猫の耳は・・・

「猫の耳は・・・」
 生き物の姿を撮ることは難しい。

 なかなか思うような表情をしてくれない。

 それでも、レンズを向けているとはっとする表情をすることがある。

 その瞬間を逃さずシャッターを切る。

 思うような一瞬の切り出しに成功した時は感動もひとしお。

 この写真も、窓辺にいる猫が庭に何かを発見して神経を集中して見入っている瞬間を撮ることが出来ました。

 この集中は半端ではない。耳を見て欲しい。

 両耳が集中して対象の音を捉えようとパラボラアンテナのごとくスクッとしている。



写真にはメッセージ性が必要だと思っています。

技術ではない。



食うか食われるか!

それが命です。



画面の四角の中にインスピレーションが詰まっています。

瞬間の切り取り。

俳句に通じるものがあります。

被写体は富士と丹沢山塊ですがそれではプロの写真家に敵いようもありません。

素人の僕がこだわるのはそのメッセージ性です。

被写体は、画面の内容物すべてです。

ファインダーの中のすべてに全神経が集中されるのです。

俳句で言うとたった17音。

すべては鑑賞者の感性に委ねられるのです。

説明してはいけない。

ひとたび作品となったらもう説明はできないのです。



今日も日が昇る。

日本の夜明けです。

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