社交ダンス上級の目安

社交ダンス上達の道しるべ


元セレクションダンサーズ所属・元港区立青年館ダンス講師   福頼静致 (フクヨリ セイチ)


      * ボールで立てるか?       * 上級への早道

      * フットワーク 「ヒールトー・トー・トー」

      * 準備運動 HT・T・T の留意点



自分は上級の踊り手だと思っている人は少なくないだろうと思うが、
何を基準として上級と考えているだろうか。

・先ず考えられる一つはダンスの経験年数が長いこと。
しかし、長年踊っているから上級とは限らない。

・次に、バリエーションをたくさん踊ることができること。
しかし、たくさんの足型を下手に踊っても、これを上級と言うことはできない。

・その次は、大きな歩幅で大きく踊ることができること。
しかし、元気旺盛な若者なら、少し踊り慣れたらすぐに大きな歩幅で踊ることは
できるから、いくら大きく動き回っても、これを上級と言うことはできない。


・競技会に参加してA級になった人は確かに上級である。
しかし、その域に達していない人には、何が優れているのかを正しく理解する力が無い。

上級とは、踊りの質が上級だということである。

自分の踊りは自分で見ることができないから、自分の踊りがどのような質のもの
であるかを自分で判断することができない。

そこで、自分の踊りがどのような質のものであるかを
自分で判断することのできる、
一つの目安を提示しよう。

ボールで立てるか?

  • 両足を前後に開き、インサイドエッジ を平行に保って立つ。

  • 次に、前足は トー を上げて ヒール だけで支える。

  • 更に、後ろ足は ヒール を上げて ボール だけで支える。

  • これでふらつかずに立つ事のできた人は、
    質の良い上級の踊りができていると判断してよい。

    踊りの中で、床に垂直に立っている体を支えて運ぶのは ボール や トー だから、
    足を前後に開いた時に ボール で体を支える力が無いようでは、
    質の良い上級の踊りをすることは到底不可能である。

    社交ダンス上級への早道

    ダンス体操1.2.3を根気よく練習して、ダンスのための
    基礎体力(脚力?)を養うことである。

    日本人の普通の立ち方は、拇指球と踵の間で体重を支えている。

    歩く時には、体重の無い足を前に置いてそこへ体重を乗せるから、体重は ボール や トー の
    上を通過していくだけで、ボール や トー は、体重を支えて運ぶ仕事をしたことが無い。

    そのままでダンスを踊るから、大多数の人がべた足で走り回るダンスを踊ることとなる。

    本物のボールルームダンスを踊るためには、
    体重を支えて運ぶ仕事のできる ボール や トー を作ることが先ず第一に必要である。

    プロの競技選手の間には昔から万年Cクラスという言葉があった。
    日本式の走り回るダンスでも何とかCクラスまでは上がることができるが、
    そこから上には上がることができない。

    後から上がってきた スイング・ムーブメント を身に付けている人たちに追い越されて、
    いつになってもCクラスのままで、昇級がストップしている。

    【ボールルームダンスの本質的な特徴は スイング である。】

    「スイング」 は他のどの種類のダンスにも無い独特の動き方であって、
    これを身に付けることが、
    【ボールルームダンス上級への入り口である。】

    フットワーク 「ヒールトー・トー・トー」 (HT・T・T)


    *前進の第一歩がウォークの段階では、フットワークはまだ 「ヒールボール」である。
    ・そこでヒールを高く上げ、トーで体重を支えてライズする (ダンス体操一番)。

    ・明確な操作が必要<

    ・股間節をしっかり伸ばす。
    ・フットワークが 「ヒールトー」 (HT) になってスイングにつなぐことができる。

    *第一歩の脚で床を後方に掻き抜くようにして、体を前方の空間に放り上げる。 これがスイング。

    *第二歩は股関節を曲げて勝手に前に出で行きたがるから、ヒップと一体で振れるように
    吊り下げておき、トーは軽く床をさすりながら動いて、そのトーで体重を受け取る。

    ・フットワークは 「トー」 (T) (コツンと当たる感覚が重要)。
    ・第一歩と同様に脚で床を後方に掻き抜いて、体を前方へ運ぶ。

    *第三歩はフォロースルーの段階。
    ・第二歩よりももっと、吊り下げておく感覚が重要。
    ・「トー」(T)で体重を受け取ってロァーし、またウォークしスイングする。

    準備運動 HT・T・T の留意点


    バレエの世界では、入門したばかりの初心者も名の知れわたったベテランも、フロアに立ったら
    先ず、バーを握ってプリエ(膝の屈伸)、ポル・ド・ブラ(腕の運び)から始めるのが常識である。

    ボールルームダンスにも、日常生活の足の状態をダンスを踊る状態に近づけるための準備運動
    が必要ではないか。

    フットワークの HT・T・T を練習することはその目的を果たすばかりでなく、スイング・
    ムーブメントを磨き上げるための究極のトレーニングでもあると確信する。


    「HT・T・T」 は、実際に踊る場合には ロァー があるので 「HT・T・TH」 となるが、
    「HT の H」 は体重を支える H で、「TH の H」 は床に触るだけの H という違いがある。

    足に注意が集中するとボディーが縮むので注意しなければいけない。
    足はボディーを運ぶ道具であって、ボディーを運ぶことが目的だから、ボールルームダンスの
    前提条件である ポイズは常に正しく保たなければならない。

    ・ボディーは常にしっかりと伸ばして、真っすぐで床に垂直である。
    ・体重を支える基準点はボールである。


    *ターンでは遠心力に対抗するために傾ける(スウェー)。
    *スピンはコマのように回るから傾けない(スウェーなし)。

    *足型を踊り始める時にも、片方の足を前に開き始めてから後ろの足が揃うまでは、
    ボディーは垂直に保つことを厳守しなくてはいけない。

    『前方や後方に正しくウォークすることは、ボールルームダンスの基礎である。その中には
    体重の正しい配分と脚部の進め方が含まれ、更に足先、足首、の用法が必要となる。
    従って、ウォークをマスターした生徒は、少し練習すればボールルームの全フィガーを
    手中にできると言っても過言ではない。』

    レン・スクリブナー



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    床をねじる
    ステップ・アンド・スイング
    CBM と CBMP


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