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(朝鮮民主主義人民共和国 朝鮮中央通信 2011/6月1日)

http://www.uriminzokkiri.com/2010/main-gisa.php?Rel_key=17708&keyname=Rel_key&tblname=tblkcna

 

 


そのどんな権謀術数でも、北南関係を破綻させた責任から

 

(イ・ミョンパク政権は)抜け出す事は出来ない

 

 

―(朝鮮中央通信の質問に対する)朝鮮民主主義人民共和国 国防委員会の回答―


 

(ピョンアン6月1日発 朝鮮中央通信)

 

 

 

<訳者解題>(本文は後半)

 

朝鮮民主主義人民共和国 国防委員会は、5月9日の北京における北・南秘密接触に関し、「青瓦台代弁人が、去る5月19日を前後して、イ・ミョンパク逆徒の≪ベルリン提案≫の≪真意≫を、北に伝達したと言った秘密接触の全貌は、すなわちこれだ。」として、イ・ミョンパク政権が行った<提案>の欺瞞を暴露した。

 

 

 

 

●5月9日ベルリンで、イ・ミョンパク大統領は、「北朝鮮が非核化に合意し、チョナン艦事件とヨンピョン島砲撃事件に対する謝罪」と言う前提下で、3月ソウルで開催予定の核安保首脳会議にキム・ジョンイル(金正日)総書記を「招待する」と「提案」した。

 

それ(提案)は、自国の軍事的事故の可能性高い艦船沈没事件を北の仕業と捏造し、朝鮮民主主義人民共和国に向けた、南韓の至近距離からの度重なる実弾砲撃による北侵略戦争訓練に対する北の自衛的砲撃について、「北が謝罪する事」が前提であると言うものであった。

 

●その「真意」は、イ・ミョンパクが同じ日の「在独同胞懇談会」で述べた演説や、翌日の<フランクフルト アルゲマイノツアイトング>(FAZ)とのインタビューで明らかだ。イは、「北は、ジャスミン革命の様な動きから逆らう事が出来ない。」と主張し、彼等は予め、朝鮮民主主義人民共和国が呑めそうもないと考えている、この「提案」の一方で、「北の吸収統一」を一貫して妄想し、鼻から、まともな対話など考えてこなかったことが暴露されたのだ。

 

●5月19日、青瓦台スポークスマンは記者会見を開き、韓国は、最近の北京での秘密接触において、北側に対し、イ・ミョンパクの「ベルリン提案の真意を伝えてある。」と主張した。その後韓国側は、再三にわたり北が呼びかける、南北会談の無条件開催提案を、自分達が無視していると言うよりも、「核の放棄と両事件の謝罪」に応じない北側に責任が有るかのように塗糊してきた。

 

●5月30日、朝鮮民主主義人民共和国の最高権力組織、国防委員会は、今後「イ・ミョンパク政権を相手にせず。」と要旨次の様に明らかにした。http://www.uriminzokkiri.com/2010/main-gisa.php?Rel_key=17670&keyname=Rel_key&tblname=tblkcna

 

「<核放棄>と<謝罪>を口癖の様に叫び、<ベルリン提案>の‘真意’に分不相応に騒いでいる。捏造された事件と正当な我々の自衛的措置に難癖をつけて、南北関係を収拾つかない破局に追い込んでいる。前提条件なしに、幅広い対話と交渉で和解と協力、平和と統一の新たな転機をつくろうと言う我々の雅量ある提案に対し悪態をつきながら時間稼ぎをすれば<急変事態>が来るかの様に内外世論を誤動している。」

また「傀儡軍部好戦者は、さる5月23日からキョンギ道ヤンジュ、インチョン市の火薬の匂い漂う射撃場に傀儡軍を追いたて鉄砲弾をやたら打つ狂気を弄している。」

 

「我が軍と人民は、イ・ミョンパク逆賊輩党とは、これ以上共存しない。和解と協力に遮断棒を下した以上、我が軍隊は一次的に南北通行を軍事的に保障する為に維持してきた、東海地区の南北軍部通信を遮断して、クムガンサン(金剛山)地区の通信連絡所を閉鎖する。」と、イ・ミョンパク政権の反共和国敵対政策に「終止符を打つ」ことを明らかにした。

 

