(韓国ネット新聞・PRESSIAN世界ニュース 2012年2月13日付)
http://www.pressian.com/article/article.asp?article_num=40120213121745&Section=05
“非常事態” 福島原発2号機・圧力容器の温度が急上昇(276℃)
<ガーディアン>(英国日刊紙)は、「日本政府の冷温停止宣言は、宣伝効果を狙った欺瞞的で性急な行動、福島事態の深刻性はあい変わらず」と批判している。
日本政府の公式発表では福島原発が安定した‘冷温停止’状態に入ったと言う。しかし、、原発圧力容器の内部温度が引き続き上昇しており、不安感が広がっている。
原発の運営会社(東京電力)は、「計器の故障」とし、「心配する事はない」と言っているが、住民の間では不信が出ている。
東京電力は、「13日午後5時現在、福島原発2号機・圧力容器下部の温度計が276℃を記録した」、「関係する配線が切れて、計器が誤った数値を見せている可能性が高い」と述べた。共同通信が速報として伝えた。(△写真 昨年11月言論に公開された福島原発内部の姿 AP=ヨンハップニュース)
問題の温度計で測定された温度は、この日午前11時には93.7℃になった。これは、去る11日午後11時の74.9℃、12日午後2時頃82℃に上がったのに続いて、持続的に上昇した結果である。昨年末、日本政府が‘冷温停止’を宣言以後、最も高い数値だ。
2号機の圧力容器下部温度は、先月、配管交換工事のあと、不安定になつていた。去る1日、50℃前後だった圧力容器下部温度は、5日に71.7℃まで上昇した。冷却水注入量を増やしたところ、7日には65〜70℃程度に下がった。しかし、再び上昇が始まった。
12日、東京電力は温度が80℃を越えた時、直ぐ、原子力安全保安院に事態を報告し、冷却水を多く注入するなど、温度を下げる為に努力をしていた。共同通信によれば、東京電力は、核分裂臨界事態を防止する為に、ホウ酸1トンを投入し、冷却水の投入量も1時間当たり3トンに増やした。しかし、東京電力は、原発2号機は深刻な事態ではないと述べた。
圧力容器で、放射性キセノン(xnon)が検出されないのを見るとき、「核反応はおきていない」という。また、2号機圧力容器下部の温度計3個中、1個だけ82℃で、残り2個は35℃程度と低いなどを考察してみると、温度計の異常である可能性が高いと見ている。
12日、東京電力の代弁人である松本純一原子力立地本部長代理は、「冷温停止状態は維持されているものとみている。。実際に温度が上がったというよりは、温度計が間違った数値を表示している可能性が高い」と語った。
しかし、現地住民と外信などは、憂慮を隠す事が出来ないでいる。英国の日刊紙<ガーディアン>は、82℃を記録した時点から、既に内部温度が100℃を越した可能性もある。、「温度が80℃以上に上がる事で、日本政府は2カ月前に発表した‘冷温停止宣言’を覆さなければならない事もある」と指摘した。
冷温停止とは、原子炉内の注入された冷却水が100℃以下に維持され、冷却が安全に進行され、冷却水の蒸発による放射性物質の放出も明確に減っている段階を言う。新聞は、測定された温度が、82℃が正しければ、実際の温度は102℃である事もあるとみている。20℃程度の温度誤差を考慮しなければならないからだ。東京電力が定めた冷温停止状態の基準は80℃である。この理由もまた、この誤差を考慮する時、測定温度の基準80℃程度に見て置くと、100℃未満の温度を安定的に維持しているとみる事が出来るからだ。
一方、住民は不安におののいている。現在避難生活中の福島県住民の三瓶友一(51)は、「東京電力の説明は事実なのか、嘘なのかも分らない。今までの事を考えると、あまり信じる事が出来ない」と語った。
福島県も、東京電力担当者を呼び出し、「早急にに原子炉内の状況を把握し、対策を考えよ。温度上昇で予想できる危険に対し、迅速にして分かり易い情報を提供してくれ」と要求した。小山吉弘・福島県原子力安全対策課長は、「水を注入しても効果がなければ、冷温停止状態という事はできない」と共同通信に述べた。
昨年、12月16日、野田佳彦日本総理は、「原子炉が冷温停止状態に達し、事故収拾に至ったと判断される」と宣言した。これに対し、外信は、「宣伝効果を狙った欺瞞的で性急な行動だ。福島事態の深刻性はあい変わらずだ」と批判している。
(訳 柴野貞夫 2012年2月14日)
<参考サイト>
☆「反原発記事特集」
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