関係者は、[チャムセサン]との電話で社会的雰囲気がよくなくて、報告出来なかった」と事件発生の事実を隠蔽した理由を説明している。また、事故当時、計画予防整備期間であり原子炉は稼働していなかった。思ったいたより危険性は高くなかった」と主張した。原子力安全法92条には、故障が発生した時は、遅滞なく事故事実を原子力安全委員会に報告するように明示している。また117条には、報告をおこたった者には1年以下の懲役か、1,000万ウオン以下の罰金に処す事を明示している。
14日、ヤンイ・ウォンヨン環境運動聯合・気候エネルギー局長は、朝のMBCラジオソンソクヒの視線集中に出演し、福島第一原発4号機も停止中で、核燃料は装填されていなかった。使用済み核燃料の核崩壊熱により水素が発生して爆発した」と語り、ブラックアウトの危険性を警告した。
彼女は、原発の老朽化による故障の危険性も指摘した。「原発の設計上の寿命は30年で、世界的に原発の平均寿命は23だ。コリ1号機の原子炉容器は既にもろくなり、冷たい水が触れると直ぐ壊れてしまう状態だ」と述べた。
原発の経済性に対する疑問も出されている。コリ1号機で生産する電力は、全体電力の1%程度であり、寿命延長が論議中であるウォルソン1号機もほとんど同じだ。
事故の危険性を考慮すれば、寿命延長が必要なほど電力を生産することは出来ない。その上、原発を建てるのにかかる費用と、廃炉するのに掛かる費用も甘くない。
ヤンイ・ウオンヨン局長は、原子炉一つを廃炉するのに掛る費用だけで1兆ウオン以上かかると言った。
わが国には廃棄場施設一つなく、最高24万年も保管しなければならない高レベル核廃棄物を処理するのに掛る金も天文学的な金額だ。
ヤンイ局長は、我が国では、発電単価の内容が公開されていないので正確に知る事は出来ないが、MIT(マサチューセッツ工大)の研究報告や、日本での研究報告によれば、原発の生産性は石炭火力発電よりも低いと報告されている。と語った。
緑の党は、今回の事件に論評を出し、コリ1号機の即時閉鎖を要求した。緑の党は、論評で時期遅れで報告責任者を厳罰し、頻繁に事故をおこし、不安を抱かせているコリ原発1号機の寿命延長を取り消し、直ちに閉鎖することを要求する。と述べている。

(訳 柴野貞夫 2012315日)