●一方、5月20日から27日にかけ、70名の随員とともに中国を、移動距離にして6000kmを「非公式」訪問した朝鮮民主主義人民共和国のキム・ジョンイル総書記は、中国共産党と中国政府によって熱烈な歓迎を受け、今まで以上に「戦略的意思疎通において、合意に達した」事が確認されている。中国共産党指導部は、国内における資本主義的風潮のもとで、自らのアイデンテイテイの死守、米・日・韓による極東地域での、軍事的圧力に対する社会主義体制の防衛の観点から、中朝同盟の経済的・政治的強化を必要とし、中朝間の同志的絆をより一層強化しようとしている。

 

この、国防委員会声明は、これがキム・ジョンイル総書記の帰国直後に出されたものであることを考えれば、26日の胡錦濤・金正日両首脳による、中朝首脳会談において合意された両国の、極東アジアに対する戦略的意思に沿うものであることは容易に想像出来る。

 

 

●そして、この5月30日の国防委員会声明が、いかなる背景から生まれたものかを示すものとして、この6月1日の、北・南「北京秘密接触」に関する朝鮮中央通信の質問に対する「国防委員会の回答」が明らかとなったのである。

 

韓国のネットニュースPRESSIANは、この北京における南北秘密接触に関し、6月2日付の記事で、次の様に指摘している。http://www.pressian.com/article/article.asp?article_num=40110602032629&section=05

「イ・ミョンパク大統領は、ベルリンでは、北の吸収統一とジャスミン革命を主張し、同じ日に、北京での秘密接触では“北側で見るときは謝りでなく、南側で見るときは謝罪の様に見える折衷案”を北に哀願し、6月板門店首脳会談→8月ピョンアン首脳会談→来年3月ソウル核安保首脳会議の中での首脳会談と言う北への提案は、そらぞらしく、南北首脳会談を核安保首脳会議のアクセサリーにする魂胆だ。」「秘密接触であろうが、公開接触であろうが一貫性がなければならない。」「これは、首脳会談を国内の政治目的だけに利用し様とする計算だ。」「これらの魂胆は、すべて北側に見破られている。」北側窓口に金の入った封筒まで渡したことを政府は否定するが、「これは嘲笑ものだ。」

 

そして、「北京南・北秘密接触に対する北の暴露は、予兆に過ぎない。南北関係を国内の政治的目的に、徹底的に隷属させたイ・ミョンパク政府の基盤を根こそぎ崩壊させるものとなる」と指摘した。



http://image.pressian.com/images/2011/06/02/40110602032629.JPG
▲ 李明博政府対北政策の核心である、キム・テヒョ青瓦台対外戦略秘書官は 5月 9日、この大統領のベルリン提案の時まで、大統領に随行してから、翌日抜け出て、北京南北秘密接触に臨んだ。そこで、イ・ミョンパクの意を受け、朝鮮民主主義人民共和国を如何に欺瞞するかに腐心した事と推定される.(写真出処―連合ニュース)

 

 

(本文)

 

 

去る5月19日、イ・ミョンパク(李明博)逆賊輩党は、青瓦台代弁人(スポークスマン)と言う者を立てて最近北南間に進められた北京秘密接触で、まるで、逆徒のその所謂≪ベルリン提案≫に対する≪真意≫を我々に伝達したかの様に噂をたてた。

 

その後にも、いろんな機会に同じ話を触れまわっている。

 

これと関連して、朝鮮民主主義人民共和国 国防委員会代弁人は、1日、朝鮮中央通信社記者の質問に次の様に回答した。

 

イ・ミョンパク逆賊輩党は、もともと無い物も作り出し、した事もしなかったと言い張る捏造の名手、民族の前で誓った約束も破れ草履の様にやたら捨てる、不汗党(昔横行した強盗一味)達だ。

≪チョナン(天安)≫号沈没事件とヨンピョン島砲撃戦が、それをよく見せてくれる。

 

北京秘密接触で、我々にイ・ミョンパク逆徒の、その所謂≪ベルリン提案≫の≪真意≫を説明したと言うのも真っ赤な嘘だ。

 

イ・ミョンパク逆賊輩党が、青瓦台代弁人なる者を立てて、北京秘密接触の情形を捏造し、先に公開して、ああだこうだと出鱈目な話を触れ回る以上、我々もあった事実をそのまま、はっきり明かさざるを得ない。

 

北南関係を破局へと追い立てる責任から、抜け出ることが出来ない事となったイ・ミョンパク逆賊輩党は、その様にして執権末期の危機が更に甚だしくなるのを意識したことから、今年4月に入って≪<チョナン(天安)>号沈没事件とヨンピョン島砲撃事件に対して、これ以上取り挙げないので、何とぞ<首脳会談>の為の秘密接触を持とう≫と、重ねて懇請して来た。

 

