(韓国ハンギョレ 2009年4月9日付)
http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/349047.html
韓国侵略正当化・戦争賛美―「自由社」版歪曲教科書検定通過
チョン・ヨンイル記者
日本‘新しい歴史教科書を作る会’の教科書、また検定通過
“新しい歴史教科書を作る会”(新歴会)の自由社版教科書の内容は、2005年の扶桑社版の複写本、または剽窃だといっても言い過ぎではない。日本市民団体たちが分析したところによれば、“95%が同じで、図版と写真程度が変えられただけ”だ。当然内容は韓国の面目を傷つけ日本に有利な歴史歪曲を盛っている。
まず、韓・日学会で、全て否定している‘任那日本府説’を、そのまま載せた。教科書は“大和朝廷が韓半島南部の‘任那’と言う地域に拠点を構築した。”とし、“朝鮮半島で95カ国を平定した。”と主張した。扶桑社版をそのまま書き写した。
壬申の倭乱については、“2度に亘って行われた出兵により、朝鮮の国土と人々の生活は、著しく荒廃した。”とし、朝鮮侵略を‘出兵’として叙述した。朝鮮通信使を、まるで、日本将軍の祝賀使節団として誤解するように表現した。
特に、韓国併合の後、設置された日帝朝鮮総督府に対し、“鉄道。関係施設を整備するなどの開発をし、土地調査を開始した。”とし、“この近代化の事業に依って、それまでの耕作地から追われて出た農民も少なくなかった。”と書いた。
‘近代化’と言う単語は、扶桑社版にも無かったもので、日本の植民地政策を美化しようとする意図を盛っている。日本軍慰安婦被害者問題に対しては、扶桑社版教科書と同じで、はなっから、言及さえしなかった。
‘子供と教科書全国ネット21’など、日本の34の、教科書・市民団体は、この日、“歴史歪曲、戦争賛美、憲法改定、戦争をする国を指向する危険な教科書”だと、強力に批判した。特に、自由社版と扶桑社版は、日本軍慰安婦問題に対し、今まで日本政府が公式的に表明した国際的約束と明白に異なる内容を含んでいると指摘した。
右翼教科書二件の登場は、基本的に、新歴会内部勢力の差異の葛藤と対立から始まった。フジサンケイグループの系列社である扶桑社は、当初、新歴会・歴史教科書を出版したが、採択率が0・39%に止(とど)まり、莫大な損害を負うや、2007年初め、この教科書代表執筆人である藤岡信勝当時部会長(拓殖大学教授)側と、決別した。代わって、新歴会を脱退した人士らが中心となった‘教科書改善の会’と手を握ったと宣言した。これに従って新歴会は今回、自由社を通して別途の中学校歴史教科書を作り、検定申請をしたのだ。
<自由社‘新しい歴史教科書を作る会’教科書の、主要歪曲内容>
▲韓・日学会が否定する、任那日本府説叙述
▲東アジアで日本だけの独自的年号の使用を主張
▲朝鮮を植民地時代の用語、‘李氏朝鮮’と表記
▲壬申倭乱の朝鮮侵略を、‘出兵’と記述
▲韓国強制併合の強制性と侵略意図の隠蔽
▲日本の植民地政策の焦点は、韓国の近代化と言う美化
▲大東亜戦争等を、黄色人種・被圧迫民族の解放と言う美化
▲強制動員された日本軍隊慰安婦の内容の(記述を)欠落排除
(訳 柴野貞夫 2009年4月18日)
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