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(韓国民衆言論 ハンギョレ 国際・特派員報告・2011年9月22日)
http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/497481.html


                日本の核武装の欲望と原発


 
                                  ハンギョレ東京特派員・チョン・ナムク


日本の国民と違って、何故に政治家・官僚・財界は日本の原発産業体制を維持しようとするのか

19671211日、佐藤栄作・日本総理(196411日〜19727月在任)は、衆議院予算委員会で歴史に残る発言をした。核兵器は、保有するのも、つくるのも、搬入もしない」所謂非核三原則を明らかにした。世界各国が核武器開発競争に熱を上げていた頃、非核を実行に移した‘功労’で、彼はのちにノーベル平和賞まで受けた。
(訳注これは、世界と日本国民を欺瞞した日・米合作の三百代言だった。次のサイトを
参照のこと.。
<http://www.shibano-jijiken.com/NIHON%20O%20MIRU%20JIJITOKUSHU%205.html>
しかし、昨年NHK放送が発掘した外交秘史を見れば、日本外務省官吏は19692月ドイツ(当時、西独)外交官に箱根で極秘裏に会い、一緒に核兵器を開発しようと打診した。うわべでは非核・平和を掲げたが、本心は違っていたのだ。
地震大国日本が、今日世界三位の原発大国になった。これは、中曽根康弘元総理(198211月〜198711月在任)の‘努力’が大きい。彼は、連立与党に参加した少数野党(改進党)の力を巧妙に利用し、1954年に始めて原子力研究予算をつけた。
彼は、核兵器を保持しない国家の中で、日本を唯一再処理が出来る国にする事もした。1987114日、米日・原子力協定改訂で、日本は30年間、使用済み核燃料からプルトニウムを抽出する時に、いちいち米国の同意を受ける必要がなくなった。
これで、召命を果たしたと考えたのか、中曽根はその二日あとに総理職を辞任した。
ハンギョレ東京特派員・チョン・ナムク
日本は、核再処理施設を建てながら高速増殖炉(もんじゅ)開発も継続している。高速増殖炉は、核分裂時に出てくる中性子をウラニウム238が吸収し、プルトニウム239を作ることができる原子炉だ。かつては、核燃料を無限増殖してくれる夢の原子炉として期待されたが、極めて危険で、日本以外の原発先進国は開発を放棄した。
日本は、ウラニウムを使う原子炉に、ウラニウムとプルトニウムを無理やり混ぜた混合燃料を使ってまで、プルトニウムの安定的保有に執着している。
去る920日、内閣府報告を見れば、現在日本は、国内に6.7t、英国・フランスの再処理工場に預けた23.3tなど、全部で30tのプルトニウムを保有している。これは長崎原爆5,000発を作る事が出来る量だ。
福島原発事故以後、日本では「原子力発電依存から抜け出ようと言う世論が圧倒的だ。政治指導者の中で、脱原発に最も積極的な菅直人前総理は、福島事故で、日本列島の半分が吹っ飛ぶこともありえた」と、告白した。
1,000年、いや10万年に一度、起こる事故であっても、そんな危険を甘受しては駄目だ。日本国民は、「たとえ金がかかっても、原発なしで安全に暮らそう」と言う。
しかし、相当数の政治家と官僚、財界の考えは違うようだ。彼等は、どうしても、既存の原発産業体制を維持しようと言う意思をしめしている。
どうしてなのか。日本の専門家は、次のように説明する。日本の原発産業は、核武器に対する欲望の上に立っている。彼等は、日本の核保有潜在力をそのまま維持したいのだ。
これは他人事とは思えない。内部告発サイト・ウィキリークスが、830日公開した駐韓米国大使館発、外電文に、こんなものがあった。
昨年217日、当時の外交通商部第2次官だったチョン・ヨンウ外交安保首席が、ケスリン・スチーブン駐韓米国大使と会い、「2014年満了となる韓米原子力協定の改定が急を要している。わが国にも、核処理権限を貰わなければならないと強力に要求したと言うのだ。チョン首席は、この問題を技術的にきちんと扱わなければならないと、強調したと言う。
これを見れば、中曽根元総理が、30余年前に日本を引き連れたその道へ、我が政府も今まさに、一歩を踏み出そうとしている。

それは、何を意味するのか。我が国民は知る権利がある。知らなければならない義務がある。

                                             (訳 柴野貞夫 2011年10月3日)


<参考サイト>
☆ 155 日本自民党幹部、核武装論を提起し、波紋を呼ぶ (韓国・ヨンハップニュース 2009年4月8日付)

☆ 154 危険な核野望の発露 (日本の核武装化) (朝鮮民主主義人民共和国・労働新聞 2009年4月8日付)

 
☆60年日米安保条約と72年沖縄返還協定における日米・核持込密約を直ちに廃棄せよ(2007年10月24日)


朝鮮半島の平和の第一歩は、米帝国主義の核基地である韓国と日本の非核化である (2008年8月9日)