チシマザサ Sasa kurilensis (Rupr.) Makino et Shibata

北海道旭岳温泉 谷川岳山麓一の倉沢出合 大雪山黒岳
 タケノコの皮(稈鞘)が稈の成長後落ちるのがタケ、残るのがササである。チシマザサは節から出る枝が1本であること、稈の基部が斜上すること、節がふくらまないこと、分枝が稈の上部で行われること、稈鞘が節間の2/3程度で枝の基部に達しないこと等の特徴で他のササ類から区別する。
 日本海側のブナ林の林床を代表する植物だが、多雪地であればトドマツやエゾマツなどの亜寒帯林中にも分布するのは、冬期の寒さを雪に埋もれることで凌いでいるのだろう。


表面模様と発芽孔(微分干渉像・油浸) 光学断面(同)
 発芽装置は他のイネ科と同じ1個の孔よりなる。表面模様は中村(1980)のII型、アズマネザサやチマキザサなどに比べ花粉膜は厚い。



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