CBM と CBMP

社交ダンス上達の道しるべ


元セレクションダンサーズ所属・元港区立青年館ダンス講師   福頼静致 (フクヨリ セイチ)



[CBM]



CBMは コントラリー (反対の) ボディー (胴体) ムーブメント (動き)。
昔は日本語に訳して反胴運動と呼んでいた。


ザ・ボールルーム・テクニックには、
<ボディー・アクションである。
前方又は後方に動いている足の方向に体の反対側が回転すること。
通常、回転を起こす時。>

と示されている。

レン・スクリブナーの遺稿集とも言うべき JUST ONE IDEA には、
『CBM は半ば自動的でありながら、注意深く設計された側面を持っている。』

と述べられている。

CBMは本来、一歩前進または後退するのと同時に自然に現れている動きである。

人は歩くときに手を振って歩く。
左足を前にステップする時には右手を前に振るから、
左足が前に動き始めると同時に右手が前に動き始める。
右手が前に動くだけではなくて、右の肩も前に動いている。

ダンスでは、この動きを注意深くコントロールすることによって、
滑らかな回転の動作を作り出しているのである。

ダンスでは、同じ側の肩と腰は鉛直線上に位置するのが原則だから、
肩だけが前に出て体がねじれないように、
腰を前に出すように注意しなければならない。

左足前進にCBMがある時には
右足が体を前方へ送り出す時に、

ステップする左足の側の腰よりも右の腰のほうを前に出して、
腰を左に向ける
ように力をかけなければならない。
その度合いを、
次に回転が有るか無いか、回転が有る時にはどのような回転か、
それに応じてCBMの度合いを注意深く調節するのである。

技術書に示されたワルツの男子の足型について、CBMを大まかに考察する。

* CBM 少しと示してある。

クローズド・チェンジウイスクシャッセ・フロム・PP、 バック・ウイスクは、
前進又は後退の第一歩の後、回転せずに第二歩の横の動きにつなぐのだから、
回転のための CBM は必要でない。

それでも自然に行われる CBM があるので、「CBM (少し)」 と示してある。
従って、クローズド・チェンジ や ウイスク では後ろから振れて揃ってくる第二歩は、
その惰力で第一歩の真横ではなく、横少し前にステップする結果となる。

* CBM なしと示してある。

レフト・ウイスク では、第一歩の右足を PP で CBMP に前進する時、
左の腰が前に出て右回転を始めたのではレフト・ウイスクの動きが妨げられるので、
「CBM なし」 と注意してある。
(女子は左回転をするので、第一歩で前進する左足に CBM が有る。)

ターニング・ロック・ツー・ライトは右足後退して右に回転するのだから、
右足と一緒に右の腰も後退しなくてはならないので、
「CBM なし」 の注意に加えて 「右サイド・リーディング」 と示してある。

* CBMの有る歩を番号で示してある。

足型を構成する各歩のうち、CBM のある歩を番号で示してあるが、
回転の仕方によりその強弱には違いがある。

ナチュラル・ターン は第一歩で壁斜めに面して前進を始めるが、
第二歩は同じ方向に進みながらも横の動きに変わっていかなくてはならない。

第一歩の右足前進を始めるのと同時に確実に CBM を作り、体を右に回転させ始めて、
右足に乗り切った時には壁に面するくらいまで回転しておくことが必要である。

ナチュラル・スピン・ターン の第四歩左足後退と、
リバース・ピボット の右足後退は、
コマを回すようにピボット回転を踊るのだから、強い CBM が必要である。

テレマークダブル・リバース・スピン の第一歩左足前進は、
CBM を弱くしたほうがうまく踊れる。

[ CBM を作るために必要なのは、
体重を支えている足の裏に、 床をねじるようにかける力である。]

左足で体重を支えて立っている時に
[ 時計回りにねじる力をかけたら体が左に向く。]
[ 反時計回りにねじる力をかけたら、体が右に向く。]



[CBMP]



CBMP (コントラリー・ボディー・ムーブメント・ポジション) は CBM と紛らわしい用語だが、
CBM が体の動きを表すのに対して、CBMP はステップする足の位置を表す。

技術書では次のように説明してある。
<ボディーラインを保って、 支え足の線上、 又はアクロスして(前方または後方に)
置かれた足の位置>

両足を揃え、体重を左足で支えて立ち、左足で体を前方に運んで右足を床に置いた時には、
体はちょうど両足の中間にあって、左右の腰の向きは進行方向と直角に交わっている。
これが 「CBM なし」 の状態である。

  ナチュラル・ターン を踊るためには、
体を前方に運び始めるのと同時に CBM を作って左の腰を前に動かすから、

体が両足の中間に進んだ時には、
左の腰が進行方向に近づき右の腰が進行方向から遠く変わっている。

これが 「CBM あり」 の状態であり、
この状態は 腰を右に向ける動作によって作られたものである。

  男子が女子の外側に右足で前進する時には、
その右足は左足の線を横切ってステップ
  するから、進行方向が正面ではなく左斜め前に変わる。

* もちろん、右足を単独に動かして、女子の外側にステップしてはならない。
* 左足が体を正面に運ばないで、左足の使い方によって体を左斜め前に運ぶのである。

体は元の形のまま、元の向きのまま (ボディーラインを保って) だから、
左の腰が進行方向に近づき右の腰が進行方向から遠く変わっている。

これは CBM を作った時と同じ形だけれども、
腰を右に向ける動作によるものではなく、右足を置く位置によるものである。

足をステップする位置によって作られたものだから、

「CBM を作ったのと同じ結果になるような足の位置」
という意味で 「CBMP」(コントラリー・ボディー・ムーブメント・ポジション と呼ぶ。

タンゴの左足前進と右足後退は CBMP と示されているが、
左足前進では左ヒールを右足の線上に置き、
右足後退では右トーを左足の線上に置く。
横切ってはいけない

社交ダンス上級の目安
床をねじる
ステップ・アンド・スイング
CBM と CBMP


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