そうしながら、イ・ミョンパクの≪対北政策≫が、北で≪誤解≫をしていて、そんな事実は北南関係改善の為だと、くどくどと弁明した。

 

しかし、5月9日から、秘密接触の場に出た傀儡統一部・ 政策室長キム・チョンシク、情報院局長ホン・チャンファ、青瓦台秘書室対外戦略秘書官キム・テヒョ等は、我々とした初期の約束を破り、≪チョナン≫号沈没事件とヨンピョン島砲撃事件が、南北関係改善の為に≪賢く越えなければならない山≫だとし、我々の≪謝罪≫を貰いだそう

と手品を使った。

 

我々の側が、我々と無関係の事件と、正々堂々たる自衛的措置をについて≪謝罪≫すると言うこと自体が、言葉にもならないと釘を刺すや、≪何とぞ、北側から見るときは<謝罪>ではなく、南側から見る時は<謝罪>の様に見える折衷案≫でも作って世に出そうと言いながら、我々の側に≪どうか、少し譲歩してくれ。≫と哀願した。

 

我が側が、とんでもない≪謝罪≫を前提にした最高位級会談問題は、論議する必要さえない、すぐに、ソウルに帰れと言うや、彼等はイ・ミョンパクの任期がいくらも残らないと言うこと、現当局(政府)には時間がない事、南北関係は、進歩勢力より保守勢力と手を握って推進させるのがもっと有利だと言いながら、どうしても、接触を続けようと試みた。

 

そして彼等は、すでに≪首脳会談≫開催と関連した、日程を取って置いていると言いながら、二つの事件に対する問題が妥結されれば、5月下旬頃≪首脳会談≫の為の長官級会談を開き、合意事項を宣布し、6月下旬頃には第1次≪首脳会談≫を板門店で、第2次≪首脳会談≫はそれからふた月後にピョンヤンで、第3次≪首脳会談≫は来年3月の核安保首脳会議期間に開催することを予測しているので、ぜひ苦しい事情を聴いてくれと物乞いした。

 

これに対して我が側が、今の様に南側から≪先核放棄≫と二つの事件に対する≪謝罪≫に対して、引き続き騒ぎながら反共和国敵対視政策を固執する限り、最高位級会談はあり得ないと、断固たる立場を明らかにするや、≪最小限、二つの事件に対し、<遺憾>と表示してくれ、マレーシアで再び会い、この問題を結束しよう。そして<首脳会談>開催を早く推進させよう。≫と言いながら、金の封筒まで躊躇なく出しておいて、その誰かを誘惑し様と企みながら、赤恥をかいた。

 

傀儡達は、≪北と違って、以南(訳注・北緯38度線の南―南韓の事)は複雑だ。秘密接触で行き来した話が、以南に知られれば良くないので、必ず秘密に付してくれ。≫と言いながら、≪イ・ミョンパク<大統領>の直接的な指示により、この秘密接触を主幹する統一部長官 ヒョン・インテク、情報院長、大統領秘書室長、そして現地に派遣された人達の外には、それ以上知る人はいないので、北側も接触と関連した内容を、必ず秘密に付してくれ。≫と、重ねて懇請した。

 

この様な者らが、イ・ミョンパク逆徒の、その所謂≪ベルリン提案≫の≪当為性≫を宣伝する目的の下に、北京秘密接触情形をねつ造し、予め世論に公開したものだ。

 

青瓦台代弁人が、去る5月19日を前後して、イ・ミョンパク逆徒の≪ベルリン提案≫の≪真意≫を、北に伝達したと言った秘密接触の全貌は、すなわちこれだ。

 

イ・ミョンパク逆賊輩党が、真情に(心から)北南関係を改善する意思があれば、当初その所謂≪ベルリン提案≫の様な悪態を並べなかったし、非公開接触の事実を歪曲し、信義無く公開する演劇もしなかっただろう。

 

すべての事実は、イ・ミョンパク逆賊輩党が執権末期に入りながら、北南関係を破綻させた責任を逃れようと、どれほど、もがいているのかと言うことを、正直に見せてくれている。

 

しかし、逆徒がどんなにもがいても、執権3年間の犯した反民族的で、反統一的な罪悪から逃れる事は出来ない。

 

我々は、朝鮮半島の平和と統一、安全を保証する為に出来る、あらゆる努力を尽すであろうが、政治的な凶悪心の為に、前後が違って品がなく行動するイ・ミョンパク逆賊輩党とは、これ以上相手にしないだろう。



(訳 柴野貞夫 2011年6月3日)