(朝鮮民主主義人民共和国 労働新聞・論評 主体100-2011年11月21日付)
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危険な段階に至った(日本反動達の)軍事的狂気
△写真 11月7日、苫小牧西港で九州に向け、 民間大型フェリー「ナッチャンワールド号を徴用し、戦車を積み込む日本自衛隊。
(本文要約)
●最近日本で、≪自衛隊≫兵力を北海道から九州へ移動させる最大規模の軍事演習が繰り広げられた。注目されるのは、この軍事演習に民間部門の大型運輸手段が動員された事だ
●今回繰り広げられた、大規模≪自衛隊≫武力移動展開演習は、戦時体制下で、民間運送手段と人員達を血なまぐさい殺戮戦争に動員する為の実動演習だ。
●殊に看過できないのは、大規模武力移動演習が、日米合同軍事演習と時を同じくした事実だ。
<訳者解題>
「
1999年 周辺事態法
2001年 テロ特措法、自衛隊法改正
2003年 武力攻撃事態法
2004年 国民保護法 米軍行動円滑法 日米物品役務相互提供協定改正案 特定公共施設利用法 海上輸送規正法
2005年 自衛隊法改正
2006年 防衛庁の省昇格
ここに掲げた各法律は、有事立法と言われる物が大半である。国民の諸権利の制限、基地外の民間施設の軍事的占拠、自治体の戦争協力、民間船舶の規制など、日本自衛隊と在日米軍の世界戦争への日本列島丸ごとの動員体制をとろうとするものである。これら法律は、自衛隊
の軍隊としての実質を支えるものであり、米軍の戦争行動を日本の国内法で支援するものである。自衛隊と米軍を日本国憲法の制約から解き放つ不当極まりない憲法蹂躙である。なによりも問題なのは、それが、民衆を戦時体制に、法の名のもとに強制的に組み、その基本的
人権を踏みにじる憲法改悪の先取り法であるという点である。
先日11月7日を起点に、これら憲法を蹂躙する諸法規を根拠として、自衛隊による国民の諸権利の侵害、民間施設と運輸手段の占拠、市街の軍用車両による占有が、北海道から九州に至る海路と陸路を縦断しながら公然と強行された。
11月10日に、大分県日出生台演習場で過去最大規模の実弾射撃演習に参加するため、北海道方面の陸上自衛隊の90式戦車4両を含む車両計50両余が住宅市街地を我が物顔に通過し、民間車両を自衛隊が規制、苫小牧西港で大型フェリーを戦時体制そのままに徴用して、それら車両を積み込んだ。これらの目的は、朝鮮半島と中国大陸に対する日米両帝国主義の帝国主義侵略戦争への野望にもとづく、軍事的備えと挑発にほかならない。
(訳者)
<本文>
チェ・イルチュル
日本反動達の軍事的狂気が極度に達している。
最近日本で、≪自衛隊≫兵力を北海道から九州へ移動させる最大規模の軍事演習が繰り広げられた。注目されるのは、この軍事演習に民間部門の大型運輸手段が動員された事だ。陸上≪自衛隊≫の戦車と装甲車など現代的武装装備などが、初めて、民間鉄道と船舶などによって移動展開された。
日本が、鉄道と船舶などの運送能力を誇ったりする、こんな戦争演習を繰り広げて来なかったと言う事は疑いない。日本反動達は、我が国を目と鼻の先に置いた海岸に、侵略武力を恒常的に集中配備し侵略的軍事演習を強行することでも満足せず、民間部門の運送手段までも動員している。
今日、日本≪自衛隊≫武力は、海外侵略のための人的、物的、法的準備に万全を期した状態だ。いま残ったものは、すべての日本の地を、海外侵略戦争の為の戦時体制に移行させる殺伐な軍事演習だけだ。
今回繰り広げられた、大規模≪自衛隊≫武力移動展開演習は、戦時体制下で、民間運送手段と人員達を血なまぐさい殺戮戦争に動員する為の実動演習だ。
朝鮮半島で、一旦戦争が勃発すれば、戦車を始めとした日本≪自衛隊≫の重装備武力を、民間運送手段でも迅速に移動展開し、我が国に対する再侵略を実現して見ようと言うのが、今回の軍事演習が狙った目的だ。
殊に看過できないのは、大規模武力移動演習が、日米合同軍事演習と時を同じくした事実だ。この間、日本反動達は沖縄で米核航空母艦≪ジョージワシントン≫号船団を全面に押し立て、ここに海上≪自衛隊≫の護衛艦≪ひゅうが≫号を加勢させ、反潜戦、対空戦、反海上戦を仮想した訓練を繰り広げた。
日本≪自衛隊≫が米軍と野合し、数十隻の艦船と100余機の戦闘機などの発進、また離着陸訓練を反復し敢行した共同海上演習は、≪有時事≫の朝鮮半島周辺海域で、制空権、制海権掌握能力米軍とともに高める為の、挑発的な危険な行動(火遊び)だ。これは日本反動達が朝鮮戦争に、すでに目ぼしを付けておいて、米帝と野合し空中戦、また海上戦での優位を占める為の戦争演習に至って暴れまわっていると言うことを立証してくれる。
現実は、日本反動達の再侵略策動が、前例のない露骨性を帯びて厳しい段階に至っていると言う事を示している。今日国際社会界は、東北アジア地域で、平和と安全が宿ることを願っている。
しかし、≪平和国家≫として自負する日本は、戦争国家の体制と物質的準備を整え再侵略騒動に狂奔している。危険な段階に至った日本反動達の軍事的騒動は、朝鮮半島と東北アジアの平和と安全を願う人民達の指向と、大勢の流れに逆行する行為だ。
過去日帝は、≪東洋の平和≫を唱えて、武力でアジアの盟主と成って見ようと暴れ狂ってから滅びた。
日本の諺に、貪欲は盲目と言う言葉がある。
海外侵略の野望にそわそわする(気を奪われる)日本軍国主義者達は、過去の日本帝国主義の敗亡から教訓を見出す事が出来ず、むやみやたらに焦っている。
日本反動達は、再侵略の熱気で熱くなった頭を冷やし、分別あるように身を処すのが良いだろう。
(訳 柴野貞夫 2011年11月25日)
≪当サイトの参考論文≫
07年3月18日 第1弾 9条1項・2項の破棄は、日本の軍事大国化と、働く民衆の抑圧体制を作ることにある!!(朝鮮語による翻訳付)
07年3月18日 第2弾 日本国憲法の理念こそ、平和の構築である!!(朝鮮語による翻訳付)
07年4月15日 第4弾 改憲手続法=国民投票法と、その強行採決は国民の諸権利の圧殺と蹂躙である!!
07年5月2日 第6弾 自民党「新憲法草案」は、日本国憲法の“平和主義・人権主義・福祉主義”を全面否定する、許すことの出来ない反憲法的クーデターである!!
08年4月22日 第11弾 名古屋高裁は「航空自衛隊による多国籍軍兵員輸送は、憲法9条1項に違反する戦争行為」と判決した!!
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