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(韓国民衆言論 ハンギョレ紙 社説 2009年8月4日付)

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/369549.html

 

 

 

クリントン訪北がもたらして来る、大きな変化に備えなければならない。

 

 

 



△4日、平壌を訪問したビル・クリントン前大統領と、キム・ジョンイル国防委員長(朝鮮中央通信=ヨンハップニュース)

 

 

昨日、電撃的に為し遂げられたビル・クリントン前米国大統領の北韓訪問は、ボラク・オバマ政府が始まって、北―米関係が悪化の一途を歩んできた状況で地球村の関心は厚い。名目上、訪問目的は抑留されている米国の容疑者二名を連れてくる事だが、世界の視線はその向こう側の核協議と北―米関係改善等に向いている。

 

クリントンの訪北は、二つの点で大きな関心を引く。まず、彼が前職民主党の大統領であると同時に、現職国務長官の夫としてオバマ政府の外交政策に、この上も無く大きな影響力を行使している人物だと言う点だ。彼はまた、歴代米国大統領の中で北―米関係正常化に最も近く近寄った戦力だった。第一次核危機を解決した1994年、ジェネバ合意と北―米関係の枠組を根本的に切り替える内容の、2000年10月の北―米共同コミュニケは、すべて彼の大統領在任時代に為し遂げられた。

 

二つ目に、経験的に、北・米2国は、米国側の大物級人士の訪北を通して、膠着状態を解決してきた。代表的事例が、北韓に対する攻撃直前まで行った、94年一次北韓核危機当時、ジミー・カーター前大統領が平壌を訪問し、キム・イルソン(金日成)主席との談判を通して、問題解決の転機を作ったのだ。しかも、今回クリントンの訪北は、カーターの訪北の時と異なり米国政府と緊密な調律下に成し遂げられたと言う点で、その時より価値感が更に大きい。

 

両者は、全て言葉を惜しむが、クリントンの訪北は、米国の対北政策を圧力から対話の側に変える決定的契機となるだろうと、専門家たちは診断する。六者会談の枠組みなのか、別途の枠なのかの問題はあるだろうが、今回の訪北を通して北―米の対話が本格化するのは明らかだと言う話だ。実際、今回の訪北以前から二国は、ニューヨークの窓口を通して膠着状態を解く問題を、深く論議して来た事で知られている。特に米国は、対北政策の実務責任者であるコトゥ・ケンベル国務部・東ア大平洋次官補の就任以後、‘包括的パッケイジ’方案を発表し路線転換を模索して来たし、北韓も、挑発的行動を自制し、探索をして来た。

 

問題は、イ・ミョンパク(李明博)政府の態度だ。

 

政府は、その間、対北強硬論を押しまくり、南北関係を最悪の状態に突き落とした。政府は、今でも急変する状況を冷徹に把握し、‘韓国抜きの韓半島問題’の深化だけ招く、対北強硬政策から一日も早く出て行かなければならないのだ。

 



(訳 柴野貞夫 2009年8月5日)