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(朝鮮中央通信社報道 2010年12月5日)

http://www.uriminzokkiri.com/2010/main-gisa.php?Rel_key=24085&keyname=Rel_key&tblname=tblurigisa

 

 

(訳者解題-  本当の‘挑発者’は誰なのか?)

 

 

○1976年の韓国軍事独裁政権時期より、2010年の現在まで、北韓に対する日常的軍事威嚇と、明らかな北侵略戦争準備のための軍事演習が、在韓米軍と韓国軍によって<チームスピリッツ米韓軍事演習>を中心として繰り返し行われてきた。

 

○特に北韓まで13~40㌔mと言う至近距離に入り込んだ、「北方限界線」上の西海5島周辺での、北に向けられた実弾砲射撃と軍事艦船による演習は、目に余るものである。1980年代に入って、米国と韓国は、それを、核搭載空母や核潜水艦の投入によって裏付けられる、核戦争演習として繰り広げてきた。

 

○知られるように、「北方限界線」とは、(北韓が認めない)米帝国主義占領軍の一方的線引きであるため、この海域での北韓、南韓の衝突(海戦)は、大きなものだけでも、「1999年の第1次ヨンピョン海戦」、「2002年の第2次ヨンピョン海戦」「2009年のテチョン海戦」が引き起こされたが、特に第2次海戦では、30名の北韓兵士が殺害された。

 

○今回の、ヨンピョンから北韓に向かって放たれた韓国軍の軍事演習名目の実弾海岸砲は、3600発と韓国の言論が伝えている。絶えざる衝突を繰り返すこの火薬庫とも言うべき地域での南韓の砲撃を、挑発行為と言わずして何と呼ぶのか。

 

○2007年より、当研究会が、ノ・ムヒョン参与政権から、イ・ミョンパク、ハンナラ軍政与党政権の今日まで、朝鮮半島情勢を南北の言論と情勢分析で辿ってきた狙いは、米韓両国による北侵略策動によってもたらされる北東アジアの軍事的緊張が、韓、日両資本家階級による極東の労働者民衆支配の政治的道具として意図的に引き起こされ、利用されて来た実態を暴露する為である。極東情勢の分析とその政治的暴露である。

 

支配階級とその狙いを、労働者民衆に無批判に垂れ流し、事実を隠ぺいしている既存言論機関の主張に対する断固とした反論を組織する事にある。

 

○米帝国主義とイ・ミョンパク政権の軍事演習に名を借りた北への核攻撃演習は、それぞれ、自国における政治・経済体制の危機を回避する為の政治的策動である。その間で、日本帝国主義の代理人としての役割を模索する菅政権もまた、日本国憲法を蹂躙し、日米安保の制約を突き破り、他国に対する軍事的侵略行為に突き進みつつある姿が今明白になってきた。今繰り広げられている日本海の広範囲にわたる大規模な日米共同演習は、それを示している。

これは、明らかに「朝鮮有事」を想定した日本帝国主義による戦争参入加担の準備行為そのものではないのか。しかも、米国核搭載戦闘母艦の加わる軍事演習への参加は、我が国の非核3原則の蹂躙であり、憲法が禁じる戦争行為の予行演習である。

 

○近々、当研究会は、≪≫この3年間の朝鮮半島に関する具体的資料の分析から、北韓が「軍事的挑発と核による恫喝を繰り返す国家」と言う日・米・韓の主張が全く根拠のないものであること。彼らこそ百の嘘で事実を捻じ曲げてきた戦争挑発の張本人である事。軍事的挑発と核戦争の威嚇を常套的に切り返しているテロ犯罪集団である事を暴露するであろう。

 

 

 

(本文)

 

朝鮮中央通信社は、委任により次の様に報道する。

 

 

 

ヨンピョン島周辺の、我が側の海域に対し無謀な砲発射をしてから、当然の懲罰を受けた南朝鮮傀儡輩党は、教訓を求める代わりに、それを口実として軍事的挑発と戦争策動に、一層狂ったように暴れまわっている。

 

傀儡達は、ヨンピョン島砲撃事件の砲煙が立ち込め消える事もない前に、米核航空母艦船団を西海に引き入れ、米国とともに最大規模の訓練を狂乱的に広げるのに続き、近い期日内にまた再び、米核潜水艦をはじめとする米第7艦隊の膨大な武力を動員し、大規模海上連合訓練を繰り広げようとしている。

 

12月6日からは、南朝鮮の東海と西海、南海のおおよそ29の場所で一斉に射撃訓練を実施するのだと言い触らしている。

 

ここには、我々の目と鼻の先の、西海五島の中の一つであるテチョン(大青島)も含まれている。

 

傀儡達が挑発にどれほど血眼になっているのかと言うのは、再び前回の挑発の時と全く同じ方向に、我が側の領海に向かって砲射撃を敢行すると騒いでいる事だ。

 

これと関連して、多連装ロケットとミサイルを始めとする最新武器を、ヨンピョン島へ集中的に引き入れ、火力と施設を大幅補強する、退避訓練をすると、われを見失った大騒動を引き起こしている。

 

傀儡軍部好戦狂達は、我々を軍事的に刺激し、武力衝突を誘発した後、それを口実に大々的な反撃を加えると言う、いわゆる≪報復計画≫と言うものを既に組んでおいたし、それを実行に移す為の発火点をヨンピョン島に定めて置いていると言う。

 

これはイ・ミョンパク輩党が、どの様に、一つの第2のヨンピョン島事件を操作し、それにケチをつけ、戦争の火種をどうしても爆発させようとすると言うことを、見せている。

 

いま傀儡達は、対決と戦争策動に狂気の沙汰となった挙句、理性を忘れ自分勝手に荒れ狂っている。

 

今回、新たに傀儡国防部長官席におさまった者を始めとして好戦狂達は、大胆にも我が指導部までに食ってかかり、≪主敵≫とか、何とか、いい加減にしゃべりまくりながら、その何か≪交戦順守規則≫を変え、航空機を含んだあらゆる戦争手段を総動員し、我々の砲陣地を≪精密打撃≫し、≪焦土化≫するのだと暴言し、西海5島を防御基地から攻撃拠点とし、ピョンヤンを始めとした北内陸の戦略的対象を攻撃するのだと言う妄言も臆面もなく吐き出している。

 

傀儡達の挑発的狂乱で、朝鮮半島情勢は統制不能の極限状況に、一層更に上りつめている。

 

今後事態が、どの様に広がっていくのかと言うのは、誰も予測できない。

 

我々は今、高度の冷静と自制を維持している。

 

北南間に全面戦争が勃発すれば、それは朝鮮半島だけではなく、地域の平和と安全にも、厳しくも重い影響を及ぼす事となるのだ。

 

内外世論と関係筋は、日毎険悪に広がる朝鮮半島事態に、慎重な注意をめぐらし、誰が挑発者であり、誰が正義の守護者であるかを、正しく見なければならない。

 

米国と傀儡達は、彼らの無分別な軍事的挑発策動がどんな破局的結果をもたらすのかに対し、深思熟考し、粗略に跳ね上がってはならない。

 

主体99(2010年12月5日)


(訳 柴野貞夫 2010・12・6)